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1 月 29, 2010
しっかりしたキャリアプランなどいりません
思いつきエントリー。
昨日のエントリーへのコメントで頂いた日本の記事で、海外流出する日本人が増えている、というのがあったのだが、そこにこんなことが書いてあった。
しっかりしたキャリアプランを立てず、思いつきで海外就職に踏み切ってしまうと、あとあと不安や悩みを抱えてしまいがちですね。就労ビザが取得できない、帰国後の就職保証がない、などなど――。
・・・いや、キャリアプランがあろうがなかろうが、うまくいく人も、うまくいかない人もいると思う。
「海外に行った先でどうするか」
なんて、いってみなきゃわからないことも沢山あるわけです。たとえば、アメリカは語学学校を卒業しても、就労ビザはでない。でも、うかつにも語学学校に通ってしまってからそれがわかったら、普通の学校に再度挑戦すればよいのではないでしょうか。
「海外に来てみたら、日本で想像したとおりの人生になった」なんて人はそうそういないと思う。そういう意味では、あんまり深い「プラン」はむしろない方がいいくらいかも。就職保証なんてものは海外に行こうが行くまいがありませんですし。
つまり、こういうマトリックスになっている、と思います。
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アメリカの普通の会社でバリバリ働いたり、自分で起業してたりする、私のまわりの日本人には、お互いのことを
「あんなメチャクチャで無鉄砲なやり方でアメリカに来てるなんて信じられないよ」
と言っている人も多く、いつも私はこころの中で(いや、キミも同じこと言われてるから)と、クスクス笑っています。
そういうまわりの人達も見ながらしみじみ思うに、大事なのは
- 自分のスキルが伸びる場にいるか
- 目の前にチャンスが現れた時にそれをつかめるか
の二つ。それ以外は、どんなにめちゃくちゃでも、この二つさえ押さえていれば、なんとかなるんじゃないでしょうか。はい。
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ちなみに、記事は、タイトルが『若者の「海外流出」が止まらない!』なのだが、中身を読むと
2008年の外務省の統計によれば、海外の長期滞在者のうち、企業関係者は1年間で約1300人減っている。かわりに自由業関係者はおよそ2000人増えた。また、永住者は約2万1500人も増加し、36万人を突破している。
というわけで、「2000人」って誤差では?永住者増もたった6%で、「止まらない」って感じ??と不思議に思ったのですが。ま、増えているのは確かで、「海外で働こう」推進委員としては喜ばしい限りです。
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1 月 28, 2010
仕事のプロになりたかったら
会議でわからないことがあったら、その場で必ず聞く。これは徹底して欲しいあるですよ。
複数で会議に出ていると、
「自分はわからなくても、周りの人はわかっているかも」
と流してしまうことも多いと思う。というか流すのが普通なんじゃないか。質問すると無知がばれる、ということもある。
しかしだ。
これがゆえに、
「結局誰一人何が語られたかわかっていない」
ということが多々発生するのを見て来た。わからないから、全然話が進展しない。何も起こらない。また、一人がわかっても、他の人は全然違う理解(というか不理解)なので、結局「うーん、よくわからないねぇ」みたいな「ぬるま湯的な感じ」で終わる。
こういう会議を
「仕事をしているフリの会議」
と呼ぶ。
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また、「わからないけど何となくスルー」というのを長年続けると、そもそも理解する力が低下するようだ。つまり、
「一期一会で、今会っている相手が今言っていることを理解しなければならない」
という緊迫した心構えがないので、即時理解力がどんどん下降線をたどって行くみたい。そしてある年齢(35歳くらい?)に達すると
「自分が既に知っていることしか理解できない」
という状態になる。こんなんだったら、会議するだけ無駄ではないでしょうか。
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英語で
