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9 月 09, 2009

古賀さんの手に汗握るポストMBAアメリカ転職記録

米国での就職が目的の場合はHBSを出てもMBAは大変、に登場頂いた古賀さんであるが、ご本人による就職・転職顛末記がただいま連載中。

アメリカでの就職の話(1)内定辞退

アメリカでの就職の話(2)金融危機

アメリカでの就職の話(3)レイオフ

アメリカでの就職の話(4)ついに家も失った

手に汗握る展開だ!こうして先達の経験が広まって行くのは素晴らしいことではないだろうか。

あ、ちなみに、前回のエントリーを書く前に、古賀さんに、頂いたメールの内容をブログに書いても良いという許可は大まかにはもらっていた。ご自身のブログにリンクしてOKとも言っていただいてあったのでありました。

私のブログでは、ご本人の許可なくして、個人が特定できるような形で、公表されていない他人の話を書くことはまずないので、私に会う方々はご安心あれ。

(というか、私という個人の行動が特定できるようなこともあまり書いてないが。笑)。

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9 月 08, 2009

Ciscoのお買い物一覧グラフ

昨日書いたシスコであるが、「ばしばしと買収を繰り返した」と書いたが、「ばしばし」の中身をグラフにしてみた。

まずは1993年からの買収案件全部。横軸は日付、縦軸が買収価格。10億ドル=1千億円、と大まかに考えてください。

CiscoAcquisitions1

縦軸の1が大体1000億円。「ばしばし」といっても、1000億円超の案件は9個。あとは小粒なのが多いように見えるかもしれない。が、しかし、ここで10億ドル(約1000億円)以上の案件をカットしてみる。

Ciscobellow1B 

縦軸が100となってるあたりが100億円くらい。というわけで、数百億円規模の案件がぞろぞろあるのであった。なお、買収価格が0になっているのは、価格が発表されなかった案件。

全部で買収案件は、なーんと135件(のはず)。1年平均8件なり。「Make or Buy」、イノベーションは自社ですべきか外から買って来るべきか、、、などと考えてる間にシスコは何周か先行っちゃってると。

で、もちろん、この先に「やっぱり自社でやる」という決断がシスコにやって来る可能性だってなくはない。が、しかし、「外から買う」をせずに来た企業とは全然違う理解と覚悟に至ってるんでしょうね。

ちなみに元データはこちら

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9 月 07, 2009

イノベーションは外から買ってくるCisco(Economistの記事)

Ciscoはシリコンバレーの会社。インターネット通信の要になるルーターなる機器を作って起業したのが1984年。今では、売上$36 billion(約3兆5千億円)なり。1990年代からは、「イノベーションは社外から買ってくる」というトレンドのさきがけとなって、ばしばしと買収を繰り返してどんどん成長した。

そもそも大企業からは、なかなか革新的なイノベーションは生まれない。

Lilacさんのイノベーションが部署単位でしか起こらないことについてより

「一般的には企業ではコンポーネントレベルのイノベーションしか起こらず、アーキテクチャを変えるようなイノベーションは難しい。 なぜなら、企業の組織体系は、通常製品のアーキテクチャに沿ってサブグループ化されており、イノベーションはそのサブグループの中でしか起こらないからだ」

じゃどうするの、というのひとつの解が

「じたばたせずに外から買ってきましょう。」

でも、実際やると難しく、数件(または1件)でへろへろになってしまう会社が多いわけだが、Ciscoは何十社も買う、買う、買う、買う。そして買った会社の従業員の定着率のほうが最初からCiscoに就職した人より良い、なんていう金字塔を打ち立てたりして、ひたすら「買うイノベーション」をいかに生かすかに注力した会社。

で、最近では、そのCiscoが通信機器からどんどん多角化してコンテンツとかコンシューマデバイスなどなど、ちょっとでも通信に関係ありそうなものをがつがつと取り入れているけど、本当に大丈夫なの?という話をまとめたのがこちらのEconomistの記事。なかなか良くまとまってますので、通信機器業界などに興味がない方も、イノベーションとか多角化、というキーワードにご興味があれば。

Reshaping Cisco: The world according to Chambers

ちなみにこのCiscoを率いるJohn Chambersは、1995年に売上$1.2 billionのCiscoのCEOになり、現在の$36 billionまで、年平均30%成長を実現してきた人であるが、子供の頃は学習障害(dyslexia)であった。今でも字を読むのがあまり得意ではないらしい、とCiscoの人が言ってました。

