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2009/09/04

Off | 他人の夢を否定する人

昨日のエントリーへのコメントを読みながら思い出したのが、7−8年前にとある日本の人に

「君の人生の夢は間違っている」

と言われたこと。

えーと、コンテクストを説明すると、その人は日本でも割合有名なアントレプレナー(当時30代後半くらい、たぶん)で、その人と、当時スタンフォードとバークレーのビジネススクールに留学中(全員企業派遣)の男性3−4人と一杯飲んでいる、という設定。

結構熱く語るのが好きなアントレプレナーさんだったので、

「人生の夢はなにか?」

という問いかけがあり、全員が一言ずつ表明する、ってことになったわけ。

で、まず切り出したのがご本人で

「社会貢献だ」

(私は、心の中で「げげっまじ?」っと思ったが、平静な顔で、なるほどなるほど、みたいにうなずいていた)

で、次の男性君

「社会貢献です」

(私の心の声;「げげげっ、まじで?」でもふんふんと平静に聞く)

次の男性

「社会貢献です」

(私の心の声:「げげげっっ」)

次の男性

「社会貢献です」

(私の心の声:「ここは何かの洗脳合宿?」

「自由になることです」

・・・・・

そうしたら、アントレプレナー氏は

「それは間違っている」

・・・えっ、間違っている?間違ってるって何じゃ?「よくない夢だ」とかいう「評価」ならまだわかる。でも間違ってるってどういうこと?

当然私は食い下がった。つか、軽く二人で話してるだけだったら、ははは、とか笑って次の話に移ったと思うが、他のサイボーグ君たちが全員「社会貢献」と繰り返しててぞっとしてたのでな。別に社会貢献するなとはいわないが、それが全員の夢ってどんなbrave new world?

なんといって食い下がったが忘れたが、人の夢を間違っていると決めるのはよくないと思う、私もあなたたちの社会貢献という夢を否定しないから、私の夢も尊重して欲しい、みたいなことを言ったんじゃないかと思う。そうしたら

1)渡辺千賀は既に大企業も辞め、転職も数回して、しかもアメリカに暮らしており、自由である。既に達成したものは夢足り得ない。

という反論が来て、いや、もっと自由になれるじゃん、みたいなことを言ったら

2)自由はゴール足り得ない。なぜなら誰かが自由であるかどうかは、他者が客観的に評価できないからである。

・・・いや、なんか、売り言葉に買い言葉で言っただけかもしれないが、あまりにもびっくりしたので、今でも覚えてます。他人がどう思っているかなんて、私の人生の幸せ指標に入って来ないので、そのような切り口を提示されてとてもとても驚いたのだよ。。。あー驚いた。

ちなみに、「社会貢献」を聞いて私がげげっと思う理由は、社会貢献すると貢献した本人もハッピーになれるので、どっちかっというと「達成するゴール」じゃなくて、「させていただくこと」なんじゃないか、と思うからだが、まぁ、貢献しないよりする方が絶対いいのでいいんじゃないでしょうか。

05:13 午後 Offアーカイブ | 固定リンク | コメント (44) | トラックバック(3)

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コメント

>なるべく楽に続けられる程度にへらへらと努力を続け、自由度があが>りそうなチャンスがやってきたら瞬発力でなんとか。
若いのに情けないことおっしゃりなさるな。自分が納得すればいいという考えも悪くないけど、ここまで偏るとこじんまりした人間に見られてしまいますよ。自分の中だけの成功より、他人からも認められる成功の方が望ましいですよ。批判されることに怯えず、己を磨いていってください。
そうすればあなたのビジネスもいつか大きく成功するかもしれません。才能生かしてがんばってください。

目的も自由、過程も自由。これって本当に幸せ?恵まれている?さびしい考えで幼稚ではない?はい。

Posted by: 法定果実 at 2009/09/06 23:51:04

「自由は夢・目標になりうるのか。それとも自由とは、今の状況・感覚を説明するだけの言葉か。」というのは、社会哲学者が好きそうなテーマだけど、ここで問題なのはやっぱりアントレプレナーさんの「それは間違っている。」っていう発言ですよね。私は大学教師だけど、自分の学生相手にだって、「あなたは間違っている。」っていう表現は滅多にしません。完全に間違っている答えって、人文系の場合そんなにないし、そうやって学生の心を傷つけても、教育的効果は望めないから。だから大抵「あなたがここで言っていること・書いていることは正しいと思うけど、こっちはつめが甘いと思う。だからこっちをもう少し気をつけて。」とか言います。ましてや、千賀さんはアントレプレナーさんに弟子入りしたわけでもないから、「僕とは違うな。」って思っていても「あなたは間違っている。」は無いでしょう。。。

