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2010/03/09

On | アメリカの就労ビザが欲しければ留学せよ

昨日のエントリーで、鍵となる一言を書き忘れてました。それ下記の赤字にした部分:

ただし、文系大学卒の人は厳しい。ソフトウェアに関係ある専攻の大学を4年修了しているのが就業ビザが出るほぼ最低条件。できれば、大学院まで行っている、というのが基本なので。プログラマ暦3年で、大学1年分に換算してくれるので、12年経験があれば、一応大卒とみなされますが、ひじょーに厳しい門で す。

そう、アメリカで働く最大の関門は「就労ビザ」なのです。

学歴などなくても、会社側は経験で雇用してくれるのだが、しかしそこでビザがでない、という大問題が。

アメリカの会社は学歴社会ではあるが、どこかで入り込んで実績を証明できればあとは人のコネで次から次へと職がある。しかし、いつまでたっても学歴重視なのが移民局。プログラマとしてアメリカで働く以上、ちゃんと大学を出ていても、仕事の専門に関係ない専攻だと高卒扱いになっちゃいます。京大の法学部だろうと、早稲田の政経だろうと容赦なし。逆に、名もない大学でも専攻があっていればOK。

とはいえ、じゃぁ日本でコンピュータサイエンス系の修士を出ていれば簡単に就職口があるかというと、結構大変。

なぜなら、アメリカの会社にとって、今日本にいる人に新たにビザを出すのは大変だから。

基本的に、普通の人がとるビザは、「雇用主が身元引受人として申請する」というもの。だから、まず採用が決まって、それから申請、という流れになる。

で、シリコンバレーのエンジニアの多くが持っているH1Bというビザは、4月に申請して、許可が出て働き始められるのは10月です。そんな先の、しかもビザが取れるかどうか不確実な雇用のためにがんばってビザ申請してくれる会社はなかなかないのだ。

じゃぁどうするの?というと、アメリカの大学・大学院をでるのです。そうすると、勉強した内容に即した仕事をする場合は「お試しビザ」的なものが出て、そのビザで働いている間に本番の就労ビザを申請してもらい、継ぎ目なく働く、、ということになる。

「お試しビザ」が切れたのに就労ビザが取れなかったとある日本人の方は、翌年再申請して就労ビザが取れるまで、日本に戻って実家からリモートで働いていました。一旦実績を出せば、そのようにいろいろなことが可能にはなる。でもそれは実績を証明してから。

最短距離的なのとしては、こちらの吉澤さんの経験を参照あれ。抜粋すると・・・

いろいろ調べてみると、シリコンバレーで働くには就労ビザが必要で、それを手に入れるのは中々大変なことがわかった。しかし、アメリカの大学を出れば、卒 業後1年間、学生ビザのまま就労可能なOPTなる制度がある。とはいえ、既に大学院まで出た吉澤さんが再度フルの学生に戻るのは無駄が多い、と感じた。そ こでさらに探すと、カリフォルニア大学サンタクルーズ(UCSC)校の分校がシリコンバレーで見つかった。ここでは9ヶ月で大学卒業と同等の証書が出る。

ちなみに、「自分で起業した会社から自分にビザを出す」というのはとても大変です。他の株主を見つけてきて、マネジメントも別の人を起用して、「自分で自分にビザを出すわけではない」ということを証明できないとNG。アメリカは、世界のいろいろな国のように「お金さえ投資してくれればビザだしまっせ」という国ではないのです。

とにかく、悪いことは言わないので、留学するあるよろし。

なお、シリコンバレーで働いてる日本人に話を聞くと、「社内トランスファーで来た」とか「たまたまアメリカの会社からオファーをもらってきた」とかいろいろと「留学→就職」でないケースばかりが耳につく。