the buck stops here
という表現がある。「責任を自分が一手に引き受け、他人に転嫁しない」てな感じの意味なのだが、会議に出る以上は、その会議で語られていることを全て理解するのが自分の責任だ、と思いましょう。
わからないことは、食らいついて何度でも聞く。
もちろん、こんなことをすれば「空気読めない」と言われるケースがたくさんあるだろう。だから
「会社で出世する」
のが目的だったらやめた方がいい。
「あなたの話はわかりません」
というのは、かわいげがない行為でもあるしね。
しかし、いつかは独立して一人でもその仕事で食べて行けるようになりたい、と思ったら、下っ端の頃から「わかりません発言」を心がけるべし。
外国との会議で言葉があやふや?通訳を雇いましょう。
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イメージトレーニングとしては、
「会議が終わったところで廊下に出ると死刑執行人が刀を持って待っている。会議の内容を理解していないと、そこで一刀両断で斬り殺される」
みたいなのがいいと思います。はい。
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1 月 27, 2010
iPodとiPadに思う
Appleが今日発表したタブレットの名前がiPadだったわけだが、これ、多くの日本人にはつらい名前だよなぁ、などと思いました。はい。
iPodの「o」のところの発音は、日本語の「あ」と「お」の中間くらいの音でやや「あ」に近い。だから、日本人が普通に
iPad=アイパッドとカタカナ発音すると、それはアメリカ人的には
iPod
と聞こえてしまうのであった。
念のため今、アメリカ生まれ、アメリカ育ちで英語しかできないダンナに
「ねぇ、これどっちにきこえる?」
と聞いた上で、カタカナ的に
「アイパッド」
と言ってみたところ
「そりゃiPodでしょ」
と言われました。やっぱりね。
しかし、この不幸を逆手に取れば(?)、iPadの「a」の所の音は、ひじょーに重要な発音なのだ。これを機会にiPodとiPadをいい分けられるようになると、英語力全体の向上に役立つと思うので、言えない方はがんばってください。
ちなみに、iPodの「o」は、わたしは「水なしうがい音」と呼んでます。上を向いて喉を開いて、うがいをするかのように「あー」と言ってみてください。この音です。
でiPadの「a」は、口を横に思い切りイーッと開く。幼稚園児が嫌なヤツに「イーッ」とする感じ。で、そのまま「あ」という。「あ」と「え」の中間くらいの音ですかね。なれるまでは非常に変な音です。
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1 月 25, 2010
技術系が高給であること再び
先日のミニベンチャー買収の現行相場に頂いたコメントへの返答をQ&A式に書いてみます。
管理VS技術、の対決構図は如何なものでしょ?
シリコンバレーのIT企業的には、給与体系は大雑把にいって「技術系」「管理系」「ビジネス系」「営業系」に分かれます。そのすべての中で「技術系」が比較優位にあります。つまり、技術でない人=管理部門、ではありません。(・・・という答えを期待されているコメントではないのですが、以降の内容の布石として利用させていただきました。)
アメリカのマンガのDilbertとか、管理職は何も分からず威張っていて、その下で働くエンジニアのDilbertやその同僚は嫌気がさしてる、ってい うことになってますよねー。あの管理職が、Dilbertよりお給料低いとは思えないし。エンジニアが高いのは、買収のときだけ?
技術系の管理職は普通技術者がなりますので、「技術系」の給与体系に乗ります。「ビジネス系」とは事業開発とか、マーケティングなどです。マーケティングでも、product marketingという、市場ニーズに基づいて製品のスペックを決めるタイプの仕事は技術系の給与体系なことが多いです。(バックグランドも技術系の人が多い)。
Dilbertのpointy-hairedが元技術者だったのは信じがたいですがw
JUNIOR-LEVEL位までならエンジニアのほうが高給(偉い?)のはわかりますが、将来的に”実験室にいるあの人”以上のポジションに上がり、 もっとBIG-PICTUREに関わる仕事をしてそれに見合った給料をもらいたい場合はどうなのでしょうか? 現在欧州でエンジニアをしていますが、それ を考え現在MBA取得してエンジニアからのキャリア転換も考えています。
