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2 月 28, 2011
Read it Laterが日本語化してくれる人募集中
200万ユーザーをもつRead It Laterの開発者が、日本語化を手伝ってくれる人を探しています。我はと思わん方は本人に直接コンタクトしてください。
I'm interested in localizing Read It Later entirely to Japanese (everything from the app to all of the documentation). I've looked at some of the popular translations services (like myGengo) but ideally I'd like to have someone who I can talk with one-on-one and someone who is very familiar with mobile apps / RIL. Some of the documentation can get very specific and I want to have tighter control on exactly how the messaging comes across.
Basically I'm looking for a native Japanese speaker who is very familiar with iOS apps that would be interested in some part time / contract work helping create localized assets for RIL.
連絡先:Nate Weiner <nate at ideashower.com>
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2 月 17, 2011
京大青谷准教授によるTOEFL・英語学習説明会in東京(無料)
京都大学国際交流センターの青谷正妥(あおたにまさやす)准教授による無料・非営利・公開イベントのお知らせです。告知して欲しいと連絡を頂ました。以下、ご本人による案内ですが、大変熱く、長いので、「とにかく参加したい」という方はこちらのページで登録ください。
2010年度の青谷正妥(あおたにまさやす)のTOEFL・英語学習説明会(東京)を2011年3月11日(金)と12日(土)に京都大学東京オフィス(品川)にて開催します。各回同内容で無料です。最近の進化したTOEFLには、真の英語運用力が無ければ到底太刀打ち出来ません。TOEFLそのものの傾向と対策に終始する邪道では、高得点も運用力も獲得できないのは、自らの受験体験と米国・京都大学での指導経験より明らかです。実際の運用練習を示そうと思います。
ちなみに、僕の英語関係の授業も講演・説明会もかなりTOEFLに寄り添ったものに見えるそうですが、実際はむしろ逆です。過去2,30年の間に起こった第二言語習得研究の急激な進歩によって、英語教育者・英語教育研究者が効果的な訓練法や英語力測定法を発見・確立し、その教室・研究室発祥の方式をTOEFLも採用しているのです。
聴解力と発話力が読解力や作文力の伸張を促し、それが運用力全体の向上に繋がる。この方式が、効果的な英語運用力養成への正しいアプローチであり、真なる運用力を要求するTOEFL iBTで高得点を挙げる唯一の勉強法です。しかし実際には、大学入学時点で読解力が聴解力を遥かに上回る日本人ですので、特に長い聴解には読解力を大いに利用しています。序に、日本語での読解力は英語での読解力に直結しますが、そう言う話も教養的に入れておきます。僕は納得尽くの自らの学びを作るためには、こう言う「己を知る」知識が大切だと考えています。「敵を知り己を知らば、百戦危うからず」
さて、この表を見てください。上の3行は京大生・日本人・受験者全体のTOEFL iBTの平均スコアです。
| Reading | Listening | Speaking | Writing | Total | |
|---|---|---|---|---|---|
| 日本人 | 16 | 16 | 15 | 18 | 65 |
| 京大生 | 23 | 19 | 15 | 22 | 78 |
| 全受験者 | 19 | 20 | 19 | 20 | 78 |
| Princeton | 29 | 28 | 24 | 27 | 108 |
たとえばPrinceton大学の大学院合格者の平均点は最下行ですが、Reading 29, Listening 28, Speaking 24, Writing 27, Total 108ですから、日本人がどれだけ駄目かよくわかります。京大生もまったく駄目です。
典型的な日本の受験勉強は、英語の基礎知識の養成には大変有効ですが、それを発展的に運用力につなげなければ意味がありません。
