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11 月 30, 2009

アメリカのテレビドラマは豪華な作りだけどいい加減

最近のアメリカのドラマは、凝りに凝っていて、大変面白い。最後に日本のドラマを見たのは1990年頃なので、日本と比較しているのではなく、当社(国)比ですが。

で、ここのところあちこちで歩いていてとんと家を留守にしていたので、スバラシイDVR&サービスであるところのTivoに溜まっていたドラマを見たのだが、先週録画されていたMelrose Placeのエピソード、出だしになんだか見覚えが、、、と思って3分くらいして気がついたのは、数週間前に放映されたものの再放送だったのでした。

これ、よくあるんだよな。

つまりですね、とくにこれといった前触れもなく、一週とばされるのです。とばした時間枠には、適当な過去の回が再放送される。

加えて「シーズン」なるものがあって、12話とか24話でいったん終わる。「24」じゃなくても24話で終わっちゃう訳。で何ヵ月かお休みして、心機一転新たな「シーズン」がはじまる。

そういえば、

「アメリカでは、そんなにみんな残業してない。シリコンバレーのバリバリのエンジニアも、製品リリース直前とかの特殊事情がなければ一日8時間(未満)労働です」

てな話をすると、

「どうしてそんなんで利益が確保できるんだ」

というコメントを日本の人から受けることがあるのだが、アメリカのドラマ界も似たような印象があるかも。こんなに沢山休んでるのにどうして・・・と。

ちなみに、アメリカのテレビ俳優のギャラはすごい。元ブラピの奥さんだったジェニファー・アニストンは、人気ドラマFriendsというのに出ていたのだが、彼女のギャラは、1エピソード$1 million (約1億円)だったそうだ。「1シーズン」じゃなくて、「30分放映の一回分」なり。これに、シンジケーションのロイヤリティが加わる。彼女だけじゃなくて、主演6人全員がこの報酬だったそうです。

30分の1話作るだけで、6人のギャラだけで6億円。

詳細はWikipediaをご覧あれ。

(さらに余談だが、ブラッドピットとジェニファ・アニストンが離婚したとき、結婚している間の二人の収入がほぼ互角だったので慰謝料はゼロだった、、、とゴシップ誌に書いてあった。当時もブラピは大映画スターだった訳だが、ほぼFriends一本だった奥さんと収入が同じだったんだ、とかなり意外に思った。)

なんでこんなことが可能かと言うと、「DVD販売」がビジネスモデルに組み込まれているから、というのは「テレビドラマがとてつもなく複雑になっている」で書きましたが。

しかし、その根本には、

「よく休んで、心も体もリフレッシュして、新鮮な気持ちで、うーんと頭をひねって新しいビジネスモデルを考える」

などというのもあるのではないでしょうか。

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11 月 23, 2009

アメリカを出る飛行機はフィルター的存在

アメリカ本土から出る飛行機は、アメリカ社会の仕分けフィルターのようだなぁ、といつも思う。

日本に行く飛行機はもちろん日本人が多い。飛行場の待合室では日本語で語り合うビジネスマン風のおじさま方。飛行機に乗った瞬間に、アナウンスも日本語が入る。サンフランシスコに居ながらにして、既に雰囲気は日本化。機内食も和食があったりするし。

香港に行く飛行機はもちろん中国人が多い。

ドイツに行く飛行機はドイツ人が一杯いる。ドイツ人は体がでかい。フランクフルト経由で他のヨーロッパ都市に行くヨーロッパ系の人たちも沢山いる。

カリブに行く飛行機には、もちろんカリブ的な人がたくさんいる。南の島の人たちで驚くのは、常夏なのにブーツを履いている人を時々見かけること。暑いからと言ってブーツを履かなかったら、ブーツを履く時がないのはわかるのだが、暑いと思うんですが。

ハワイに行く飛行機は、バケーションに行く本土の人たちの中に、ハワイのローカルっぽい人が散見される。男性はアロハシャツ、若い女性や女の子は前髪のないワンレンの長い黒髪、というのが定型パターン。(ハワイの人はブーツは履かない。)