基本的には、ITでは相当なレベル(日本で言うところの部長クラス)まで給与体系は技術系>ビジネス系です。技術のトップ、マーケティングのトップ、事業開発のトップ、というレベルになると給与レベルはほぼ同じになります。
ただし、技術系は下の裾野が広く、「ヒラ技術者」もたくさんいますが、例えば「事業開発」となると、殆どの人がMBAとなるので、そうした「ピラミッドの形の違い」はあります。がっしがっしとVP of engineeringとかVP of R&DとかCTOとかを目指せる人だったらその路線を目指せば、同じクラスのビジネス系の人と同等またはそれ以上の収入となります。もちろん、狭き門ですが。
ライフサイエンス系でも、少々でこぼこの形が違いますが、同じような傾向があります。
アメリカで優秀なexecutiveを雇うためのゴール設定・報酬体系のありかたというエントリーで触れたベンチャーのexecutive給与相場の資料を参照ください。こちらのページをスクロールして出てくるScribdの資料の上のほうがIT系、下のほうがライフサイエンス系です。
ただし、ライフサイエンス系はビジネスとサイエンスの両方をわかっていないとマネジメントになれず、かつそういう人は少ないので、サイエンスバックグランドでMBA、というのが貴重なマネジメント人材として活用される傾向があります。
MBAの珍しさを象徴するかのように、名刺に「MBA」と書いてある人が散見されるのもライフサイエンス系。IT系でそんなの書いたら笑い者です。(MBAなど掃いて捨てるほどいるので、名刺に「簿記三級」と書くようなもの。)
日本で管理が強いと思われがちなのは別に不思議なことではないと思います。 単に知られている実態例のほとんどが、ある程度規模の大きい会社(即ち、管理が必要な組織)のものだからです。 おそらく日本のベンチャー企業で管理が強いなんて話はあまり聞いたことないのでは? 風が吹いたら倒れかねないベンチャービジネスで管理なんかに力割いてたら会社潰れますよ…
アメリカだと、ベンチャーと大企業の給与相場はかなり同等です。VPクラス(日本で「副社長」と訳されるレベル)になると、上場企業の方が高給になりますが(その代わり、ベンチャーのVPはストックの部分が厚い)。なので、少なくともシリコンバレーでは、大企業でも管理部門の給料は低いのが一般的ではないかと思います。
ただし、かような相場が出来ること自体、「経済が常に発展、新しいものが生まれ続けるので、それを生み出す技術人材の相場が上がる」、という社会を反映しているわけですが・・・・。
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1 月 18, 2010
ミニベンチャー買収の現行相場
シリコンバレーで最近よくあるのが1〜3人くらいのベンチャーの買収。Facebookアプリなんかが多いですね。その手のアプリの最大手Zyngaやら、RockYouやらが買ったり。それ以外でも、買収額が発表されないひっそりした案件がよくあります。
で、その相場は漏れ聞くところによると
- エンジニア 50万ドル (4500万円くらい)
- ビジネス系の人 25万ドル (2000万円ちょっと)
エンジニアが博士号があって難しいサーチの開発をしていたりすると、$1 million(1億円弱)くらい以上になるそう。
なんで頭数で値段が決まるかというと、基本的に「人材を買う」という動機が大きいから。
エンジニア3人だったら1億円ちょっと、、ってな感じで、これに加えてearn outがついたりする。earn outは、買収後の儲けによって「成果報酬」的にあとから買収金額が追加される、というもの。
単体で儲けがでるゲームだったりすると、earn outが数億円規模になったりするそうです。
話を「頭数値段」に戻すと、見て分かる通り、ビジネスの人はエンジニアの人の半分しか価値がないのだよ。わはは。
エンジニア(やサイエンティスト)の諸君、いつも言っているが、シリコンバレーで大事なことは
エンジニア(やサイエンティスト)が他の職業の人より偉いということなのです。絶対額で日米のエンジニア給料を比較する、とかいうのは二次的な話。(それも大事じゃないとは言わないが)。偉いから給料も高い。買収の頭数価格ではビジネスの人の倍換算だ。
そしていつも言っているが、別に天才プログラマ、とかじゃなくていいのです。Facebookのアプリくらい作れる人、たくさんいるでしょ?
