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10 月 30, 2009

シンガポールのタクシー運ちゃん語り

突然ですが、今シンガポールにいます。後2時間で出ちゃいますが。で、昨日乗ったタクシーの運ちゃんの語るグローバル経済とシンガポールの比較優位について。

よく言われていることだが、タクシーの運転手さんにはよく世の中のことを知っている人が多い。どこの会社が景気がいいとか、悪いとか、リアルタイムで大変よく知っている。どの会社の人がタクシーによく乗るかを知っているのに加え、乗ったお客さんの話はリアルタイム情報だし、加えて暇な時間はじっくり新聞とか雑誌を読んでたりする。

シンガポールとか香港もタクシーが沢山いるので、多分運ちゃんたちはいろいろなことを熟知していると思うのだが、世間話ができるほど英語が堪能な運転手さんは中々いない。(シンガポールは、生まれ育った人だったら学校教育が英語のはずなのだが、中国から来たばかりの移民の運転手さんも多いそう・・・というのはシンガポール在住のLa Dolce Vitaさん情報。)

しかし、昨日乗ったタクシーの運ちゃんは、かなり英語が上手で、あれこれ話が聞けて面白かった。いわく

  • 景気は悪くない。去年も決して悪くなかった。そもそも、シンガポールはみんなあくせくして、かつ雨も多く、暑いので、タクシーで移動する人が常に沢山いるということもある。
  • が、それ以上に大事なのは、シンガポールには常に人が国外から流入していること。すぐ近くのインドネシアは2億4千万人の人口がおり、多くの人は貧しいが、少数の著しい金持ちがいる。そういう人たちは、国情不安があり教育レベルも低いインドネシアではなく、シンガポールに資産を置き、家族も住ませたがる。
  • シンガポールは、外国人でも不動産などの資産売買が容易である。経済は安定しており、先々の政情不安の懸念も低い。また、教育レベルも高い。そして、高い教育レベルか富を持つ人は簡単に移住できる。よってそういった人たちが世界中から集まって来る。
  • 他の国もシンガポールの成功を真似しようとしたが、中々成功するものではない。デュバイなど、もう今はガラガラだ。(←まるでデュバイを見てきたかのようであったよ)。
  • よってシンガポールが作り上げた現在の成功は当面は続くであろう。
    (←念のため、私が言ってるんじゃなくて、タクシーの運ちゃんが自信満々に語ってくれたのであった。)
  • たまたま通りかかった建設現場。「人口増加に対応するための公共住宅建設プロジェクト。50階建てが3棟並んでいる」んだそうです。
    50-story public housing project. Singaporean gov't is trying ... on Twitpic

以上。おまけで、「シンガポール・タクシー営業事情」 。「ロング一発、みたいなのあるの?」と聞いたところ、「ない。シンガポールは狭いから。1時間30ドル(日本円で2000円くらい)で観光する、っていうのがベストなくらい」だそうです。

しかし、この運転手さん、「シンガポールの人口は400万人でうち中国系が7割」とか、上述のインドネシアの人口とか、数字もすらっと出てきて、一応CIAのFactbookでチェックしたらあってた。すごいですねぇ。

では。

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10 月 14, 2009

カナダのベンチャーもアメリカで会社設立

今日話したカナダのベンチャーの人が、会社は米国籍である、と。どうして?と聞いたら、

「カナダ籍だと、アメリカの会社が買収するのがものすごく大変なので、喉から手が出るほど欲しい会社でない限り買ってもらえない」

とのこと。

Flickrの企業メンバーがエンジェルインベスターになっている会社で、カナダの会社であるところのFlickrがYahooに買収される時は大変だった、だからアメリカで会社登記しておきなさい、という知恵を授かったらしい。

そうか、カナダですら大変なのね、と思った次第。

日本の会社だったらもっと大変。買収だけではなく、アメリカのベンチャーキャピタルから投資を受ける、てのも至難の技となるでしょう。日本で登記しているベンチャーで、法的にどれくらい投資家が守られるのか、とか全くわからないし。due diligenceしようにも、それまでの契約書全部日本語だし。