(なお、90年代のCiscoの巨大M&A案件の多くを手がけたのがインベストバンカーの東恵美子さん。JTPAのセミナーで二度話していただいたのだが、そのメモはここ(写真入)とかここ(大変詳しい)に)。

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9 月 06, 2009

「エデンの東」と「寄生獣」が似てるという話

くだらない話だよ。ちょっとネタバレでもあるが、どちらも古典だからまぁ許して。

「エデンの東」はかなーり面白い。最初の3分の1くらいは、物語は二転三転、息を呑む展開。

そして登場する女性は、虫も殺さぬ顔で、残忍極まりないサイコパス。言語道断な犯罪を犯しまくって自分の欲しいものを手に入れる。絶対お友達にはなりたくないが、物語の登場人物としては非常に魅力的。

・・・・なのだが、彼女が悪の限りを尽くして最後に手に入れるのは、Salinasという、サンノゼのちょっと南にある田舎町の売春宿の女将の座なの。寂しいぞ。(田舎育ちのスタインベックにはそれ以上想像できなかったんだろうなぁ・・。)

一方、「寄生獣」は、宇宙からやってきて人間に乗っ取って地球制覇をたくらむ宇宙人が出て来るのだが、作中で「きわめて優れた知性を持った人間」として登場するのが高校の数学教師。政治をかく乱しようとして乗り込むのが市庁舎。

というわけで、いずれも、「世界制覇のために幼稚園バスを乗っ取る」ショッカー(←知ってる?)的、というところが似ているかな、と。

念のため言うと、エデンの東は大変面白い。最初半分はスタインベックのものすごいストーリーテラーぶりが遺憾なく発揮され、手に汗握って読めます。後半では、筆者自己満足系の「思想語り」になっちゃうのは平井和正の「狼男シリーズ」(←知ってる?)を髣髴とさせますが。

あと、これまたネタバレだが、エデンの東は、「人間、どれほど悪に染まっていようと、本人の心がけ次第で善になれる」というとってもクリスチャンなテーマなのだが、作中、この「人間」は「男」のこと。女性の登場人物は最初から悪の人は悪のまま、善の人は善のままで、ちょっと「けっ」だけどね。

寄生獣もTarantinoっぽくって面白いですよ。w

    

今気付いたけど、日本語版のエデンの東って4巻もあるんだなぁ。英語のは1冊だったが。

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9 月 04, 2009

他人の夢を否定する人

昨日のエントリーへのコメントを読みながら思い出したのが、7−8年前にとある日本の人に

「君の人生の夢は間違っている」

と言われたこと。

えーと、コンテクストを説明すると、その人は日本でも割合有名なアントレプレナー(当時30代後半くらい、たぶん)で、その人と、当時スタンフォードとバークレーのビジネススクールに留学中(全員企業派遣)の男性3−4人と一杯飲んでいる、という設定。

結構熱く語るのが好きなアントレプレナーさんだったので、

「人生の夢はなにか?」

という問いかけがあり、全員が一言ずつ表明する、ってことになったわけ。

で、まず切り出したのがご本人で

「社会貢献だ」

(私は、心の中で「げげっまじ?」っと思ったが、平静な顔で、なるほどなるほど、みたいにうなずいていた)

で、次の男性君

「社会貢献です」

(私の心の声;「げげげっ、まじで?」でもふんふんと平静に聞く)

次の男性

「社会貢献です」

(私の心の声:「げげげっっ」)

次の男性

「社会貢献です」

(私の心の声:「ここは何かの洗脳合宿?」

「自由になることです」

・・・・・

そうしたら、アントレプレナー氏は

「それは間違っている」

・・・えっ、間違っている?間違ってるって何じゃ?「よくない夢だ」とかいう「評価」ならまだわかる。でも間違ってるってどういうこと?

当然私は食い下がった。つか、軽く二人で話してるだけだったら、ははは、とか笑って次の話に移ったと思うが、他のサイボーグ君たちが全員「社会貢献」と繰り返しててぞっとしてたのでな。別に社会貢献するなとはいわないが、それが全員の夢ってどんなbrave new world?