もちろん、ビジネス系の私は作れませんが。
<おまけ>
ちなみに、上述のZyngaはこれまでに$219 million調達。現時点での年間売上は$250 million、200億円超と言われてます。最近ロシアのファンドのDigital Sky Technologiesを中核とする投資家から$180 million、150億円超を調達した。ちなみに、ロシアのファンドから資金調達すると、事業が上手くいかないときは闇に葬られるというジョークがあります。そしてそれがliquidation preference(業界内輪ウケのギャグでスミマセン。)
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1 月 13, 2010
Twitterは名刺なし文化
Twitterの中の人(@San Francisco)で、名刺を持っている人ってほとんどいないんですよね。外の会社の人と会うのが仕事、という人とミーティングの後で、「じゃぁ、後で〇〇を連絡して」と言われて、「あ、名刺もらえる?」と聞いたら、「ないのよー、エンジニアはなくてもいいと思うけど私もないの。ひどいわよねぇ。ははは。」
しかし、昨今では、メールアドレスさえわかれば、それで連絡ついちゃうから、確かに名刺はいらないといえばいらない。
Twitterの人の場合、TwitterのアカウントIDにmentions送ればそれで連絡がつく、ということもある。「Twitterもしていないような人とは会わない」ということなのでしょうか。
実は私も、主に名刺を使うのは日本に行く時と、こちらで日本人と会うときくらい。シリコンバレーにいる間は、ミーティングでも名刺を使わないことも結構ある。だって、ミーティングに持ち込んだときには既にメールで何度かやり取りしてるわけで、会う段階ではお互いの連絡先はわかっているし。パーティーなんかに行っても、かなーり話し込んで、よほど意気投合して「後で連絡しあおう」みたいなノリになって初めて名刺交換するので、大して必要ではないのでした。
では。
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1 月 11, 2010
盲目で大臣で不倫でスキャンダル、そして再婚
昨日「盲目の大臣とか、裁判官とか、世界のあちこちにいますよね」と書いたところ、知らなかった、という声がインターネットの彼方でいくつかあったので、イギリスのDavid Blunkettさんの偉大なる業績をば。
1947年:著しく貧しい街の貧しい両親の元、盲目で生まれる
1997年:Tony Blairの内閣でEducation Secretaryに就任(教育大臣、でいいのでしょうか?)
2001年:Home Secretaryに就任(内相)
2004年(57歳):不倫相手との間に2歳の子どもがいることが発覚、3人の子供のいる妻と離婚、内相を辞任。愛人は「子供の父親はBlunkettではない」と主張するが、Blunkettがなんとか親権を取ろうとDNA鑑定したところ、本当に彼の子供であることが証明される。
2005年:Secretary of State for Work and Pensionsに就任(年金・雇用大臣)
同年:ビジネス関係のスキャンダルで辞任
2009年:女性医師と婚約
というわけで、何もかもすごい方ですね。みんな、頑張ろうw
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1 月 10, 2010
目の見えない人は障害者か
New York Timesに、「文章読み上げソフト等が進歩した結果、点字を使う視覚障害者が減り、『点字文化』が失われつつある」という記事があったのだが、そこの冒頭で紹介された人。ウォールストリートの投資管理会社のマネジングディレクター、という盲目の女性。「目が見えないことは、昔のように障害ではない」と語っている。
日常どうやって仕事の情報収集をしているかというと
AT 4 O’CLOCK each morning, Laura J. Sloate begins her daily reading. She calls a phone service that reads newspapers aloud in a synthetic voice, and she listens to The Wall Street Journal at 300 words a minute, which is nearly twice the average pace of speech. Later, an assistant reads The Financial Times to her while she uses her computer’s text-to-speech system to play The Economist aloud. She devotes one ear to the paper and the other to the magazine.
「朝4時に新聞を合成音声で読んでくれる電話サービスに電話して、Wall Street Journal紙の読み上げを通常の倍速で聞く。その後、アシスタントにFinancial Timesを読んでもらいつつ、コンピュータのソフトでEconomistを音声にして聞く。片方の耳でFinancial Timesを、もうひとつでEconomistを聞く」そうです。
聖徳太子?確かに、これができれば、相当なスピードで情報収集できますな。そして御本人曰く
“When Braille was invented, in the 19th century, we had nothing else. We didn’t even have radio. At that time, blindness was a disability. Now it’s just a minor, minor impairment.”