本来あらゆる勉強や訓練は本人が渾身の努力をしてこそ、そして本人が自分の学習・訓練法を完成させてこそ成功するものですが、効果と効率を上げるためには、学習法の理解も欠かせません。
効果的・効率的な自学自習のためのフレームワークと教材の提示、それが当説明会の目的です。『理念に裏打ちされた具体例がひっぱる説明会』にしたいと思います。
但し、速習(1年で片付けるとか)の秘策等は、説明しません。全く・絶対に存在しないものは当然説明できないからです。速習は完全に不可能です。
速習(そくしゅう)ではなく、そくしゅう(即習:時間が掛かる物なので、後回しにせずに、直ちに勉強を始める)とぞくしゅう(続習:勉強を続け続ける)を。
- TOEIC・TOEFL iBTともに満点の英語力・学習経験、
http://aoitani.net/TOEFL_iBT.html
- 5つの大学院に在学し、11の四年制大学と4つの短期大学で教えたアメリカ生活20年の経験、
http://aoitani.net/aotani/Personal_Profile.html
- 現在在学して居るテンプル大学教育学部博士課程(第二言語習得:数学に続き二つ目の博士号。2011年3月終了予定)での学習と研究の成果をフルに活用して、京大での『英語勉強力I,II』と言う講義と著書『英語勉強力』(DHC:印税0%の本です。http://www.dhc.co.jp/d_pub/english/book2a.html#19)にも基いて、運用力を付ける為の英語学習の総体を具体例中心に講じます。「移民の子供が初等・中等教育をその国で受けても、獲得できる言語能力がどれほど低いか」、「京大生を中心に日本人の英語力の特徴は何か」等の研究結果も直接勉強に関係があるものは、一部ご紹介します。
【時】 2011年3月11日(金) 16時30分~18時00分, 3月12日(土) 15時30分~17時00分(各回同内容)
【所】〒108-6027
東京都港区港南2-15-1品川インターシティA棟27階
京都大学東京オフィス(JR品川駅東口筋向かい)
【講師】 青谷正妥(あおたにまさやす):プロフィール http://aoitani.net/aotani/Personal_Profile.html
▼序章:
1.英語力の有るべき姿
2.大人の英語学習
3.流暢さ養成のフレームワーク
4.TOEFL iBTの概要
▼勉強全般:
1.やってもできない
2.縛りが無いと人は怠ける:タイマーと茂木健一郎
3.個人戦が基本
▼基本訓練:
1.語彙力養成:7000から9000語(~1万語)
2.表現力訓練:慣用・頻用表現と共起
3.読解訓練:GRE Issue Statements
▼Speaking訓練の詳細:
0.心構え
1.ネイティブ仕様の発話:15-45
2.メモ取り先行訓練
3.圧縮訓練:3-2-1
4.非翻訳的翻訳
5.口頭要約
6.口頭作文
7.中学生日記
■ 講演全体の目的
- 大人の英語学習・教育の特性を理解し、
- 具体例を見て勉強の仕方を学び、
- あくなき効果と効率の追求の中で、
- 自らの学びを作っていただく事と、
- 英語学習・教育の難しさの理解を、くじけない『ハートの強さ』につなげる事です。
「言うは易し」ですが、世の中大体そうでしょう?
登録ページ: http://aoitani.net:80/Registration_TOEFL_10.html
人数の確認及び名簿の提出が必要ですので、登録ページより登録フォームに入ってお申し込み下さい。
登録頂いた方には、通常10日以内に登録受付email(返信不要)を差し上げます。毎日チェックするアドレスの登録を心掛けて下さいませ。また、よく迷惑メール扱いになります。Spam folderのチェックをお忘れなく。尚、2月末には出席の最終再確認(返信要)が行きます。
以上、宜しく御願い致します。
因みに、毎年9月にはアメリカ大学院留学の説明会を東京でしています。
追記: 関西同様、参加者の人数に合わせて、それなりのサイズの部屋を借ります。但し、社内や学内での講演と違い、こう言う場所では治安維持や防災の観点から、参加者名簿を提出し、その人達だけが入れる仕組みです。それが詳細に亘る参加者リストの管理が必要な理由です。ルールですので、面倒でも登録及び出席再確認の方、御協力下さい。出席確認・連絡事項・資料は登録email address(携帯以外の登録を御願いしています)に行きますので、頻繁にチェックするaddressを登録して下さい。
追追記: 雑談の域に入りますが、青谷正妥(あおたにまさやす)はこう言う活動を老後の生甲斐に繋げたいと思っています。勿論ボランティア活動で、何時まで経っても無料のままです。
追記 学習の全体像に付いては僕のHP
http://aoitani.net/aotani-KKyoto.html
の一番下の「英語学習のフレームワーク」と書かれた所をclickして下さい。但し、初めての人や僕の授業を取って居ない人には、分り辛いかと思われます。
