ロサンジェルスを舞台にしたテレビドラマや、リアリティショーを見て、しみじみ感じたのが
「ああ、この街では外見が本当に大事なんだなぁ」
ということ。もちろんLAに住む人が全員がそうだということではありませんが。
どんなテレビを見てそう思ったかと言うと:
「ほんものの奥さんたち」の日常を追ったリアリティショー。オレンジカウンティーはLAの南の方にある裕福な地。「本物の奥さん」は全員体は改造済
み。(一人だけ、何もいじってない、と主張していたが)。10代の娘の誕生日に整形をプレゼントするという入れ込みようでございます。人工的な
ボディーが自慢な模様。そして、どんなブランドのドレスを着るか、どんなブランドの時計を持つか、といったことで毎日が終わる模様。
90年代に一世を風靡した人気テレビドラマの続編。続編と言っても、もはや出てくる人は前編の登場人物の息子とか娘とかだったりするのですが。LAでの中でも特に外見重視なハリウッドにあるMelrose Placeというおしゃれなアパートに住むおしゃれな人々の間に起こるドロドロの愛憎劇。
住む人は全員大変美形でナイスバディ。都合良く中庭にはプールがあり、なぜか住人皆でプールで水着でくつろぐシーンが多出。
「いや、でも、それ、単なるドラマでしょ?」と思いきや↓
私の今最もお勧めのリアリティショー。・・・って、別にそんなに沢山リアリティーショーを見てる訳ではないのですが。Jeff Lewisというゲイの不動産ディベロッパーの日々を追ったもの。7−8千万円くらいの中古の家を買って、大変美しく改築して2〜3億円で売る、というのを仕事にしてる人です。このご時世、人のリモデルのプロジェクトの請負などもしてしのいでいるのだが、病的なまでに細かいことにこだわるOCD全開、周りをボロクソにけなしながらの仕事ぶりは中々圧巻。
私がこの番組を見るようになったキッカケは、私自身の家を改築する時に、彼のデザインが大変気に入ったので、どういう部材をどんな風に使っているか、というのをじっくり観察したかったから。家のデザインの番組ではないので、デザインを観察するのは大変で、コマ送りにしてドアの仕上げとかを見てるうちに、早送りしながら見ていた人間ドラマの方も気に入ってしまったと言う流れ。
で、話を戻すと、それだけ細かいことにこだわって仕事をするのに、人の雇い方だけはものすごく大雑把。職を探してる知り合いとかをぽろっと雇っちゃって、上手くいかずにクビにする、というのの連続。「今度はちゃんと大勢面接してその中から雇うぞ」と宣言しても、最初にやってきた候補者が気に入って雇っちゃったり。
なんでそうなるかというと「外見で雇う」からなんですね。「家の改築」というイメージ商売だからルックスがいいのが大事、というのが彼の言い分だが、どうも単にルックスのいい人が好きな模様。男も女も。
資産として所有するために買ったアパートの部屋を見に行って、テナントとして住んでいる人の部屋に入り込み、住人の写真を見て
「中々よろしい外見の女の子だね。他の住人もきれいなの?」
と聞き、それまでのオーナーが
「外見は、テナントを選ぶときのプライオリティにしてきたわね」
と言うのを聞いて、すごい嬉しそうにしたり。
(つか、前のオーナーもそれでいいのか?)