「19世紀に点字が発明されたときは、我々盲人には他に何もなかった。ラジオすらなかった。当時は盲目であることは身体障害だった。でも、今では、ほんの軽い弱点でしかない。」
確かに、盲目の大臣とか、裁判官とか、世界のあちこちにいますよね。
以前、日本のとある大企業の人と話していて、
「目が見えない人は、生活保護で生きるしかないわけで」
と断定して話していたので、
「いや、仕事をして独立している人だってたくさんいるでしょう」
と言ったところ、きょとんとされてしまった。想像もつかなかったんでしょう。
「目が見えないことは障害ではない」とまでは言わないが、いくらでも能力を発揮できる場所はありますよね。目が見える人とは違う思いがけない発想もあるかもしれない。
いろいろな人がいた方が社会は楽しいし。
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1 月 09, 2010
キャリア構築における自分のMVP化の重要性
ここでのMVPとはminimum viable product。「市場のフィードバックを受けるために必要な最低限の機能を持った製品」のこと。「最近のウェブ系のスタートアップではMVPを市場に出すのが大事」、というような文脈で使われる。
「MVP」は、スーパーなスポーツ選手のためのmost valuable playerという方が一般的。でも、そうじゃなくて、「最低限取り敢えずバージョン製品」のこと。
で、人間もキャリア形成においてMVPで世に出ることが大事だよなぁ、とそういう話。
さて、minimum viable productとはなにか。
Venture Hacksというサイトがある。アントレプレナーであり、投資家であり、ベンチャー企業のアドバイザーでもある二人がやっている。起業に関する対談ビデオ(音声のみもある)と、その全文テキストが連載されているので英語の勉強にもなります。で、そのひとつが起業シーンで著名なEric Riesのインタビューで、彼がMVPについて語っている。
製品を市場に出す時にやってしまいがちなこととして「フルフィーチャーの製品を作りこんでから市場に出す」というのがある、とまず語る。
One approach to solving that problem would be, let’s build a product with the maximum number of features that will maximize our chance of success in the end. But the problem with that is you won’t get any feedback until you’ve already built all those different products.
All those different features, so you ship this product with a ton of features, and generally, by the time it’s done, it’s too late to make sure that you are on the right track.
しかし、そうすると、市場のニーズの読みが間違っていたときに、修正が効かないくらい遠いところに来てしまっている、という問題があると。そしてその代わりになるのがMVP。MVPの利点は
The minimum viable product is that product which has just those features and no more that allows you to ship a product that early adopters see and, at least some of whom resonate with, pay you money for, and start to give you feedback on.
想定される問題を解決する機能の最低限の骨格だけをもった製品を出すことで、限られた数でいいからアーリーアダプターに受け入れられ、彼らからフィードバックを受けることで、正しい方向に製品を作っていくことができる、と。
で、実はMVPに似て非なるもの、もあって、それは「一般受けする製品を出し、それに対するお客様のフィードバックを全て受け入れて、改善版を次々にリリースし続けること」。「カイゼン」で手一杯になって、自分のビジョンを見失ってしまう。
これとMVPの違いは微妙ではあるのだが、私が解釈するに、MVPは、「革新的なビジョンに基づき、コア機能だけを持った製品」のこと。だから、細かいフィーチャーにうるさい「一般ピープル顧客」ではなく、先鋭的な「アーリーアダプター顧客」が寄ってくる。そして、その人達はアントレプレナー同様のビジョンがあるので、瑣末なことではなく、鍵となる方向性を示唆してくれる。
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この考え方って、キャリアにも適用できるよねー、と思ったのであった。
つまり、えてしてやってしまいがちな過ちとして
- 準備万端整ってから次のステップに行こうとする
「英語が身についてから留学」とか、「資格を身につけてから転職」とか。準備が結局整わなくて終わってしまうことも多い。
時は金なり。若ければ若いほど挑戦は楽。