+++

アメリカ本土の社会に普段は紛れ込んでいる人たちが、こうして飛行機という「ふるい」にかかると、出身地ごとの強いカルチャーを見せるグループに分かれる。

「ふるさとの訛りなつかし停車場の人込みの中にそを聞きに行く」

という石川啄木の短歌があるが、あの歌では、上野駅という場所が、いろいろな出身地からの人々が集まる東京において、強く故郷との繋がりを体現する場所なわけですが、アメリカの場合はそれが空港なんですね。

(ちなみに、ビジネス客が多い国内線の待ち合い・機内は殺伐としてます。はい。特に疲れて家に帰る出張者ばかりの夜の便は本当に雰囲気悪い。みんな、あり得ない巨大なキャリーオンバッグをがらがらと持ち込み、オーバーヘッドビンに入りきらなくて中々離陸できなかったり。大阪ー東京の新幹線の最終の徒労感に殺気を加えた感じでしょうか。やれやれ。)

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11 月 19, 2009

ダイビング:普段もNitroxを背負って生活できないだろうか?

Nitroxというのは、スキューバダイビングで使うタンクの一種。普通のタンクは空気をそのまま圧縮したものを使うのだが、Nitroxは酸素の割合がちょっと多くなっている。普通の空気には21%含まれる酸素が、Nitroxは多め。よく使われるバージョンだと、32%か36%入っている。たったこれだけで、疲労具合に劇的な違いがあるのであった。全然疲れないのですよ。

スキューバ的には、Nitroxの存在意義は「窒素酔い、減圧症を減らす」ということになっている。圧縮された空気の中の窒素が特にくせ者で、体内濃度があるレベルを超すと、酒に酔ったようになる。また、圧縮されて血中に入った窒素が、地上に浮上した時にバブルになって血栓を生じる、といった問題があるのであった。

で、それを防ぐために酸素の割合を増やしたのがNitrox。

...そして深く潜るほどリスクは増すのだが、そもそもそんなに深く潜ることに興味のない私は、窒素酔いも減圧症も関係ないし、と思ってずっとNitroxの存在そのものを無視していたのだが、何年か前にメキシコにダイビングに行った時に出会ったアメリカ人女性が

「Nitroxだと、全然疲れないわよ。普通のエアだと、3本潜ったらヘトヘトだけど、Nitroxだったら元気に飲みに行けちゃうくらい。是非トライしてみて」

というので、おお、それは、と思って早速Nitroxの免許を取って、次のダイビングでトライしてびっくり。

全然疲れない!!

大体、ダイビングでは一回1時間〜70分くらい潜るのだが、それを4本潜って、さらにその後食事に出かける気力がある。写真を整理する気力もある。本を読む気力もある。

(たった、4時間じゃないか、と思うかもしれないが、体温より低い温度の水に浸かったまま、というのは思いのほか体力を消耗するのであります。)

はっきり言って、普段、家で何もしないよりも、さらに疲れてないくらい。(他の人は、そこまでの差はない、というので私が特異体質なのかもしれませんが。)

で、最近、行った先のダイビングのオペレータの機器が壊れていてNitroxのタンクを準備できない、ということで、仕方なく久しぶりに普通のエアで潜ったのだが、3本潜ったら、歩くのもしんどい。食事をするのに噛むのすらしんどい、口をきくのも嫌、という状態で、改めてNitroxの威力を思い知った。

知り合いで趣味で飛行機のパイロットの資格を持っている女性にその話をしたら、

「ああ、よくわかるわ。飛行機には酸素マスクがついてて、使ったことがあるんだけど、本当に元気になる。」

ということで、普段も、酸素の濃いタンクを背負って生活できないだろうか、と思うのでした。ビジュアル的には、かなり笑えるけどね。

ちなみに、スキューバでは、Nitroxの免許は1−2時間ほどの講義を一回受けるだけで簡単に取れますので、ダイバーの方にはお勧めします。一応「窒素酔い」以上に恐ろしい「酸素酔い(中枢神経がやられる)」というのもあるので、そういうことを教えてくれます。はい。

Nitrox analyzer

ベネズエラ沖にあるBonaireという島のDive Friensという所のNitrox測定ステーション。ここでは、自分で個々のタンクの酸素濃度を確認してから借りる、という流れになってます。