これは1−2度ちらっと見ただけのリアリティショーなのだが、LAの美形男性数人の不動産業者の日常を追ったもの。みんな20代(だと思う)で、東京の青山とかで見かけても大変ファッショナブル、と言う感じで、髪型に異様に気合いの入った若者たちがばりばりと数億円の物件を売りまくる。
私が家を売ったり買ったりするときに、こんな、いつも鏡を覗き込んでるような小僧を信頼するなんてありえん、と思うのだが、ちゃんと客がついているのだなぁ。「彼はコネクションがあるから」とかお客が語ってたり。
*****
というわけで、これらの番組を見て、まず思うのは
「こんな外見にとらわれている人たちばかりいるなんて、ひどいところだなぁ」
ということなのだが、そのうち
「いや、彼らは彼らで(多くは)真剣に仕事をしている。そしてその仕事において『どのような外見を提示できるか』ということがとても大切なのだ」
ということがわかってきた。
そしてよく考えてみると、自分も美しくて、その美しさが価値を持ち、しかも周りにも美しい人ばかりがいる環境で働きたい、という人にとっては最高の場所ではなかろうか。
そして、LA(の限られた業界)には、そういう人が沢山集まってしのぎを削っているのだなぁ、と思ったら、「がんばってね」と温かい気持ちになった。
シリコンバレーが、技術が好きで、技術に明るいことが価値を持ち、周りにも技術が好きな人が集まっている、というのと同じですよね。シリコンバレーの外側ではそれはたんなる「オタク」だったりするわけだが。
ということで、たとえそれが「見た目第一」という、一般的には軽蔑されるようなことであっても、それを極められる場所は世界のどこかにあるんですねぇ、というのが感慨です。
GSB後輩のyukoです。
私は高校がLAなので、千賀さんのおっしゃっている事よ〜くわかります。
が、Real Housewives of Orange Countyなんかを見ていると確かにああいう人達もいるけど、そうじゃない、ゆるゆるCAライフを楽しんでいる人もいっぱいいるよ〜、と突っ込みたくなります。
外見が全ての人生もむなしいけど、人の印象は外見で決まるもの。その現実をある程度認識しつつおしゃれを楽しみ、でもあまり真剣に整形とかに走らないのが正しいLAでの生き方かな、と。その折り合いさえ自分の中でつけていれば住むには最高の場所です。
さて、LAに慣れきった私は逆に学校に来た時、ベイエリアの人のあまりに外見に無頓着な有様に驚愕しました。こんなに拘らない人達がいるなんて。。。と笑。北と南、両極端すぎますっ!
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面白すぎ。
以前、友達がLAのWest Hollywoodに住んでいたので泊まりに行ったのですが(スペイン風パティオの高級アパートというありがちな設定、Melrose Placeみたいなとこ)、日曜のブランチで行ったカフェのゲイ・レズビアン率の高いこと!(全員、超美男美女でナイスバディ)。
外見フツーのノーマルですみません・・・と肩身が狭くなりました。
自分にあった場所に住めるのはシアワセですね〜♪
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アジア系の女性でアメリカで美人と言われている人は日本人男性の視点から見てとても美しいとは言えない事が多いと思うのですが、アジア人男性の場合もそうなんですかね?
いわゆるエキゾチックな顔が美形なのか日本と同じように西洋人に近い顔が美形なのか気になります。
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wwwあたり!いや~ほんと、SFからLAまでいく飛行機に乗って、隣に座る人が「あ、この人LAに戻る人だな」とかすぐわかりますもんね。ただのおっさんでも、やたらでかい指輪してたり、なんとなくキンピカしてません?なんなんでしょうね、あの目のあたりのキンピカ感って・・・
で、さらに北に向かってシアトル行きの飛行機に乗ると、今度はSFベースの人が派手に見えます。シアトルの人って、なんでみんな、昔みたいなVネックの薄手のセーターとか着てるんでしょうね・・・
つーか、お互い様!!!wwww
ちなみに、LA在住の友人は、だからかの地はアジア人差別が激しいと文句いってます。つくづく、北に住んでてよかった、と思いますわ・・・
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なんとなく、わかりますね。
外見だけではなくて、日本国内でも学風とか地域の雰囲気で人が生き生きしたり、逆にしおれたりということをよく見かけます。
そして、これらの雰囲気って友人知人がいなければ、行ってみないと良くわからないんですよね。
個人的に海外転職に二の足を踏んでいる理由はそこらへんですね。
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ベイエリアに住んでいた時、東京都内に出張する度にみんな、小綺麗にしていていて、特に女性のファッションの移り変わりが季節に敏感なのを感じました。今でも、米国出張から帰って来ると、まず、感じる。
Orange CountyやHollywood Rodio Dr. 周辺は、何度か行きましたが、確かに違う。The Hills や Laguna Beachのドラマは良く見ました。ちなにみRodio Dr. 裏のIll Fornaio というイタリアンは、ベイエリアのよりも美味しい。
ベイエリアでも Stanfod Shopping Center や University Ave. 周辺は、Sunnyvale や Santa Claraとは、ちょっと雰囲気が違いますよね。
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千賀様 ほんまこれ 面白すぎます。
San Diego の La Jolla あたりに行くともっとひどい。高校生でもspeedなどをやっていて、その理由は「やせたい。」からだそうです。やせてどうするんでしょう?親も子供のドラッグの八ビットを心配してリハビリに送りましたが、一方では「でもあの子は痩せている方がきれいだから。」なんといっておりました。私からみると、その親も痩せることに本当に執着しているみたい。本当の話です。外見に関して本当にinsecureというか。ちなみにその親は学校の教師です。ちょっとこちらでで暮らしていないとわからない隠れた現実です。
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昔、職場もクライアントも住居も港区の生活がしばらく続いた時、
久しぶりにに山手線に乗ってまわりにあまりカワイイ女の子が
いないことに気がつき、自分の感覚のズレに驚愕したことが
ありました。(やな女ですね。。。)
企業の受付の子とか、いいレストランでデートしている子とか、
クラブにたまっているモデルの子とかしか目にしない生活
になっていたのでした。その話をしたらある人に「そりゃあ
港区には日本中から村一番の美人が集まってるからね。」
と言われて深く納得したものです。
ただ思うのは、港区で見た目が優れた娘が稼げる収入の
ポテンシャルと、LAでの(LA基準の競争での)それとは、
桁違いだということ。べつにハリウッド女優として成功しなく
ても、見た目で稼げる商売はたくさんありそうです。
その変わり、ダウンサイドも深ーい穴が待ち受けてそうですが。
(まあ、このへんは実は港区も一緒だろうから、アップサイドの
期待値が高いぶんLAのほうがましなのかな?)