Posted by: rako at 2009/09/07 3:42:37

人の夢を「間違っている」って言うのは大きなお世話だと思います。 でも、そういう批判をする親切な(おせっかいな?)人もいるってことも十分ありえると思いますよ。 心の中で反対しても、「そうだね~」と表面では同意してる人のほうが、人のことだからいいやってことで、結構冷たい人だなとも考えられます。 (日本人には多いタイプ) 確かに、わかったような事いう人には 「大きなお世話、ほっといて」 っていいたくなると思いますが、自分と逆の意見の人も、ひとまず楽しむぐらいの心のゆとりがあるべきかなって思います。

千賀さんの言っている「自由」って確かにみんながほしいものだと思います。 日本社会のしがらみから抜け出し、 アメリカ社会のしがらみとは関係なく「異国人」としてアメリカの郊外で快適な生活をして、雲の上にいるようですよね。 でも、その良さが今自由でない人に伝わって、その生き方がどんなにいい生き方かたかってことが理解され、認められ、ほかにもそういう生き方を実践してくれる人が増えて… これぞ1つの社会貢献ですよね。 千賀さんが実際努力されているように… 社会全体が、生活の質があがり、人々の幸福感が増すこと、夢です。

Posted by: sawako at 2009/09/07 18:39:51

確かに人の夢は否定はできません。

ただ、「他の人より選択肢が広い人(一般的に優秀と呼ばれる人)」というのは、社会貢献する責務を背負っているという見方もあると思います。というのも、その人が優秀であるのは、その人だけの力ではなく社会による力もありえるとするならば、その人は借りが社会にあると考えられるのではないでしょうか。 

と、ある哲学者の言葉ですが。

Posted by: h at 2009/09/07 21:46:22

ノブレス・オブリージュですかね>hさん
ただ、貢献といっても色々な方法があるわけで。
日本で社会貢献するってぇと、なにかこう、滅私の精神で利他的に頑張るイメージがありますが、三木清の「人は、愛する者に対して、自らが幸福であること以上に善いことをなし得るであろうか」(記憶からなので少し違ってるかも)なんて言葉もあることですし、自らの自由をゆるく追求する生き方をまっとうすることこそが、ロールモデルとして後続の人々への貢献となるということだってあるでしょう。
あるいはゲーテ版ファウストみたいにひたすら自分の快楽を追求してったらいつの間にか万民にとっての自由な土地を作ってた、とかね。

多分、どんな道を進んでも、積み上げたものを社会貢献の方向にもそうでない方向にも使い得る以上、「夢は社会貢献です」というのは具体性を欠いたメタ言明にしかならないんじゃないですかね。


Posted by: shiro at 2009/09/08 5:19:30

私は「間違っている。」というのと、「君の考えと僕の考えは違う。」っていうのは、大きな差があると思います。確かに相手が自分の考えをちゃんと言ってくれないと、コミュニケーションが成立しないし、それはやっぱり寂しいから、意見が違うときに違うって言ったほうが良いというのは分かるけど、大の大人である千賀さんに向かって、「へーそうか、君みたいに自由そうに見える人でも、もっと自由になりたいと思うんだねー。」でもなく、「自由になったら、何をしたいの?」でもなく、「間違っている。」っていう返事は、やっぱり失礼だったと思います。

話はちょっと違うんですが、赤ちゃんって、誰にも頼まれず、誰にも言葉で「ここに力を入れて」とか教えてもらわないのに、何回も何回も練習して、歩けるようになりますよね。もし赤ちゃんが言葉を知っていたら、その動機を「回りの大人のように、自由に色んなところに行きたいから。」っていうんじゃないかな。だから私の自由のイメージは「足腰」とか「実力」とか、そういうイメージです。千賀さんの自由のイメージはどんな感じですか?

Posted by: rako at 2009/09/08 22:41:58

「あなたの夢を尊重するから、あなたも私の夢を尊重するべき。」
という考えを、他人に押しつけるのも、またエゴだよ。

と、似たような会話で友人に言われたことがあります。

妙に納得してしまい、今は、私のエゴだと割り切っていますwww

Posted by: shun at 2009/09/09 1:45:14

間違ってると本当に思うなら言っても良いと思う。ただ、しっかりした根拠は必要だと思うけど。Chikaさんは結局自由が少ないから自由にあこがれるんだと思う。今後経済的にも仕事等の環境的にも余裕が出てくると自由を感じるかもしれませんが、それほど良いものでもないかもね。私は今でも20代の貧乏で怒られてばかりの時代のほうが楽しかったなぁと思いますよ。金が入るようになった今は今で幸せですがエキサイティングさに欠けてきた気が。

Posted by: xio at 2009/09/09 18:52:11

取り敢えず、近所の図書館を一年ほど借り切って、中にある本を全て読破する。これが私の夢ですね。

Posted by: ATM at 2009/09/19 6:00:27

お久しぶりです。久々に来て、今追いつきました。

僕は結構そういう「社会貢献的義務感」ある方なんですが、例によって他人が間違ってるとか言うヤツはどうかと思う反面、堂々と恥ずかしがらず言えちゃうその人たちも結構うらやましかったりします。