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11 月 18, 2009

金曜日夜セミナー@Palo Alto「日本のベンチャー・アントレプレナーがIT事業でアメリカに進出する方法」

あさって、このようなセミナーをします

 「日本のベンチャー・アントレプレナーがIT事業でアメリカに進出する方法」

今こうしてもう一回見ると、かなり大言壮語なタイトルな気がしてきましたが。笑

一応案内文の中身はもっとまろやか。

「IT関連では、日本企業がアメリカで成功した事例はほとんどありません。そんな中で、10年以上日米間の事業開発にかかわってきた経験に通して考え てきた、『成功の確率を上げる方法』についてお話したいと思いますが、同じような経験をしてきた参加者の皆さんと活発に意見交換もしたいと思います。」

流れとしては、

  • ベンチャー・ベンチャーキャピタルの一般的な常識(どこで法人設立しないといけないか、とかエンジェルとVCの違いなど、初期の話しいろいろ)
  • そういう常識があることを前提で、外国人であるところの日本人がゼロから起業する場合、どうすると確率があがるか
  • 日本ですでに成功を収めたベンチャーがアメリカに進出するにはどうすると確率があがるか

といったことを考えています。

具体的には、アウトソース人材の活用、雇用の仕方、など。

実際、「正解」などなければ、アドホックな「成功パターン」ですらほとんど存在しないのが現状。

なので、同じくシリコンバレーで働いてきた皆さんと意見交換しながら進めたいと思っています。当日の模様は UStream でも中継しますが、 UStream のリアルタイムコメント機能を使ったコメント/質問も受け付けます!会場に来る方も、ワイヤレスLANに接続可能なノートPC/Mac Bookをお持ちの方は、当日会場にお持ち込みいただければ、会場でUStreamのコメント機能を使いながらセミナーにご参加いただけます。ばしばし割り込み発言してください。話してるだけだと暇だしw

いや、実は私、Public Speakingが苦手なんですが(正確に言うと、割と得意だが決して好きではない、というか、かなり嫌い)、いろいろと私なりに観察してきたことをお話して、意欲ある皆さんの将来のために少しでもなれば、と思いますので、ご興味があれば。会場に来なくてもUStreamでどうぞ。(日本は、土曜の昼の12時半からとなります。)

詳細、お申し込みはこちらのページより。

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11 月 16, 2009

思いがけず男尊女卑な英語的呼び名の慣習

Mrs.(ミセス)というのは「結婚している女性の尊称」と習うと思うのだが、アメリカではちょっと違って、ダンナさんの名前にMrs.をつけることで、「XXさんの奥様」というニュアンスとなる。しかも、夫の苗字のみならず、フルネームにMrs.をつけたりする。たとえば、John Smithという夫を持つCathy Smithという人は

Mrs. John Smith

というのが正式呼称。

つまり、結婚した女性は、ダンナの名前でしか認識されない、というなかなかもって男尊女卑な呼び方なのであります。

なので、女性が旧姓を名乗っている場合、その姓にMrs.をつけると変な感じになる。ところが、これはアメリカの外では違うみたいで、ヨーロッパなどでは「結婚した女性の尊称」という日本で習ったままの使い方でMrs.が通用しているように見受けられる。(違ってたら教えてください)。私は旧姓のままChika Watanabeなのだが、ヨーロッパでは

「Mrs. Watanabe」

と呼ばれることがある。が、私のダンナの苗字はWuであり、よって私はWuさんの奥さんなので、アメリカ的には

「Mrs. Wu」

な感じ。しかし、アメリカでも、旧姓を名乗っている人をダンナさんの姓で呼ぶことはない。だから、これも変である。

ここで便利なのが、結婚の有無にかかわらず使える

Ms. Watanabe

なのでした。ま、アメリカではよほどのことがない限り尊称をつけなくなってしまったので、Ms.が必要になることも少ないのですが。

ちなみに、夫婦を結婚式に招待する、てな時の古式ゆかしい宛名の書き方は

Mr. and Mrs. John Smith

となる。ここで、奥さんの名前がどこにも出て来ないことに注目。「John Smith様ご夫妻」となってしまうのですな。

しかし、こちらのエチケットページにあるように、奥さんが旧姓をキープしている場合は、

Mrs. Cathy Davis and Mr. John Smith

という風に、奥さんの名前がフルネームで登場するのみならず、ダンナさんより奥さんを先に呼ぶことになる。

「妻は夫の名前+ミセスでしか認識されない」という、おまけ状態だった時代から、ここまで女性の地位が進化したのか、、、と思うとなかなか興味深いのでありました。(ま、必ず先に呼ばれること自体、まだ地位が低い証拠である、と見ることもできるが)。