ホームページ: http://aoitani.net/aotani-KKyoto.html
プロフィール: http://aoitani.net/aotani/Personal_Profile.html
TOEIC, TOEFL CBT, TOEFL iBT 満点: http://aoitani.net/TOEFL_iBT.html
TOEFL iBTの手引き: http://aoitani.net/TOEFL_iBT_Guide.doc (恒常的・向上的に編集中:一旦保存しないと見られない人も多い様です。僕には理由不明。)
プロモーションビデオ(衛星放送録画:個人使用のみ):http://aoitani.net/Go_on_AOTANI.wmv
「英語勉強力」:http://www.dhc.co.jp/d_pub/english/book2a.html#19
「超★理系留学術」:http://www.kagakudojin.co.jp/library/ISBN978-4-7598-1151-3.htm
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2 月 16, 2011
シリコンバレー風求人広告
最近、どこもエンジニア不足。(UIデザイナーも不足)。サンフランシスコの140 Proof社の入り口に貼ってあった求人広告。(サンフランシスコはシリコンバレーじゃない、という説もあるが、まぁ近隣ということで。見ればわかるが使われている画像はシリコンバレーの人ですし)。
ちなみに、別の所から聞いた話で、「タレントバイ」で人材を確保するための買収の最近の相場は、「行けてる(買う側の)会社の株で一人当たり$1〜2 million」になってきてるそうな。1人とか二人の会社でOKらしいので、我はと思わんプログラマの皆さんは是非(って何を是非かよくわからないがw)。
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2 月 15, 2011
インターネットベンチャーバブルはあと2-3年は続くのでは
昨日も書いたとおり、アーリーステージのインターネットベンチャーのバリュエーションは釣り上がりつつあるのだが、アーリーステージのみならず、結構大きめの会社にもすごい投資攻勢。irrational exuberance。
日本のみなさんは、バブルから遠くなって幾歳月。お気の毒です。バブル楽しいのに。
私は日本のバブルが弾けた直後に社会人になり、シリコンバレーのドットコムバブルが弾けた直後にシリコンバレーに来て、「歴史に残るバブル崩壊を二つも経験するなんて、人類史上でも珍しい人かも。もしかして長崎・広島両方の原爆を経験した人並みか?」
と一人悦に入っていたのだが、(後日注:このあたりキーボードを打つ手が滑った失言ですが消しません。失言は消さない主義なので。理由は、コメントの最後をご覧ください。)その後も結構頻繁にバブルが来る。住宅バブル*が来て、世界まるごとはじけて、そして今またインターネットバブルが。Ground Hog Dayみたいな。
(*住宅バブル崩壊=日本で「リーマンショック」と呼ばれているあれです。リーマンショック、和製英語ゆえアメリカではイマイチ通じない。最初日本で聞 いたときはサラリーマンのショックかと思ってしばし悩んだ。アメリカでは名前がありません。)
で、また楽しいバブルな日々なのですが、今度のはいつ弾けるのか。
なかでも、特にアーリーステージバブルについては、1年前くらいは「2011年前半くらいで終わりかなー」と思っていたのだが、もっと続くですね、これは。
なんといっても、LinkedIn、Facebook、Grouponなどなど、大型IPOが待っている。このへんが上場して、さらにしばらくは続くでしょう。Zyngaもあるし。ちょっと小粒だけどYelpなんかもある。
日本の財政破綻が世界を巻き込む、みたいなblack swanなことが無い限り、あと2-3年もつのではないでしょうか。
2-3年後にこのエントリーを読んであたったかはずれたか振り返るのが楽しみ。
(「black swanなできごと」は日本の財政破綻じゃなくて、それが世界を巻き込む方ですのであしからず。)
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2 月 14, 2011
Y CombinatorとDST、アーリーステージベンチャーの企業価値をさらに釣り上げる
何度か書いているが、シリコンバレーのアーリーステージのベンチャーの企業価値(バリュエーション)は、昨今高騰中である。
できて数カ月で、企業価値10億円、みたいベンチャーがちらほら・・・・。まぁ、よく考えると、できて数ヶ月、といっても、サービス・製品はもう完成し、しかもユーザまでついちゃって、しかも有料ユーザまでいたりする。10年前だったら、社員30人くらいの会社が到達したレベル。それを思えば、10億円も当然な気もするが、しかしやっぱり高い。