なんといって食い下がったが忘れたが、人の夢を間違っていると決めるのはよくないと思う、私もあなたたちの社会貢献という夢を否定しないから、私の夢も尊重して欲しい、みたいなことを言ったんじゃないかと思う。そうしたら

1)渡辺千賀は既に大企業も辞め、転職も数回して、しかもアメリカに暮らしており、自由である。既に達成したものは夢足り得ない。

という反論が来て、いや、もっと自由になれるじゃん、みたいなことを言ったら

2)自由はゴール足り得ない。なぜなら誰かが自由であるかどうかは、他者が客観的に評価できないからである。

・・・いや、なんか、売り言葉に買い言葉で言っただけかもしれないが、あまりにもびっくりしたので、今でも覚えてます。他人がどう思っているかなんて、私の人生の幸せ指標に入って来ないので、そのような切り口を提示されてとてもとても驚いたのだよ。。。あー驚いた。

ちなみに、「社会貢献」を聞いて私がげげっと思う理由は、社会貢献すると貢献した本人もハッピーになれるので、どっちかっというと「達成するゴール」じゃなくて、「させていただくこと」なんじゃないか、と思うからだが、まぁ、貢献しないよりする方が絶対いいのでいいんじゃないでしょうか。

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9 月 03, 2009

覚悟ってそんなに大事?

5分で書ける軽い話をば・・・。「アメリカで働く」と言う話では、既にアメリカで働いている人の多くが「二度と日本には帰らないつもりでがんばらなければ成功しない」みたいなこと言うんですが、マジすか?

そんな恐ろしい決意をしなければ来れないんだったら、私だったら来る前にくじけちゃうけどなぁ。

私が自分でもリスキーだな、という決断をする時はいつも「ま、だめでもなんとかなるし」と思って決めるが。

もちろん、「いつでもやめられる」と思うことと「ほんとうにやめる」ことは全然違う。というか、いつでもやめられる、という余裕が心にあるから、逆に踏ん張れるのでは?

大体「これがダメだったら一巻の終わり」とか思うと、力が入りすぎちゃったり、わなわなして硬直しちゃったりして、本当だったら簡単にできることまで上手くいかなくなりませんか?人生のstage frightってヤツですな。

いや、まぁ、個別には「今日は超大事!」というイベントはあって、思い切り力が入っちゃったりするのだが、人生の一大事はなるべくかるーく考えた方が、いろいろ上手くいくんじゃないかと思うんだけどどうでしょうね。

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Twitterの企業ユース(カスタマーサポート)

今日、製品/サービスに関するクレーム(のような感想)をぶつぶつとTwitterに書いたら、早速それぞれの会社の人から「ほいさっさ」と返事があった。

一つはパスワード管理ソフトウェアの1Password(←中々素晴らしい)というもので、

@naan suggested I use 1Password, but what happens if 1Password goes kaput? @naan says we just cease and desist... ;p

「1Passwordが死んだら私も死ぬのか?」と書いたら、@1Passwordから、

@chikawatanabe If I go kaput (a very sad thought), your data's still accessible. You have various export options like @N said + 1PAnywhere.

「データバックアップしてねー」とお返事があり、さらに調子に乗って

I hope @1password releases windows version soon!

「Windowsバージョンはいつ?」と書いたら、

@chikawatanabe We don't have a full-blown Windows version of the application planned, but you will have read-only a (cont) http://tl.gd/fcv8

「もう使えるよ」とお返事がありましたる。おお、こりゃ便利。

もう一つはAT&Tで、

I found $36 wrong charge on my AT&T bill - I never read my bills and am very proud I was able to accidentally catch this one:)

「珍しくA&T(の携帯)の請求書見たら謎のフィーが」と書いたら、@ATTJasonと言う人から

@chikawatanabe I'm with AT&T and saw you were having trouble with your bill. Can I help? I'm following.

「僕AT&Tのもんだけど、問題解決手伝います」とあって

@ATTJason I called cust service and had the wrong charge credited. Thanks for quick response!

「あ、解決済み」とお返事したら

@chikawatanabe I'm happy to hear that! Please let me know if you need any additional assistance.