というわけで、なんでもかんでも尊称をつければよい、というものではないので、どう呼べば良いかわからない時は相手に確認しましょう。

ちなみに、ファーストネームにMrs. Mr.をつけると、小さい子供が大人を呼ぶような感じがするのでナシです。(Mr. JohnとかMrs. Cathyとかね)。

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Canestaエンジニア募集のお知らせ

前も人材募集していた3Dセンサーを作っているCanestaですが、さらに新たなバイリンガルエンジニア募集。勤務地はシリコンバレー・・・・のはず。Canestaのチップを使った製品も市場に出て、増資にも成功した、ということで、今回の人材増だそうです。

募集内容は、下記にコピーしましたので、ご興味のある方は

TO: ttate@canesta.com
CC: smorimoto@canesta.com

にresumeを送って下さい。なお、Canestaのアジア代表の森本さんはいい人です。しかも夜でもサングラスをしてカッコいいです。では。

Senior System Development and Support Engineer

We seek an energetic Senior Systems Engineer to lead the architecture, specification, design and implementation of CanestaVision 3D sensor technology into multiple customer designs. Each design includes Canesta's proprietary 3D sensor ASIC as well as optical components, infrared light sources, and support logic destined for mass volume production. The Senior Systems Engineer is a vital player whose influence spans all Engineering areas within Canesta.

Job Responsibilities

  • Lead the engineering vision for system and product architecture using CanestaVision 3D TOF (time-of-flight) sensors
  • Translate customer requirements and product architecture into a well-written specification, detailing each complete system to be created
  • Work with multi-disciplinary teams to design all pieces of the system, including complex hardware, optics, firmware and application software
  • Ensure that all implemented system components meet the specified requirements
  • Drive the creation of optimized supporting components using outside suppliers
  • Enhance internal system analysis and modeling tools that provide customers with the ability to simulate product designs

Minimum Requirements

  • BSEE (MSEE preferred)
  • 7+ years of total experience with a minimum of 2 years System Engineering experience in a high-volume low-cost organization
  • Excellent communication skills, both written and spoken; internal and with customers
  • Proven experience working with multi-disciplinary teams on complex products – meeting schedules
  • Fluent in MatLab
  • Must be a self-motivated team player
  • Bilingual – Japanese and English

Additional Desired Experience

  • CMOS image sensor-based system product development
  • Strong HW, SW, firmware and/or optics background
  • Successful launch into production of 1 to 2 consumer products
  • Experience delivering products to customer requirements per schedule

Company Overview

Canesta, Inc. has developed a revolutionary, low-cost electronic perception technology that enables everyday devices to “see.” Now, ordinary electronic devices gain the ability to understand and react to objects and individuals in their nearby surroundings in real time at extremely low cost, without the need for gloves or special handheld controllers. The company has achieved this innovation by reducing three-dimensional (“3D”) image sensing -- a core enabling capability -- to a single, low-cost chip which can be manufactured using a standard CMOS process. Canesta primarily focuses on two complementary markets: the consumer electronics and automotive markets. Future opportunities exist in security, robotics, and other industries; the possibilities are endless. The Company is headquartered in Silicon Valley and has additional offices in Japan

Contact Information

Please visit www.canesta.com. Please send your resume to jobs@canesta.com and write

"Senior Systems Engineer " in the subject field.

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11 月 14, 2009

マカオは住宅バブルらしい

先週ちょっと香港にいたんですが、そこで読んだ「東周刊」という現地のビジネス雑誌の記事によれば、マカオは高層マンションの建設ラッシュで、どれも投機的なバイヤーが群がっている、、、らしい。

「らしい」というのは、中国語の雑誌を勝手に私が解読したので、「らしい」。

(追記注:いただいたコメントによると、高騰しているのはマカオじゃなくて、濠江区(広東省南部・汕頭市)のマンションとのことです。恐るべし中国・・・・。こうして、「世界一の共産主義的経済をもつ資本主義国日本」、と「世界一の資本主義的経済をもつ共産主義国中国」、が横に並んでいくのでしょうか。)