そして、そのアーリーステージベンチャーの価値釣り上げに一役かっているのが、インキュベータ・・・・というか、startup accelerator(起業の早い段階で、成長を迅速化する、という感じですな)のY Combinator。毎年2回、公募でベンチャーを選び、少額出資をして3ヶ月育成する。その育成期間中の教育の賜物が「ベンチャーバリュエーション上昇の加速」だと私は思うのでした。
自分の会社の価値は自分で決めて提示すべし
Y Combinatorでは、教育の一環として
「どうやってエンジェル投資家からお金を集めるか」
というのを教えている。で、その教えの一つが、「バリュエーションはベンチャー側が提示しよう」、ということなのだった。
シリコンバレーのエンジェル投資は、一人当たり3~5万ドル程度(今の相場で250万円から400万円くらい)、時に10万ドル出す人がいる、というしょぼいレベル。
スーパーエンジェルと呼ばれる、人からお金を集めてミニファンドを作り、そこから投資しているプロも一部いるが、それ以外は普通の人。(ただし、accredited investorではある。)普通の人でも、投資契約を弁護士に見てもらうことはもちろん可能だが、300万円の投資に何十万円もかけて弁護士に見てもらうって結構不毛。
(数十万円になるのは、ちょこっとでも契約書の内容についてネゴをした場合。ちらっと契約書を読んで感想を言ってもらうだけならそんなにかからない。しかし、どうせネゴしないんだったら、チラッとでも読んでもらう意味がない・・・。)
というわけで、投資条件をマトモに読まずに投資してる人も結構多いと思われ。
(実際、「これまでに3人の投資家がこの条件でOKした」という投資契約をベンチャーから受け取って読んでみたら、途中で意味が通らなくなる場所があり、しかも結構大事なポイントのところだったので、指摘したら、「ごめん、1パラグラフ抜けてた・・・」と訂正版がきたことがあった。みんな読んでないし。)
なので、会社側が
「この値段で」
と言って来れば、
「まあいいか」
みたいな感じでその値段で決まる、、、ということも。もちろん、その値段があまりに常識から乖離すれば、
「えー、それはいくらなんでも」
と断られ、自己修正して企業価値を下げることになる。が、しかし、例えば、「3~4億円の企業価値が相場かな」と思われるベンチャーが、
「うちの会社のバリューは4.5億円。もう既に2人がこの条件で投資してくれた」
と言ってきたら、「まぁそれでいいか」となっちゃう人がほとんどでしょう。
(注:実際には、「投資家ごとにバリエーションを変える」ということも可能だし、行われる。・・・のではあるが、よっぽど強い立場の投資家でない限り、数百万円の投資しかしないのにバリュエーションを変えさせるってアレですし、ベンチャー側もいちいち考えるのは面倒だ。)
で、しばらくすると、その「ちょっと高めの企業価値」が相場になり、さらにそこからちょっと上乗せされ・・・・という連鎖が続いて、ミルミルと企業価値のインフレが起こるのであった。
売り手市場であり、アーリーステージのインターネットベンチャーに投資したい人が、投資を希望するベンチャーより多い、ということが根底にあるわけだが、投資される側のベンチャーのほうが、投資する側より、投資の現状をよく知っている状態になったことで相場高騰に拍車がかかっていると思われ。
Y Combinatorでは、単に価格だけでなく、様々な付帯条件も付けた「投資書類のテンプレート」を育成ベンチャーに提供している。なんとなくこれが「スタンダードなエンジェル投資書類」位置づけとなりつつあり、投資家側の「まぁこれでいいか」感を増大。
・・結果として、大雑把な印象としては、過去2年ほど、Y Combinator出身のベンチャーのバリュエーションは年間数割ずつ相場が上がっている感じ。それと共に、他のベンチャーのバリュエーションも上がっている。
もちろん、そもそも売り手市場である、ということが大きいことがあり、Y Combinatorがなくても相場は上がっているとは思う。しかし、Y Combinatorがバッチで数十社を年二回送り出している影響は結構あるんじゃないか、と思うのですよ。(quantifyできませんのであくまで直感的に、ですが。)
エンジェル投資での「転換社債」の普及
以下、この項はちょっとテクニカルなので興味のある人だけが対象。
シリコンバレーのエンジェル投資は「転換社債」で行われるケースが多い。ここ数年、特に西海岸(主にシリコンバレー)でその傾向が強まった。株で増資するより弁護士代が安くつく、早く終る、といったメリットがある。
<後日注:「転換社債」ではなく「転換権付き借入」といった訳が適切ではないか、というコメントを磯崎さんより頂きました。元はconvertible promissary note、です。)
(が、エンジェル投資でも、100万ドルを超える額を集める場合は、株式で行われることが多いし、それ以下でも株式で行われることもある。転換社債を啓蒙するY Combinator自身が発表した、株式でエンジェル投資を行う場合のテンプレートもあります。)