ということで、「将来はグローバルにしたい」と思っている日本のアントレプレナーの方には、ケイマンで会社を作って、その100%子会社として日本の会社を作り、投資等は全てケイマンに集めることをお勧めしています。長くなるので、この話はまた後日。

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10 月 12, 2009

嫌なことをしないですむのなら、好きなことが出来なくてもよい

・・・というのが、私の人生のポリシー。日本だと「それは間違っている」とか言われがちですが、知ったことではない。

世の中にはどうも「嫌なこと」があんまりない人もいるようで、うらやましい限りです。わたしは「嫌なこと」が山のようにあるので、その余波でできなくなる「好きなこと」も沢山あるんですが、そこはそれ、心を鬼にして。

おしまい。

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10 月 11, 2009

日本語と英語の会話のリズム

なんか英語の話ばっかりですね。簡単に書けるからなぁ・・・。もうちょっとおつきあいあれ。

で、今日は「相づちを入れるタイミングの違い」。以下「ビジネス会話」についてです。友達と雑談、というのはちょっとペースが異なるので、あくまで「ビジネス」と思って読んでください。

結論から言うと、英語(のビジネス会話)では「相づち」は殆ど必要ない。

もちろん、英語でも相づちはありますよ。たとえば

sure

right

exactly

of course

really?

などなど。

しかし、日本語だと、3秒〜5秒に一回

「ええ」

と相づちを入れると思うのだが、英語の場合、そうすると非常に違和感がある。30秒だろうが1分だろうが、相手が滔々と話すのを聞いて、相手が一息ついたところで、今度は自分が滔々と話す、というのが英語のリズム感。なんで、相づち入れるのに最適な瞬間があまりないのです。

特に電話の場合は、気をつけましょう。相手が話すのをひたすら黙って聞く、聞く、聞く。そして一段落ついたところでおもむろに自分の考えを話す。sureもrightもyesもなーんにも言わないように。(電話で二人同時に話すと聞きにくいので。)

ちなみに、電話で、この英語のリズム感のままで、日本語の会話をすると、30秒もたたないうちに相手が

「あれ、聞こえてますか?」

などと言ってくる可能性大。あんまり黙っているので、電話が切れていると思われでしまうのですね。逆に言えば、日本だと違和感があるくらいずーっと黙って聞いているのが普通の英語のリズム。

(とはいえ、ニューヨークの人は結構相づち入れたり人の話が終わる前に自分の話をはじめたりする傾向がある気がしますが。せっかちなのかも。)

一方、日本のビジネスミーティングでよくある、参加者全員が黙るホンモノの「沈黙」は、アメリカ人には相当辛い。なにか言わないといかんのでは、とドキドキしてしまう模様。アメリカ人と一緒に、日本人とのミーティングに出る時は、

「日本のミーティングでは沈黙はごく普通である。あなたが話し終わったのに相手が何も言わない時は、心の中でゆっくり10数えるように。相手は何を言おうか考えているかもしれないので。」

と注意したりすることもあります。アメリカのミーティングで、3秒以上沈黙が続くってまずありえないので。(でも、私もあの沈黙は辛いっす。「心の中で10数える」は、ドキドキしてうっかり変なことを言わないように、20代の頃編み出した私自身のための技でもあります)。

アメリカのビジネスミーティングに沈黙がない裏側には、「相手が話している時、次に自分が何を言うかしか考えていない」という人が多いという大いなる問題が潜んでたりするのですが。

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10 月 10, 2009

通訳と英語の勉強

翻訳(通訳)は難しい」というエントリーを書いたが、読み返すと、「外国語は難しい」と書いてあるように読めることに気づいたので、追記。「外国語が難しい」のではなく、「一度に二つの言語で考えることが難しい」のであります。