こんな感じ。

Hong Kong

えーっと、多分「香港と中国の資金がこんこんと流入して狂騒状態になっている」ってな感じですよね?下の方の人が沢山いる写真は、最近のとあるマカオのマンションの入札会場(売り出し抽選会場か?)の模様らしい。

他のページにあった価格帯を見ると、どこかの湖畔(?)にある高層マンションでは2億円くらいのユニットもあるそうです。で、右側の文章だけ拡大するとこんな感じ。

Hong Kong

最後のパラフラフから推測するに、今はマカオへの移民・投資は、政策的に制限がかかっているが、これが無くなったら一気に中国本土からの投資がやってくるので(ここら辺で「捲土重来」という言葉が使われてるのは私的にはちょっと意味不明。いつマカオ投資は敗れたんだ?)、今は投資を惜しんでる場合ではない、とばかり、高級住宅市場が燃え上がっている、、、ってことですかね?ま、ディテールはわかりませんが、火に油を注ぐような状態なんでありましょう。(解釈が間違ってたら教えてください。)

同じく香港で読んだ英字新聞では、中国本土からのバイヤーの流入で香港の住宅は高騰、床単価で世界記録を塗り替えるほどになり、その後不景気で少々盛り下がるも、再度上がり始めてる、みたいなことが書いてありました。(ちなみに、その記事では、シンガポール、香港、東京などアジアの数都市の今後2年間の住宅市況を分析、最も投資に適しているのが香港(確か10%だか15%上昇見込み)、最も適してないのが東京で価格は現状維持、となってました。はてさて。)

まぁ、他のいろいろなことはさておき、中国本土から人が移って来る、っていうのは大いにあるのでしょう。北京まで行く高速鉄道も予定されてるみたいだし。

そういえば、今回私が乗ったサンフランシスコから香港に行く便、シンガポールから香港に行く便、どちらも満席であったが、香港からサンフランシスコ、香港からシンガポールに行く便はどちらも半分〜3分の2くらいしか埋まっていなかった。サンフランシスコ空港で、同じく香港経由、シンガポールを経てインド出張に行ってきた、という知り合いに会ったが、彼の乗った便も同じような状況だったらしい。多くの人が香港(と、その向こうの中国本土)へと移り住んでいる、ということでしょうか。

草木もなびく、という感じ?

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11 月 13, 2009

人間は危機に直面すると固まるらしい

久しぶりに目からうろこの発見であった。「人間は生死に関わるような大惨事に直面すると、パニックで逃げ惑うより、心も体も麻痺して動かなくなることの方が多い」そうなのですわい。The Unthinkable: Who Survives When Disaster Strikes - and Whyという本に書いてあった。

私のかなり大きな恐怖の一つに「パニックに陥った群衆に踏みつぶされて死ぬ」というのがある。「新宿駅で大地震に見舞われる」とか。何度もその「最悪の状態」を想像したので、映画で見るようにフルカラーでリアルに見ることができるくらい。

「パニックに陥った群衆に踏みつぶされなければ、他の死に方はいいのか?」

という疑問をもたれる方もいると思うが、まぁ、長い間拷問されて、まぶたを切り取られたりしてチリチリと少しずつ殺される、というのはもちろん嫌だが、それ以外は「パニック群衆」よりましかな、と。核爆弾が落ちるなら、頭の上に落ちればOK、巨大隕石で人類が滅亡するなら、隕石がこれまた頭の上に落ちてきて欲しい。苦しい病死を迎えるくらいならスイスの合法安楽死団体にGo。

・・・と、ちょっと話がずれたが、とにかく「パニックに陥った群衆」というのが大変怖いのであります。だから東京からも脱出したし。(それだけが理由ではないが)。

(ちなみに、「群衆がパニックに陥いり押し寄せること」を英語ではstampedeという。通勤電車等々で毎日疑似stampede状態が発生している日本に、それを表現する言葉がないのは中々興味深い。)

しかし、この本を読んで大変心が安らかになった。というのも、冒頭に書いた通り、人間は中々パニックに陥ったりしないようなのだ。

本書は、ジャーナリストの筆者が、9/11時のWorld Trade Centerや、津波や、飛行機事故を生き延びた人、あまたの銃撃戦を経験した警察官、火事の修羅場をくぐり抜けた消防士など、「自ら危機を体験した人」や、リスク対策、群集心理などの「専門家」をインタビューして書いた本。インタビュー相手は数百人にも上る。