ここでの転換社債は、「ある条件が満たされると、まるごと株式に転換する」というシンプルな物。
して、株式への転換は、ベンチャーキャピタルからの数億円~規模の増資(いわゆるシリーズA)をするときとなる。
転換後は、シリーズAで発行される優先株となり、かつその優先株に付随する各種の有利な条件も同時に受け取ることとなる。(なので、エンジェル投資の際に細々条件を決める交渉をしなくて良い、というメリットがある。)
問題は、「どういう計算式で、ベンチャーに提供した金額を株にするのか」ということ。「500万円が何株になるのよ?」、ということですな。
シリーズAと全く同じ価格だと、せっかく早い時期にリスクテイクしてお金を提供したのに、その、早くリスクを取った分のリターンが全く考慮されないことになる。
- 割引
で、登場したのが「割引」という考え方。「転換時のバリュエーションのX%引きで転換する」というもの。
でも、これも、急成長の可能性のあるベンチャーではあんまり美味しくない。例えば、3人のベンチャーに、20%の割引で転換する約束で(何人かのエンジェルがトータル)3000万円投資したとする。で、1年後、そのベンチャーが超イケイケとなり、60億円のバリュエーションでシリーズA増資をした場合、エンジェルの持分は0.6%くらいにしかならなくて超つまらない。せっかく海のものとも山のものともつかない3人のベンチャーに投資するリスクを取ったのに。
- 上限価格設定
で、最近の主流が「転換価格の上限設定型」。「転換時、会社のバリュエーションが$X million(数億円)以上になったら、それがいくらであっても$X millionのバリュエーションで転換する」ということ。
ここ数カ月、$3~4 million、(2.5億円から、3億円)がこの上限値の相場。例えば$300万ドルを上限値として30万ドル出した場合、シリーズAがどんなバリュエーションであっても、30万ドルは10%になる。(リスクを取った投資家にとって)メデタシ、メデタシ、です。
転換価格無制限とはどういうことか
・・・だったのだが、中には、この上限値が無制限、というベンチャーも出てきつつあった今日この頃。無制限とは、すなわち、シリーズAと同価格で株に転換するということ。
これはどういうことかというと、上述した、
「将来のシリーズA投資家よりリスクを取って、今お金を出してあげるからその分リターンも多めにくださいね」
というエンジェル投資家側の理屈が通用せず、
「シリーズA増資する時にはあんたみたいなちびっ子エンジェルの出番はないけど、今なら入れてあげてもいいわよ」
というベンチャー上位の理屈に移るということだ。(なぜかバブル期のギャルっぽい口調。)
「無制限」を相場にしてしまうDSTの登場
・・・そして、最近、さらに相場を高騰させる事態が発生。
それは、ロシアの投資家、DSTのYuri Milnerが、バリュエーション無制限でY Combinator「全社」に15万ドル(約1200万円)ずつ投資する、と発表したこと。Wall Street Journalいわく
So Milner and SV Angel agreed to use convertible debt–which converts to equity once the company raises venture capital at a set price–with no valuation cap and no discount, an extremely rare set of terms for entrepreneurs.
(SV Angelは、この一連の投資でDSTのパートナーとなるRon Conwayのスーパーエンジェルファンド)。
エンジェル投資では、トータル30万ドルくらい集めて終わり、というケースが多い。(イケテル系だと50万ドル、100万ドル、と集めることもあるが。)そのうち15万ドルが青天井だったら、残りも青天井になっちゃう可能性は高いですよね。(もちろん、残りのエンジェルたちが一致団結して「上限値なかったら投資しない」となれば、「DST以外は上限値付き」というのも可能ではあるのだが。)
ということで、またもや一段階バブルへの階段を登ったシリコンバレーなのでありました。
Y Combinator、今年の夏のラウンドの応募締め切りは3月20日です。がんばろう。
参考:
How to close an angel round (トランスクリプト付きスピーチ)
Is convertible debt with a price cap really the best financing structure?(実は上限価格付き転換社債、ベンチャーに取って不利じゃん?と。liquidation preferenceの計算が合わん!という話)
Some Thoughts On Convertible Debt(転換社債は良くないと思う、というVCのブログ)
Has convertible debt won? And if it has, is that a good thing?