オタクの世界でも、同じようなことが言えそうです。
どうせなら”それでばんばん稼げる”ところへ行けと。
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これいいっすねー。面白い&総てこういう感じで行きたいものだと私も思っております(LAには行かないでしょうが)。なんか、個人的に「ダメとされがちな部分を押し出しまくって長所にしてしまっている存在」に対するフェチというか、そういうのを見ると生きてて良かったと思うタチなんですよね。「日本の中のダメっぽい部分」もそうなったらいいなあと思います。それが実現できたら心置きなく自分は外にでられる。
外見と言えば、上でryoさんという方が、「アメリカで美人とされる東洋系(いかにも東洋系のエキゾティックさが良い)」と「日本で美人とされる顔(いわゆるガイジンぽい方が良い)」とのギャップについて書かれてますけど、最近移住したいなあと思ってアメリカのドラマやらなんやら見てると、だんだん感覚が乗り移ってきて、「いかにも東洋系」って感じの女性の顔がカワイイと思うようになりました。なんか、一重で平板な感じで、でもなんか凄い堂々としてるようなのが良いなあと思うようになったというか。妻が結構そういうタイプなんで。
日本の本当の良さを発見するとか言ったときに、「今の日本で支配的なもの」をベースに発想すると、余計なコンプレックスその他が紛れ込んで来て余計な苦労をしがちなので、案外「日本の本当の良さを発見する精神性=アメリカが持っている一番良い部分」ってところがあるなーと最近思っているところです。そこんとこがバシッと捉えられたら、「日本の良さを見直すムーブメント」を起こしつつ、「かばう必要のないものまでかばう必要がなくなり」、かつ「自分はアメリカに行ける」という美味しい三位一体が成立するなあとか。
なんにせよ、今回のエントリーは凄い好きです。
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同じカリフォルニアでも、北と南でそんなに違うんですね。確かに中西部に来てから、南カリフォルニア大学(USC)の大学院出身の日本人の男の人が、こちらの人は太っていて嫌だーということを言っていたことがあって 「USCあたりだと、みんな痩せていて、きれいにしてるんだろうなー。」と思ったことはあります。LAにはハリウッドがあって、大変な数の人が外見に関係のある仕事を選んでいる、あるいはそういう仕事を選びたいと思ってるだろうから、そういう人たちが、街全体の平均値を上げているんでしょね。
ただ、LA周辺の貧富の差って、すごい感じがするから、飛行機にも乗れないような人たちはどうしてるのかな?って思います。
ちなみに私は赤ちゃんのときから、大きめの子だったので、そういう意味では中西部は気楽です :-)。
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「アメリカで美人とされる東洋系(いかにも東洋系のエキゾティックさが良い)」なぜなぜなぜ??