なので、「翻訳(通訳)」が難しいわけ。なぜなら、二つの言葉を行ったり来たりしないとならないから。

ということで、こういう感じでしょうか。

  • 簡単: 母国で話す
  • 習得するまでは困難:外国語で話す
  • 外国語を習得した後でも超困難:一つの言葉で考えなら別の言葉で話す。二つの言葉を行ったり来たりする

つまり、通訳とか同時通訳と言うのは、単に外国語ができる以上に難しい訳です。

ここからわかることは何かと言うと、「日本語で考えならそれを訳して話す、というのは著しく難易度が高いのでやめた方が良い」ということ。

以前誰かが「日本語の文章を逐一単語ベースで英語にする訓練をすることで英語を習得しよう」みたいなことを書いていたのを見てたまげた。そんな、最もイバラの道で外国語を習得する人がいるなんて・・・・。いや、別にやってもいいですけど、いきなりエベレスト登山を目指すみたいな。

じゃーどうしたらいいの、というと、英語は英語のままフレーズで丸暗記するのであった。

日本語のものを英訳する、というのはプロに任せて、英語の勉強では、最初から英語のものを丸々覚えてくのであります。そして暗記したものをそのまま言う。

難点は、「聞いたことあることしか言えない」ということですが。

英語でプレゼンしないとならない、など、「これまでに聞いた英語」をはるかに凌駕する話をしなければならない時は、先に日本語で書いたものを英語がネイティブな人に訳してもらって、それを丸暗記すべし。

余談ながら、「英語が聞き取れるようになるってこういう感じ!」というビデオがこちら。

ピアノの和音が英語の文章のように聞こえる、という不思議な「演奏」なのだが、最初は単なる不協和音の嵐にしか聞こえない。それが字幕を見ながら何度か聞くと突然

「おお、たしかに英語で話してるよ」

という瞬間が訪れ、それ以降は字幕なしでも英語の文章に聞こえる。脳内の回路がピピッとつながる感じです。空耳みたいなもんですが、でも英語が聞き取れるようになるってこういうイメージです。

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10 月 08, 2009

二カ国語できてやっと文盲脱出なヨーロッパ

デンマーク出身の知人曰く、最近のヨーロッパの若者は、二カ国語ができて始めて「literate」と認めてもらえる感じである、と。

彼女は、デンマーク語、ドイツ語、英語、日本語、が全て読み書きまで含めてできる。フランス語も日常会話くらいなら出来るんじゃないかな。子供の頃は、インドネシア語ができた時期もあったそう。そして、自分の子供は、さらに中国語と英語のバイリンガル教育の小学校に通わせています。

literate、辞書で見ると、

1 読み書きができる(⇔illiterate);教育を受けた, 学問のある, 博識[博学]の, 物知りの.
2 (特定分野の)知識[技能]がある;…を使いこなす技術がある
computer-literate|コンピュータが使える.
3 文学に通じた(literary).
4 〈文体話などが〉巧みな, 洗練された, 明晰(めいせき)な.

つことで、単に読み書きが出来るだけでなく、教育水準が高い、というイメージではありますが。

で、その二カ国語は、大抵は自分の生まれ育った国の言葉+英語。

確かにここ10年くらい、ヨーロッパで英語が通じないケースがどんどん減ってきたような気がする。フランス人の観光客が、イタリアのレストランで苦労して英語でオーダーしてるのも見たことが。(メニューに、メインディッシュが英語でentreeとなっていて、entreeはフランス語では前菜(オードブル)なので、首を傾げていた。)それほどヨーロッパ行く訳じゃないんですが。