筆者の分析によると、人間の危機の対処は3つのプロセスを踏む。

  • 危機に直面すると、人間はまず「否認」する。「こんなことが起こっているはずがない」と、目の前の危機を全否定
  • あるところで危機の甚大さに気づき、次は、取るべき行動を考える「検討」プロセスに入る
  • そして検討結果を「実行」

ところが、「気づき」の後は、かなりの人が「全身から力が抜けて体が動かない、頭もぼーっとなって何も考えられない」という「茫然自失状態」に陥ってしまうのですね。

その状態になっても、他の誰かから力強く行動の指示を出されると、ゾンビー状態ながらになんとか脱出行動に出られるのだが、そうでないと、「茫然自失」のまま死んでしまうことが多々ある。例えば、火事の現場で、円卓を囲む椅子に座ったままの複数の炭化死体が見つかったりする。まだ火が回りきらないうちに、「避難せよ」という指示があったにもかかわらず、である。

9/11でも、自分のいたフロアに留まって亡くなった人たちが多数いたが、多くは避難しようとしなかったのではないか、と筆者は推測する。WTCに数千人の社員がいながら、死者が13人しかでなかったモルガンスタンレーでは、「リスク管理責任者」が元軍人で、戦場で茫然自失する部下を統率した経験を持つ彼が、拡声器で「動け動け」と連呼し続け、最後は歌を歌って励まして、やっとのことでみんな階段を下りて行ったそう。「責任者」氏は、「他の誰かから力強く行動の指示」が必要である、ということを実戦経験で知っていたのですね。(ご本人は最後までWTCに残り亡くなった)。

バージニア工科大学の銃乱射で、とある教室で唯一無傷で生き残った男子生徒は、全く身動きできなかった、と語る。

人間に限らず、どんな生き物も、甚大な恐怖に直面すると体が麻痺するようだ。捕食者から攻撃を受けたとき、動かない方が生き残れる確率が高いからだが、人間においては、「恐怖で麻痺」は死に直結することの方が多い。しかし人間は「恐怖で避難」という次のレベルには進化しきっていない・・・・というのが、「危機で固まる」理由ではないかと筆者は語る。

一方、パニックになるのは、いくつかの条件が重なった時のみで、それは「閉じ込められる可能性がある」「周囲との連帯感が失われる」など。が、非常事態では人間は瞬時に周囲との連帯感を感じることが多いそうな。見知らぬ人同士が助け合うのがデフォルト。なので中々パニックにはならないとのこと。

***

というわけで、人はパニックになるより硬直する傾向がある、とわかって私はいたく安心しました。

しかも、この「硬直・麻痺した状態」においては、本人は痛みも恐怖も何も感じなくなる模様なので、ますます安心。何も感じず、無駄な努力にあがくこともなく、椅子に座ったまま(または立ち尽くしたまま)死んで行くのは、群衆に押しつぶされるよりずっとよい、と私は個人的に思います。はい。

なお、会社、国レベルでも「こんなに絶体絶命状態なのに、どうして何もしないんだろう?」と、傍目に思うことが多々ありますが、実は組織レベルで茫然自失してるだけなのかもしれませんね。

あ、あと、本には、危機に直面しつつも、まだ動ける状態だと、「リーダーと思われる存在」に、合理的理由なく、ついて行ってしまう、ということも起こることが書いてある。例えば、町中で爆発があり、そこにパトカーがやってくると、人々は意味もなくパトカーに突進、それでも最初は爆発現場から逃れる方向に走る訳だが、パトカーのところまで来ると、そこでくるっと180度方向転換して、パトカーにくっついて爆発現場に戻ってしまう、という謎の行動を取る。(災害時に、こうしてまとわりついて来る群衆をどうやってさばくかが警察官、消防士などの大事なノウハウらしい)。

この「危機においては、合理的な理由なくリーダー(っぽい)人にくっついて行ってしまう」というのも組織レベルでもあるかもですね。

(本では、「では、どういう人が茫然自失とせずに毅然と行動できるのか」、についてもあれこれ書いてありますので、興味がある人は読んでください。)

The Unthinkable: Who Survives When Disaster Strikes - and Why

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