疑問にお答えします。
確かに東洋系の頬骨がはって一重まぶたの女性が崇拝される傾向は日本よりは若干ありますが、キーポイントは、アメリカでは女性が日本よりも幅広い観点から評価される傾向があるということです。男性諸君、もし君が超ぶす(と君は思うかもしれないが)なのに、なぜあの女はもてるのかと不思議に思うのだったら、その女性はきっと:
1)スタイル抜群で、体が締まっていて、姿勢もよく、生き生きしている。きっとジーンズも格好よく着こなしている。
2)話していても話題が豊富で面白い。ユーモアのセンス抜群で飽きない。
3)専門職とか手に職があり自分よりも稼げる力あり、自分が失業しても養ってくれそう。 普段でも彼女の稼ぎでいい家や車も買えて豪華なバケーションにもいける。
私の主人も言っております。
「アメリカ人の男は女の顔を見ない。」どこを見るか?答えは上にあります。
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えっ リアリティーショーとかドラマをみて現実のLAカルチャーだと決め付けるのって、あまりに子供じみてません? 驚きです。 LAは確かに、シリコンバレーに比べて、芸能関係やそれに付随する産業が発達しているので、そういう風潮はあるかもしれないけど、ITもバイオテックも会計事務所もあって、ふつ~のアメリカ人もいっぱいいますよ。 まあ、天気がいいから、露出する服を着ている人も必然的に多いのは事実ですが… でも、おしゃれしなくってもLAでは十分幸せに暮らせます。
むかし、「Ally McBeal」っていうボストンを舞台にしたドラマがあったんですが、あんなおしゃれな人々はいないですよ。 ボストンに。
ブラウン管の中のものはブラウン管の中だけにあると思ったほうがいいんじゃないかしら。 でも、アメリカのテレビって、すっごい質が高くて面白い番組が多いんですよね。 日本じゃまったくテレビ見ませんが、アメリカでは結構見ます。
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chikaです
>ゆるゆるCAライフを楽しんでいる人もいっぱいいるよ〜
ま、それはそうですね。日本で慶応とか聖心とかでも、ゆるゆる楽しんでいる人が一杯いるのと一緒で・・・・;)私のLAに住んでる親戚たちも普通に地味にゆるゆる生きています。
>Melrose Placeみたいなとこ
ほんとにあるんだw 私も昔友達がハリウッドに住んでて泊まりに行きましたが、そこのアパートは殺伐としてて地味でした。ハリウッドのどこか忘れちゃったんですが、「ハリウッドの中でも安いところだ」と知人が申しておりました。
>目のあたりのキンピカ感
ボトックス?w
>エキゾチックな顔が美形なのか日本と同じように西洋人に近い顔が美形なのか
Speechlessさんが言ってる通り、「体」が大事、っていうのは大きいです。顔と体の大事さ比率が1:1か、より体の大事さが大きいか、ていうくらいかな?
顔単体だと、確かに東洋人顔が受ける気がしますが、だからといって日本で受けるタイプが受けない訳ではない、と思います。7−8年前に、日本から来た、日本国内でも人目を引くタイプのお人形さんのように美しいお友達と一緒に歩いていたら、道行く人の視線が痛かった・・・・。(特に肉体労働系のおにいさんたちのジロジロ見ることと言ったら。視線で穴があくかと思ったw)
>二の足を踏んでいる
実際に行ってみたらいかがでしょうか?
>外見に関して本当にinsecure
実は日本でもこれを感じます。体重とか洋服のセンスとか、その手の外見に対する批判が厳しいし。私の日本人の友達でアメリカに移り住んだ女性がいまして、彼女は、日本に一時帰国したとき、複数の昔の男友達に外見について批判され「お前なんとかしろよ」等と言われて、「とても傷ついた。二度と日本に帰ってきたくない」と言っていましたが。
アメリカだと、恋愛の対象の有無を判断する際に、外見以外の指標が沢山ある、って感じ。(外見の中では体が顔と同等、またはそれ以上に大事)。もちろん外見が大事な人も一杯いますが、それ以外が大事だと思う人の比率が日本より高い、という感じでしょうか。
>現実のLAカルチャー
「もちろんLAに住む人が全員がそうだということではありませんが」「LA(の限られた業界)」と、本文には一応注釈を入れてあるのですが・・・・。あと、Alley Mcbealみたいなひとはボストンにいなくても、Real Housewivesみたいな人は実在しますが。
あと、LAは、アメリカのplastic surgery movementが産まれるところでもあります。最初ここで流行ったものが、やがて全米に広がって行く、というのが業界の傾向で、ボトックスなどいろいろ、まずはこの辺で流行る。・・・ってことはやがて全米のリッチな奥様方はOrange County Real Housewivesみたいな外見になって行くのか・・・うむむむ不気味。
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> あと、LAは、アメリカのplastic surgery…
ここまで読んで日本の隣の国みたいだな、って思いました。
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