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2 月 10, 2011
Appleの生き字引、木田さんとセミナーします(20時間後Ustream中継)
明日私が聞き手となるセミナーがPalo Altoで開催されます。「話し手」は、な、な、なんと80年代からAppleで働くApple界のヨーダこと木田さん。現在はCupertinoの本社で辞書を作っておられます。
今案内サイトを見たらチケットは全て売り切れですが、Ustreamで中継しますのでご興味のある方はそちらでどうぞ。時間はカリフォルニアの2月11日7:30pm-9:00pm、日本時間2月12日12:30pm-2:00pm。
内容は以下のような感じを想定しています。
木田さんのextended自己紹介
- 就職した経緯
- 日本でしていたこと
- 米国に移った経緯
- アメリカに移ってからの仕事内容
- 最近の仕事内容
Appl暗黒時代(93~95年)
- 製品あれこれ
- 社内の様子
Jobs復帰の衝撃
- よもやま
- Jobsのテーストがどうやって製品の隅々にまで浸透するか
仕様書のない開発
- UI reviewとAPI review
- 製品規格はエンジニアが
- 作っているうちに変わってくるスペック
- 目的は仕様書どおりのものを作ることではない
- Cupertinoに開発が集中
- コミュニケーション
+++
Apple暗黒時代、最近の若者は知らないだろうね、ふふふ。
当時80万円くらい出して、会社のデスクトップをAppleから買ったら、「最初にご覧ください」みたいなタイトルのチュートリアルビデオのアイコンが画面にあって、クリックしたら「このアプリケーションはただいま日本語では動きません」的な表示がされて、すごいびっくりしたのを覚えています。(詳細は忘れたが、とにかく「見ろ」というから開いたのに、オフィシャルに動かない、という。)
そして、Appleが出した最初のラップトップ、PowerBook100。こちらは自腹で買ったが、たいして使ってないのにサッドマック君が出てきて完全に死んだ。サッドマック君は目が X だった。
それ以降、iPhoneを買うまで10数年、一度もAppleのコンピュータを買わずに過ごしました。が、しかし、iPhoneとシンクするためにMacBook Proを買ってしまったのであった。Appleの戦略に踊らされてますな。
今日、ジョークニュースのThe Onionが「Steve JobsがいなくなったAppleが、ちょー気持ち悪いラップトップを発表」という嘘ニュースを出してましたが、Steve JobsがいなかったころのAppleが出した製品群は、心情的には当たらずとも遠からずだったのでありました。
そこからまた復活させたSteve Jobs恐るべし・・という話は明日きっと木田さんが話してくれることでしょう。
[ 追記:セミナーの録画はこちら→http://www.ustream.tv/recorded/12634330 ]
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2 月 09, 2011
国際人として必要な教養とは(IT業界版)
よく「国際エリートは教養が必要だ」、「日本の歴史や文化をよく知らずして国際人になれない」みたいなことを目にする。
ちょっと聞くと、そりゃそうだ、という気がするが、ホンマかいな。
が、しかし「国際エリート」というのがなんなのかよくわからないので、私の身の回りの観察に基づき、「シリコンバレー的インターナショナルなIT業界」で必要な教養知識は何かを考えてみた。
教養いらないかも
すみません、そもそもの前提が崩れちゃうんですが。IT業界においては、仕事以外のこと何も知らなくても別に問題ない気がする。
「国際人として必要な教養」というのは、
「それがあることによって尊敬され、人間関係が構築しやすくなり、そしてそのネットワークを元に仕事の場で活躍できる」
みたいなニュアンスがありやなしや。
しかし、シリコンバレー的な世界においては、「仕事以外の教養が深いことにより尊敬を集める」ということがあまりないのではないかと。なんか、こう、刹那的な世界なので、仕事関係の話だけでOKなのですよ。