アメリカ人が英語しかできない理由がよくわかる。必要ないですもんねぇ。。。。もうちょっと海外では

「あなたの国の言葉ができなくてすみません」

という申し訳ないフリができるとかわいげがあると思うが。

しかし、アメリカ国内(まんなかのあたりは除く)では、いろいろな国から来た人がいて、そういう人たちに対し、誰でも英語が出来て当たり前であると接することが礼儀でもある(だってそうじゃないと、「あなたはよその人」と決めつけて接することになりますもんね。)。なので、私もアメリカ生活が長くなるほどに、(アメリカから見た)海外に行って、当然のごとく英語で唐突に話しかけてしまう、という癖がついてきてしまいました。こうしてできあがる傲慢なアメリカ人なのであることよ。

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10 月 06, 2009

翻訳・通訳は難しい

翻訳(通訳)って、すごい難しい。文字も話すのも。

私の場合、仕事柄、通訳する場合は、訳しながら、自分の意見も差し挟んだり、質問したり、と「考える」方も平行してやるので、まぁ1時間続けると低血糖で手が震えてきます。激しく脳が使われている感じ。マルチスレッド処理。ただし、これはほぼ全文キチンと訳す場合。普通はポイントとなるところとか、特に誤解を招きそうなところだけ訳すので、そこまで大変ではありませんが。

文字のものを訳すのは、自分が知らない領域だと、ホントに時間がかかる。そもそも、その領域について学ぶところから始まるので。例えば、数年前、ハワイの親戚に

「この日本語の新聞の記事を英語に訳してくれ」

と頼まれた。短い記事だったのだが、見てくらくら。

いわく、硫黄島で戦ったアメリカ人の兵士だったおじいさんが亡くなって、その遺品から日章旗が出てきた。きっと日本兵のものだからその人に返したいと探したところ、オリジナルの持ち主の奥さんがまだ存命していてその人に渡すことが出来た、といった記事なのだが、奥さんが、日章旗を仏壇に奉って仏様を弔うことにした、ダンナさんも冥土で喜んでいるのではなかろうか、とか、元々ダンナさんはなんとか中隊に属するとある位の軍人で、その上官に当たる人は何とかさんで、とかそういう事実関係が羅列。

そもそも、私は軍隊の位が日本語と英語でどう対応するか知らないので、まず日米の陸軍の組織について学ぶ。さらに「仏壇に奉って仏様を弔う」ってどう訳せばいいのか頭を悩ますことしばし。おかげさまで、10センチ×10センチくらいの小さな記事を訳すのに1時間半くらいかかりました。はい。

なぜ大変かと言うと、つまり、元の言語でかなり深く理解し、しかもそれを別の文化に置き換えた時どういうのが適切かを理解してからでないと、訳せないから。

「入社試験に合格しました」

を英語にすると

「I got an offer from the company」

がまぁ一番一般的に耳障りが良いですが、随分ニュアンスは違うわな。でも「I passed the entrance exam to the compan」なんていったらとても変な感じ。筆記試験がばりばりあるのがアメリカで普通な業界だったらありえるかもしれませんが。こういうのも、もとの「入社試験に合格する」というのがどういうプロセスをさすのか、そしてそのプロセスに一番近いアメリカの出来事はなにか、というのがわかっていないと訳せないのでありました。

時々「これ、どう訳せばばいいでしょう」と聞かれて「うーん、日本語ではそもそもこれはどういう意味ですか?」と聞くと、「いえ、私はよく知りません」というようなことを言われることがあるんですが、よくわらかないものは訳せません。ある日本語の単語にぴったりはまる英語の単語があるわけではなく、全体の意味を考えながら、最適な言い回しを近似値として探してくるので・・・・。

日/独/英をほぼネイティブレベルでこなすトリリンガルの友人がいるが、会議で、この3つの言語を全部いったりきたり訳すはめになったことがあったそうで、いわく死ぬほど大変だった、とのこと。が、それぞれの言語だと普通にネイティブなので、「3つの言語間を訳す」ということがどれほど大変か、会議の他の参加者にはわからないんですねぇ・・・。そういう超人技をこなしている人を見かけたら、是非糖分補給してあげてください。