たとえば、留学だったら、「留学先に受け入れてもらえる最低限の英語力」さえ身につければそれでよろしいのです。行ってから泣きながら何とかするので全然問題なし。なお、TOEICは意味なし。(別にTOEICが難しいわけではなく、あれは、日本人が日本国内向けに企画したテストなので。こちらとかこちら参照)。
「資格」も、あっても転職に役に立たないものが多い。
つまり、やったこともない「次のステップ」に必要なことなど、なかなかわからないことも多い。わからないことを万端にすると、誰にも必要とされないあさっての方向に行ってしまっているリスクが大きいのでした。
- 周囲のアドバイスを何もかも真摯に受け止める
周りの人は、その人のわかる範囲でしか世界を見ていない。当たり前ですが。あなたの考える「次なるステップ」では、その手前である「今」の周囲の人のアドバイスは無駄になるものも多い。いちいち聞いてたらそれだけで疲弊して終わる。
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そして、あるべき姿であるところの、「キャリア構築における自分のMVP化」とは
- とりあえず最低限なんとかなればいいや、で新たなステップに進む
もちろん、実際には難しいです。「最低限できる人」より「すごくできる人」の方がニーズが高いのは当然。しかし、何かの理由でたまたまチャンスがやってくることはある。(知り合いがたまたま求人してた、とか、旅行先で「じゃ働いてみたら」と言われたり、とかいろいろ)。そういう時に「私にはまだ早いから」とかワケ分からんことを言わずにさくっとつかむ。
海外で働いてみたいのだったら、(必要ない)TOEICの勉強をするより、まずは実際に転職先を探してみて、情報収集して応募してみるとか。国を選ばなければ、どこかしらはあると思う。個人的には「留学してから就職」をお勧めしますが、いきなり就職だって可能でしょう。そしてその新たな場で「あれー、くるくるくる」などと翻弄されながら身につけられるものは、今のまま身につけられるものの何倍もあるはず。
MVPで次のステップに自分を強引に押し出せば、意外に何とかなるだけでなく成長曲線のカーブも急になる。そしてそれがとっても大事なことなのです。
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おっと、昔キャリアチェンジにおいて一般的に信じられているが、実はしてはいけない3つのこと、などという似たようなエントリーも書いたな。同じことを手を変え品を変え書いてるだけではないか、自分・・・・。笑
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1 月 08, 2010
カリフォルニア農業系起業
ちょっと前に頂いたコメントと、それに対する私の返答を(少しだけ加筆して)転載します。カリフォルニアはITとバイオだけではないのだよ、農業というのもありまっせ、しかも大成功された日本人の方もいます、という話です。
Zhongさんよりのコメント
日本の大学で農業を学んできました(農学修士)。新卒で役所に就職しましたが、いい子ちゃんばかりのインテリ軍隊にうんざりして、半年で除隊してき ました。日本にいてもあまり明るい未来はないと確信したので、これから西海岸の大学で農業博士を取得しようと考えています(農業といえばアメリカ、カリ フォルニア、ミキプルーン、中井貴一というイメージから)。
そこでお伺いしたいのですが、西海岸でフルーツ農家や農業関係の組織に日本人としてはたらいているorベンチャーを起こされた事例はあるのでしょうか?
遺伝子系のバイオ関係だと仕事もたくさんあると思うのですが、問題は私の専攻が「畑の管理」であることです。日本では、水や肥料の投与によって(果物の)収量がどれくらい変わるか、糖度にどれくらい変化があるのかという研究をしていました。
私の回答
ベンチャーじゃないですけど、松井農園。20代で日本からアメリカにわたった松井さんが一代で築いた大農園です。世界最大の蘭農家で、松井さんのnet worthは$150 million+(140億円)以上とか。
http://www.matsuinursery.net/andy.html
Po BronsonのWhy Do I Love These People? : Honest and Amazing Stories of True Familiesという本にも取り上げられています。
お嬢さんが書いた子供にマネーゲームを教えてはいけない
という本もあります。
(↓ダンさんの書評)
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51176270.html
あと、GPSで収量管理する、なんていう分野はかなりテクノロジーよりです。(農地が、著しく広大なので、GPSで正確に耕地を整えることで収穫に大きな変化がある)。
UC Davisが農業関係ではメッカ・・・のはずですが、Napaのワイナリーの経営に関わる人もこの大学からかなり輩出されているそうですので、「水や肥料 の投与によって(果物の)収量がどれくらい変わるか、糖度にどれくらい変化があるのか」というのはドンピシャじゃないでしょうか。
あと、松井さんが雇ってくれるかもしれませんw
コメントを頂いたのは、アメリカで働くのに修士は意味があるかというエントリーです。