「それはよかった。また何かあったら言ってね」とお返事がありました。

企業の皆さん、Twitterはこういう風に使いましょうね。ユーザーが多いと一人(以上)フルタイムでつけないとならないと思いますが。ちなみに、これ、まじめにやるのは結構大変です。複数で一アカウントを管理したり、コメント処理のワークフロー管理的なこともできるCoTweet(←中々素晴らしい)というサービスを使うと便利。

しかし、USのカスタマーサポートは昔は本当にひどかったが、ウェブでクレームが入れられるようになってから本当に対応が良くなった(バックエンドで無駄な人が介在せず、ユーザーが入れたデータが、実際にサービスを行う人にリアルタイムで直結してるところが多いので。これぞrealtime enterprise!)。そしてTwitterでつぶやくだけで相手が(バーチャルに)飛んできてくれる時代になった。すごいことです。

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9 月 01, 2009

アメリカで働くのに修士は意味があるか

答えから言うと、ありますよ、全然。w

昨日のエントリーへのコメントでこんな質問を頂きました。

アメリカでは修士の学位が評価されないと聞いたことがあります。 実際のところは、どうなんでしょうか。

実際問題として、日本の社会人にとっては、修士の方がとりやすいです。 1、2年で取得できるので、会社に在籍したまま取得できる可能性があるので、万一アメリカでの就職に失敗しても、元の会社に残ることが出来るからです。

ところが博士となると話は違ってきます。 確かにアメリカの博士課程は、学費免除と生活費の支給があるところもあるので、学生にとっては魅力的です。

ですが、その時間がネックです。 6年前後の歳月がかかるため、すでに就職しているものは、会社を退職して、背水の陣で挑まなければなりません。 挑戦者の年齢が高ければ高いほど失敗時のリスクは高いです。

なぜなら、日本ではアメリカと違って年齢が非常に重視されるからです。年齢が高いほど日本での就職は不利です。それがアメリカでの就職に失敗したときのリスクとなります。

私自身アメリカへの留学・アメリカでの就職を目指しているのですが、このことが気がかりです。

ながくなりましたが、アメリカでのmaster's degree の評価について、 ご存知のことがありましたら是非、教えていただきたいです。 よろしくおねがいします。

大雑把に言って、アメリカでは、学士は、日本の高卒+アルファ、くらいの価値です。修士を出てやっと日本での4大卒くらいの価値になります。アメリカの博士=日本の修士、って感じ。

じゃあ修士は意味がないのか?上の方程式を見て頂ければ明らかですが、あります。修士すらなかったら、ただの学卒ですから。さらにいえば、「学歴が評価」されるのは卒業して数年のみ。それ以降は仕事での実績がものをいいます。つまり学歴は「エントリーチケット」でしかありません。

理系の開発職でも博士号がない人は沢山います。(ただしハードコアな開発や研究職ではすごく少なくなりますが。)

しかし、うーむ、博士の方が費用負担が少ないぞ、どうしたらいいんだ・・・

答えは簡単。

迷わず博士に行って、途中でやっぱり違う・・・と思ったら、修士が取れたところで中退すればOK。

明快ですな。

ちなみに、昨日の記事を読んで、「MBAって意味がないのか」と思った方がいたらそれも間違い。文系でMBAすらなかったらさらに厳しい。アメリカでは、学歴が与えてくれるのは安定ではなく、より大きな挑戦にトライできるチャンスだけ。

大昔、ドットコムバブル崩壊後の景気最悪期(←いつだよw)に書いた社会の上から下までリスクは一緒というエントリーがあるがそこから抜粋

求職難の中では、経歴が良すぎても雇用してもらえない。上の記述の後に、Waiter.comというレストランの出前代行会社では「配達ドライバー を雇用するときも、経歴が良すぎる人は採用しない。すぐやめるから」という記載もあった。ドライバーにすらなれないのか・・・・そういえば1年位前に、 「大学卒という学歴を隠して、本屋のレジで採用してもらった、もと管理職」という人の記事も読んだことがある。

経歴がぴったりじゃないと雇用されないということは、元管理職だろうが、元プール掃除だろうが、職探しの難しさはあんまり変わらないということだ。

社会の上から下までリスクは一緒。違うのは期待収入だけ、ということか。

アメリカは、「どれだけ努力を重ねてもいつまでも挑戦させられる社会」なのでありました。楽しいよ。

(参考:スタンフォードの博士過程を修士が取れたところで辞めて就職、現在30代で、某大手通信系技術企業で30人ほどの部下を束ねる寺澤さんのインタビュー)。

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