ギャルのコミュニケーションスタイルの日米差

昨日のエントリーはビジネスよりコミュニケーションスタイルの違いの話だった(のか?)が、今日はギャルのコミュニケーションスタイルの話。

アメリカ人の若い女子がキャーキャー言わないことに関しては、地味なカルチャーショックを感じる。

冒頭のビデオは、最近流行の美容紹介UGCビデオで髪をカールさせている金髪女子。ヘアアイロンの熱で髪がほぼ根元からばっさり燃え切れてしまい衝撃を受ける、というもの。切れてしまった髪を見て顔を歪めて小声で「kidding me…」とつぶやき、静かに衝撃を吸収。1:05あたりで髪が溶け、1:48頃には立ち直って「髪の毛燃えちゃった」とカメラに語って終わる。

一方、昔メキシコでスキューバダイビングをしたとき、大学生のアメリカ人女子も一緒だったことがあった。ダイビングから戻って来たボートが桟橋にロープで括り付けられ、ダイバーが一人一人船縁から桟橋に移っていたときのこと。大学生女子が片足を船縁、片足を桟橋に置いたところで、つつつつつ、とボートが桟橋からはなれ、あわや大股開脚水没の危機。見ていた私は「あーーー」と言ってしまったのだが、本人は無言で目を見開いたのみ。直後にボートのオペレータがぐいっと桟橋にボートを引き寄せたので、問題なく彼女は桟橋にうつることができたのだが。

こういうとき、日本人女子はやっぱり「きゃー」とか「あー」とか言っちゃうよねぇ。

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ちなみに、最近のアメリカのティーンの女子の間では「声帯に負荷のかかるほどの低い声を交えながら話す」のが流行だそうな。ある調査では大学生女子の3分の2がこの話し方をするらしい。「あー」という声をだんだん下げて行くと最後は「あ、あ、あ、あ、あ」というバイブレーションになるが、この最後のところの声。これはvocal fryと呼ばれ、ずっとこれで話しているとやがては声帯を痛めるとか。ティーン女子は、ずっとではなく語尾などにだけこれを入れるので声帯に影響は無いようだが。

下記ビデオが、vocal fryを誇張した例。37秒目から始まります。

もちろん、大人の耳にはウザく聞こえる。

一方日本で大人にウザく聞こえる女子の話し方と言えば語尾が上がるアレですな。「私ってXXだしー」などの、「しー」が尻上がりになるという。

方や語尾を下げるのが流行り、方や語尾を上げるのが流行る。「カッコいいセクシーダイナマイト系」が受けるアメリカと、「かわいいキュート系」が受ける日本、ということでしょうか。

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前回日本に行った時、レストランの3つくらいとなりの席でいきなり複数の女子の「きゃーーーーー」という大声があがり、見てみたら、白人女子2人であった。「キャーとか騒いじゃって私たちヤバッ」みたいな感じで口元を押さえてウフフしながらお互いをつついてているその仕草は、まさにかわいいキュート系日本人女子。でも話しているのはアメリカ英語。日本に住んでいるとアメリカ女子も「きゃー」になるんですね。朱に交われば赤くなる。

 

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高い音の方が聞き取りやすいんですけどね

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ギャルのコミュニケーションスタイルの日米差」への3件のフィードバック

  1. 最近の日本の女子高生には、私たちおばちゃん世代がイメージするいわゆるぶりっこ的コミュニケーションは人気がなく、むしろ”うざい”とか”やばい”とか大人には男っぽくて下品といわれるような言葉遣いが主流らしいですよ。
    経済がある程度成熟した先進国では、ポップカルチャーも成熟してステレオタイプに反抗するのがかっこよいこととされるのかなーと思います。ちょっと古い例えですが、伝統こてこてのイギリスからパンクが産まれたのとかも、そういう現象かと。
    そういえば、数年前に中国から来た留学生の女の子が素でぶりっこポーズ(両手の握りこぶしを口の下にあてるやつ)をしたのを見て衝撃を受けたことを思い出しました。日本では、おぢさんが冗談でやるのしか見たことがなかったので。中国はGDPは成長しましたが、ポップカルチャーはまだまだ成熟途上なのかな。

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  2. 最近低い声で喋るということがどういうことなのか自分の中で理解できました。
    とてもシンプルで、正直かそうでないか。です。
    表面上の付き合いしかできないと、勝手に声は高くなります。加えて不安を感じるようになるとハッキリと声が高くなりますよね。
    低い声は別の見方で見ると自信のある声。で、それがセクシーさにつながるのだと思います。

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