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10 月 05, 2009

アジア人女性のステレオタイプinアメリカ

それは・・・「頭が良くてセクシー」。ま、セクシーは、見た瞬間にそうじゃないとNGなわけだが、頭が良いという先入観はかなりある。ありがとう、ステレオタイプ。

イメージとしては、Chalie's AngelsのLucy Liuです。

ナイスバディの美形ばかりが住むアパートにまつわるドラマ、Melrose Placeに出て来るアジア人女優も、「インターンで医者をしながら、医学部の学費が払えないのでコールガールになる」という設定。ステレオタイプだなぁ。普通はどっちかしかなれません。はい。(しかし、なぜインターンなのに学費に追われるのかなぁ。学費ローンはどうなったんだ、インターンって給料もらえるんじゃないのか、ぶつぶつ。)

最近はこの「頭が良くてセクシー」というステレオタイプのおかげで、アジア人である必要のない(しかし頭が良くてセクシーである必要のある)役をゲットするアジア系女優さんが増えてきてます。GalacticaのBoomerとかDollhouseのSierra(←ハーフだけど)とか。

・・・・してアジア人男性のステレオタイプは、といえば、頭が良いけどオタク、です。

あまりに落差があり過ぎて申し訳ない。

別に私のせいではないのですが。

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10 月 04, 2009

我が道を行くApple

7月にAppleがPlacebaseというオンラインマップの会社を買った、というニュースが数日前に話題に。なんで7月の話が今頃出たかというと、特に会社側からは発表がなく、7月にTwitterに「Appleに買収されたよ。秘密っぽいけど」と書いた人がいたのを覚えていたライターの人が、なにげなくPlacebaseのCEOのLinkedinを見たら、所属がAppleのGeo Teamになっていた、という地味な流れ。(元記事はこちら

iPhoneのGoogle Mapの使われ方は激しいらしく、ほぼ全員がつかっているといっても間違いでないらしいが、それに対抗してAppleが自社マップアプリを出してくるのでは、と思われている。

で、ふと、「Appleの買収話って滅多に聞かないな」と思い、Wikipediaのリストで調べてみました。以下、2005年以降の買収件数。(WikipediaでList of acquisitions by 会社名、とサーチすると出てきます)

Microsoft 60社

Cisco 41社

Oracle 34社

Google 34社

Yahoo 29社

Apple 4社(Placebaseも入れて)

全部の買収が発表される訳ではないが、それにしても、すごい差ですな。我が道を行くApple。景気は絶好調の模様で、先週本社にランチに行ったら来客用駐車場がいっぱいで、遠くまで行かないとならなかった。これまで数年、いつランチに行ってもこんなことはありませんでした。はい。

しかし、App Storeはディベロッパーには使いづらいと不評。一世を風靡した後、より開発者にopenなプラットフォームに負ける、という90年代の失敗を繰り返す可能性があるのが今のAppleのリスクですね。

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10 月 03, 2009

自分にあった場所に住むシアワセ

ロサンジェルスを舞台にしたテレビドラマや、リアリティショーを見て、しみじみ感じたのが

「ああ、この街では外見が本当に大事なんだなぁ」

ということ。もちろんLAに住む人が全員がそうだということではありませんが。

どんなテレビを見てそう思ったかと言うと:

「ほんものの奥さんたち」の日常を追ったリアリティショー。オレンジカウンティーはLAの南の方にある裕福な地。「本物の奥さん」は全員体は改造済 み。(一人だけ、何もいじってない、と主張していたが)。10代の娘の誕生日に整形をプレゼントするという入れ込みようでございます。人工的な ボディーが自慢な模様。そして、どんなブランドのドレスを着るか、どんなブランドの時計を持つか、といったことで毎日が終わる模様。

90年代に一世を風靡した人気テレビドラマの続編。続編と言っても、もはや出てくる人は前編の登場人物の息子とか娘とかだったりするのですが。LAでの中でも特に外見重視なハリウッドにあるMelrose Placeというおしゃれなアパートに住むおしゃれな人々の間に起こるドロドロの愛憎劇。