が、しかし、これは、今から目指そうという人にはお勧めしません。確度が低いから。

たとえば、抽選であたってグリーンカード(永住権)が手に入ったのでアメリカにいる日本人に時々会う。結構いるので、「そうか、グリーンカードの抽選ってあたるんだ」などと思ってしまうのだが、それは、「当たった人だけがアメリカに来ていて、当たっていない人は来ていない」からなのですな。「生存者バイアス」ってやつですね。

いや、この「アメリカの就労ビザが欲しければ留学せよ」という話、何度も書いているので耳タコ(目?)かもしれませんが、いつも聞かれるので。

どれほど就労ビザが難しいか知りたい人は、こちらで日本人の移民法弁護士の方が解説しているのビザカテゴリーをよーく研究してみてください。アカデミー賞を取ると簡単に出るみたいですけど。

裏道は「アメリカ市民と結婚してグリーンカード」。私はこれです。楽ちんであった。

10:11 午後 Onアーカイブ | 固定リンク | コメント (13) | トラックバック(0)

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コメント

これ本当に何度言っても・・・ですよね。
去年あたりからH1-Bは定員に達しなくなって、4月ー10月のタイムラグではなくなりつつあるようですが。

でもこちらでdegree取得、OPT(最大延長で29ヶ月)、その間にH1-Bにスイッチもしくはグリーンカード申請、というのが最も可能性高いことは間違いないと思います。

Posted by: Akama at 2010/03/09 22:29:09

こんちは。

昔(1994年です、私は)はExtensionで1年くらい勉強してもPractical Trainingが取れました。それで1年働きながらスポンサーを探して、H1-Bというのが常道だったと思います。その後、9.11でPractical Trainingを取得するのが難しくなったとか聞きましたけど、やっぱ大変なのかな。

それにしても「H1-Bは定員に達しなくなって」なんですね。新興国に戻るヒトが増えた影響でアメリカが人気の就労先でなくなっていて、これは人材流出か?みたいな話も聞きますものね。

Posted by: Hidezumi at 2010/03/10 3:47:15

最近Techcrunchで話題になっていたスタートアップビザが可決されたらいろいろ面白くなるんですけどね。

>Hidezumiさん
横レスですが、OPT(Optional Practical Trainign)は米国の大学で学位さえもらえたら比較的簡単にもらえます。ただ3ヶ月以内にどんな形であれどこかの会社で働いている(研修、インターンでも可)証明を出さないと取り消されるそうです。

Posted by: まさひろ at 2010/03/10 13:11:19

コンピュータサイエンスと文系の専攻を比較されていますが、理系の非CSの専攻の場合の事情はどうなのでしょう?物理とか化学とかバイオとか数学とか・・・

Posted by: dekosuke at 2010/03/10 20:42:23

chikaです。

>H1-Bは定員に達しなくなって
不景気だからです。人材のdemandの方の問題。あとこれ、「応募解禁の4月1日に定員に達しなくなった」
だけで、1年の何処かでは確か定員に達してたと思うのですが。

>スタートアップビザが可決されたらいろいろ面白くなる

残念ながらほとんどなにも変わらないと思います。「アメリカの特定のVCから1M」「アメリカの特定のエンジェルから$250k」といのが足切り。日本にいながら、そんな投資を受けられるベンチャーがどれだけいるのかと・・・。もちろん、ゼロではないと思いますが。

>理系の非CS

基本的になんでも結構good。特に高学歴(修士・博士)は。バイオ系は博士必須、という感が強いです。

Posted by: chika at 2010/03/10 22:46:19

私の元同僚のソフトウェアエンジニアは応用物理学の博士でした。
彼は今はGoogleでソフトウェアをやっています。
アメリカのIT職は崇高な仕事だと感じてしまいます。