ほんとにみんな仕事関係・業界関係の話しかしない。(それ以外はテレビドラマとゲームと子どもの学校の話くらい?)。
一度「文化的教養がある人達とお友達になりたい」と、ダンナと二人でヒューレット財団が催したフィランソロピーに関する集まりに参加してみたことがあるのだが、そこにはフィランソロピーを仕事でやってる人たちが集まり「寄付金集めの方法」などをひたすら語っているだけだった。がっくり。
いや、もちろん、私たちの知らないどこかで、文化的会話をしてる人たちがシリコンバレーのどこかにいるはず・・・・。でも、その辺のコーヒーショップやレストランで、周りの話に耳を澄ませば、ほとんどは仕事関係・業界関係の話。
というわけで、シリコンバレーの日常では、文化や歴史に造詣が深くってもso whatな感じ。逆に、仕事以外の話はどれほどつまらなくても、仕事が超一流だったら尊敬されると思う。
あえていうなら必要な教養は「現在のこと」
とはいえ、一応それなりに、仕事を離れたうんちく話で「おお、この人は教養がある」と思われるテーマはなんだろう、と考えると、それは現代社会に関することではないか、と。例えば、エジプト問題が勃発すれば、その歴史的背景、政治的背景を知ってる、とか。ユーロ危機が国際経済に及ぼす影響を語れるとか。
日本関係で言えば、どうして20年も失われた時代があるのか、とか、自民党と民主党ってどういう関係、とか、日本のバブル崩壊はなぜ起こり、それはアメリカのバブル崩壊と何が同じで何が違うのか、とか、そういう現代のことは、時として説明できると教養がある感はある。
要はEconomistとかに載ってそうな話ですね。
が、しかし、江戸時代の文化について語れる、とか、西郷隆盛の人生について語れるとかいうのは、あまり利用度が高くないニッチな知識な気がする。
そもそもそういう話題にならないんじゃないでしょうか。
敢えてそういう話題になるシナリオとしては、
英語力不足で普通の会話についてこれない日本人がいる
↓
そんな日本人に気を使って、ガイコクジンが日本の文化や歴史に関する質問を振ってきてくれる
↓
それすら答えられない!ヤバい!教養を疑われる!
・・・えてしてこんなのが「日本の歴史・文化について語れるのが国際人の教養」っていう発想の元だったりするのではないか、と勘ぐってみたり。
・・・だし、その手の話は、どんな嘘をついてもそうそうバレないから、適当に言ってもいいかも。例えば、ケニヤの人が真面目な顔で
「ケニヤ建国の祖は、ムバレ渓谷の土砂崩れをいち早く察知し、多くの民の命を救ったオモオモ氏である」
と言ったら、どれほどデタラメでも信じませんか。
+++
ま、しかし、これは「シリコンバレー的ITプロフェッショナル」の世界での話。政治の国際会議の後のパーティーとかでは、もしかしたら熱く歴史や文化を語ってるのかも。そこでは、春の七草や天皇制について深く知ってるのが大事なのかも。
+++
ちなみに、アメリカ人の17世紀より前の歴史の知らなさ加減はすごい。どうも、「アメリカ建国」で歴史の授業が始まるらしく、一応アメリカ建国に関わるようなこととイギリスの歴史はちょこっと知ってるが、「ゲルマン民族大移動」とか「ギリシャの都市国家」とか全然知られていない・・・気がする。(これもシリコンバレーだけで、ワシントンDCとか行くとみんな知ってるのかもしれませんが。)
一方私はといえは、中学・高校と原始時代から歴史の授業が始まったので、原人の種類や4大文明に関しては詳しいが、近代になるにつれ授業の時間が足りなくなって、18世紀後半から駆け足、19世紀はおざなり、20世紀に至ることなく終了、てな感じ。だいたい、1919年のベルサイユ会議(第一次世界大戦講和会議、ですな)ぐらいが最後の記憶。それ以降の激変が現代の問題の数々を生み出している中東関係の話など、極めて曖昧な知識しかなくてお恥ずかしい限りです。
20世紀の歴史はいつかもっときちんと知りたい、と常々思うのだが、こんなテーマの会話にとんとならないので動機付け弱し。
そんなことより、「LAMPはLinuxとApacheとMySQLとPHPだよね」、みたいなことを知ってるほうがシリコンバレー的な教養だったりするかも。
(PR)国際人として必要な教養の一番は「英語」かも。↓ 聞くをクリックして、母音聞き分け力をテスト