住む人は全員大変美形でナイスバディ。都合良く中庭にはプールがあり、なぜか住人皆でプールで水着でくつろぐシーンが多出。

「いや、でも、それ、単なるドラマでしょ?」と思いきや↓

私の今最もお勧めのリアリティショー。・・・って、別にそんなに沢山リアリティーショーを見てる訳ではないのですが。Jeff Lewisというゲイの不動産ディベロッパーの日々を追ったもの。7−8千万円くらいの中古の家を買って、大変美しく改築して2〜3億円で売る、というのを仕事にしてる人です。このご時世、人のリモデルのプロジェクトの請負などもしてしのいでいるのだが、病的なまでに細かいことにこだわるOCD全開、周りをボロクソにけなしながらの仕事ぶりは中々圧巻。

私がこの番組を見るようになったキッカケは、私自身の家を改築する時に、彼のデザインが大変気に入ったので、どういう部材をどんな風に使っているか、というのをじっくり観察したかったから。家のデザインの番組ではないので、デザインを観察するのは大変で、コマ送りにしてドアの仕上げとかを見てるうちに、早送りしながら見ていた人間ドラマの方も気に入ってしまったと言う流れ。

で、話を戻すと、それだけ細かいことにこだわって仕事をするのに、人の雇い方だけはものすごく大雑把。職を探してる知り合いとかをぽろっと雇っちゃって、上手くいかずにクビにする、というのの連続。「今度はちゃんと大勢面接してその中から雇うぞ」と宣言しても、最初にやってきた候補者が気に入って雇っちゃったり。

なんでそうなるかというと「外見で雇う」からなんですね。「家の改築」というイメージ商売だからルックスがいいのが大事、というのが彼の言い分だが、どうも単にルックスのいい人が好きな模様。男も女も。

資産として所有するために買ったアパートの部屋を見に行って、テナントとして住んでいる人の部屋に入り込み、住人の写真を見て

「中々よろしい外見の女の子だね。他の住人もきれいなの?」

と聞き、それまでのオーナーが

「外見は、テナントを選ぶときのプライオリティにしてきたわね」

と言うのを聞いて、すごい嬉しそうにしたり。

(つか、前のオーナーもそれでいいのか?)

これは1−2度ちらっと見ただけのリアリティショーなのだが、LAの美形男性数人の不動産業者の日常を追ったもの。みんな20代(だと思う)で、東京の青山とかで見かけても大変ファッショナブル、と言う感じで、髪型に異様に気合いの入った若者たちがばりばりと数億円の物件を売りまくる。

私が家を売ったり買ったりするときに、こんな、いつも鏡を覗き込んでるような小僧を信頼するなんてありえん、と思うのだが、ちゃんと客がついているのだなぁ。「彼はコネクションがあるから」とかお客が語ってたり。

*****

というわけで、これらの番組を見て、まず思うのは

「こんな外見にとらわれている人たちばかりいるなんて、ひどいところだなぁ」

ということなのだが、そのうち

「いや、彼らは彼らで(多くは)真剣に仕事をしている。そしてその仕事において『どのような外見を提示できるか』ということがとても大切なのだ」

ということがわかってきた。

そしてよく考えてみると、自分も美しくて、その美しさが価値を持ち、しかも周りにも美しい人ばかりがいる環境で働きたい、という人にとっては最高の場所ではなかろうか。

そして、LA(の限られた業界)には、そういう人が沢山集まってしのぎを削っているのだなぁ、と思ったら、「がんばってね」と温かい気持ちになった。

シリコンバレーが、技術が好きで、技術に明るいことが価値を持ち、周りにも技術が好きな人が集まっている、というのと同じですよね。シリコンバレーの外側ではそれはたんなる「オタク」だったりするわけだが。

ということで、たとえそれが「見た目第一」という、一般的には軽蔑されるようなことであっても、それを極められる場所は世界のどこかにあるんですねぇ、というのが感慨です。

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