前に勤めていた会社のCEOは数学の博士でした。

Posted by: hdk at 2010/03/10 23:33:19

ビザ的なこと以外に、やっぱりエンジニアで就職しても、カスタマー・サービスに関わる場面はありますよね。例えば、大きな契約を取り付けるとき、ビジネス系の人と一緒に相手の会社に出向き、「うちと契約して、こういうソフトを使ったら、こんなことが出来ますよ。」とデモンストレーションするときとか。簡単なソフトだったら、ビジネス系の人だけでも何とかなるけど、高レベルのプロジェクトだとエンジニアも一緒に、ということになる、と聞きました。だから、その話をしてくれた友人は、新しいエンジニアを採用するとき、基本的にはもちろん技術的なところを見るけど、人間関係の作り方も見るって言ってました。

となると、やっぱり、就職前に学生としてアメリカに来て、アメリカ社会を見回し、ここの人はこういう風に人間関係作っているんだな、と理解する時間が必要だし、その時間を作った人と、そうでない人の差は出てしまうのではないかしら。

Posted by: rako at 2010/03/10 23:44:16

ビザ的なこと以外に、やっぱりエンジニアで就職しても、カスタマー・サービスに関わる場面はありますよね。例えば、大きな契約を取り付けるとき、ビジネス系の人と一緒に相手の会社に出向き、「うちと契約して、こういうソフトを使ったら、こんなことが出来ますよ。」とデモンストレーションするときとか。簡単なソフトだったら、ビジネス系の人だけでも何とかなるけど、高レベルのプロジェクトだとエンジニアも一緒に、ということになる、と聞きました。だから、その話をしてくれた友人は、新しいエンジニアを採用するとき、基本的にはもちろん技術的なところを見るけど、人間関係の作り方も見るって言ってました。

となると、やっぱり、就職前に学生としてアメリカに来て、アメリカ社会を見回し、ここの人はこういう風に人間関係作っているんだな、と理解する時間が必要だし、その時間を作った人と、そうでない人の差は出てしまうのではないかしら。

Posted by: rako at 2010/03/10 23:45:27

2009年のH-1B のキャップが定員になったのは12月末です。なので、働き始められる9月時点でもまだ、あまっていました。

Posted by: Tatsuhiko Miyagawa at 2010/03/11 0:23:45

12月21日に定員に達したそうです。

http://jnusblog.takimedia.com/japaneseblog/?p=171

就労可能な10月1日時点で定員に達しなかったので、今回は定員割れという印象を持った方が多かったと思います。
Chikaさんはかなり脅されていますが、周りや私の例を見ても、本気度が高ければVISAは何とかなります。大変なのは事実で、「生存者バイアス」とも言えますが、本気度の違いと言って良いと思います。

Posted by: Hideki at 2010/03/11 7:21:28

千賀さんやその他の方々の文章を拝見していて思ったのですが、9.11のインパクトって、H1Bとかグリーンカードを取るのに元々苦労のない高学歴者・高級労働者には実は結構ポジティブで、ビザ・ヒエラルキーの下の方の人にさらにネガティブ、っていう両極端な結果を生んだのではないでしょうか? 

ちなみに私は9・11の割合すぐ後にグリーンカードを申請したのですが、ものすごくあっけなく書類審査が終わり、先輩の苦労話とは全然違いました。そのとき、「あー、9.11で移民局が増員され、そうなると州立大学の教師という無難なケースは、さっさと処理してくれるようになったんだ。」と思いました。H1Bについても、9.11の直後は色々あったけど、すぐシリコンバレーの大企業が騒いだから、それも解決したようですね。問題は学生ビザ、および学士レベルで就職しようとする人? 私の頃は日本では普通はなかった面接が9.11以降義務付けられたし、最初の留学は問題ないみたいだけど、再留学(いったん学士を取ってから、別の学士、あるいは修士を取ろうとして再入国する)のとき、ビザ審査に通らなかったという話は、具体的に2件ほど知ってます。

Posted by: rako at 2010/03/11 11:05:22

http://www.businessweek.com/magazine/content/10_12/b4171027577226.htm

Posted by: J at 2010/03/14 19:56:42

楽あれば苦あり

Posted by: t at 2010/04/22 23:39:31






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