「社会貢献的行動」がしたいというか、「せねばという気持ち」がある人も、どうもなかなかそういうこと言いづらい世の中みたいなところがあって、日本では「何熱いこと言っちゃってんのコワッ(嘲笑)」みたいな圧力を普段彼らは受け続けているので、ちょっと余裕なく噛み付いてしまったりするところがあるんじゃないかと思います。だからまあ、「ぼうやたちエライねえ」ぐらい言っておいてあげると良いんじゃないかと(笑)

「せねばという気持ち」なんて持つのは奴隷的だと思うかもしれませんが、「なんか持っちゃうんだもん」というタイプにとってはそれやらない方が苦痛ってとこありますからね。だからまあ、「両方に自由を与える社会」になるには、「個人主義者を否定しない」ということと同時に、「そういう人たちを冷笑しない」っていうのがやっぱセットだと思うんですよね。日本人は奴隷根性だからどうこうとか言われると、「せっかくそのストーリーに酔って生きようと思ってるのに水ささないでくれ」という言い分が彼らにもあると思います。

ともあれ「夢は客観的に計れなくてはならない」っていう思想は根本的によくわからんですけど。社会貢献だって客観的に計れるのかという。そもそも「社会貢献」っていう抽象的な言葉でしか表現できない状況では、本当に「社会貢献」とか出来ないんじゃないかという気もしますね。どういう動きを社会に起こすことによってどういう人に貢献するんかが大事なわけなので。そういう具体的イメージがふんだんにあると、「夢は社会貢献です」っていう単純すぎるセンテンスが恥ずかしくなるっていう回路はある気がします。

そう考えると、チカさんは相当「社会貢献的欲求」を持って動いてはる部分があると思いますけどね。ある種「自由な生き方のサンプルを造って世に広める」っていうこと自体も「社会貢献」だと思うし。その人たちに違和感を持つのは、「自分たちの考える形だけが社会貢献だと思ってるんじゃないぞコラ」的な違和感がベースにはあるんじゃないかと思います。

個人的には「無理せず自由度を広げて行きながらへらへらと努力を続け、自由度があがりそうなタイミングで瞬発力を発揮する」っていう生き方は物凄く共感できるというかそういう感じでやってます。おかげさまで自由さには物凄く自信がある生活です。そういうプロセスじゃないと出来ない社会貢献のタイプもあると思いますし。アメリカには行きたいが、今の状況ではプロセスが不自由になるのでNGという感じですかね。まあ、一歩ずつやっていきます。へらへらと着実に。でも結構真剣に。

Posted by: keizokuramoto at 2009/09/19 11:30:04

遅ればせながら。

私は出来れば財政基盤を整えた上でアーリーリタイヤして、社会貢献活動をしたいと考えています。
でも、たとえ幸運にも社会貢献活動に携われるようになったとしても、やっぱり美味しいものを食べて、大好きなお酒を飲み続けたいと思っています。
社会貢献を人生の目標に掲げて、そのために全てを捧げるのは素晴しいことだと思いますが、私が思い描いているような、自分の余力の範囲でやる社会貢献も一つの形だと思うのですが…

以前、酔っ払った勢いで「アーリーリタイヤして社会貢献活動をしたい」と言うようなことを口走ったら(なんとなく恥ずかしいので普段は滅多に口にしません)、「あなたの様な強欲な人に社会貢献は無理だ」と言われました。
別に自分の持てる力のほんの数パーセントを社会貢献活動に割くだけでも十分社会貢献だと思うのですが…
もし「持てる力の全てを注ぐのが本当の社会貢献だ」と言う様な狭量な考え方があるとしたら、逆に社会貢献したいと考えている人を社会貢献活動から遠ざけてしまうのではないかと危惧しています。

>社会貢献も駅前でBig Issue買ったり、コンビニのレジのとなりの募金箱に小銭入れればそれだけで達成しているようなもんだと思うんですけどねぇ。。。

全く同感です。
私としては余り全力型の社会貢献を強く打ち出さないで欲しいと思っています(特にこのエントリーに登場するアントレプレナーさんや留学生の皆さんの様な優秀で社会の中枢に居られると思われる人にはね)。

因みに、私は社会貢献活動を以下の様に定義しています。
1)自分以外の誰かが今より幸せになれるようにお手伝いする。
(私は捨てられたペットの保護活動をしたいと思っているぐらいなので、対象は何も人でなくても良いのでしょうが。例えば、自然とか。)
2)それに対してその人から直接的に報酬を貰わない。
(対象が人でない場合はこの点は問題なくクリア出来そうです。)

ん?捨て犬の保護は社会貢献活動とは言わないのかな?

Posted by: K at 2009/10/09 21:50:29

人間は善くも悪くもどこまでもルサンチマンですからね。

Posted by: hiro at 2009/12/15 23:31:06

はじめまして。いつもブログを楽しんでみています。初トラバをしようと思ったのですが、うまくいきませんでした。なので、コメントさせて頂きます。

↓ これです。
http://d.hatena.ne.jp/m26/20091228/1261978554

で、自分の中でやっと「自由になること」の意味がやっと一区切りついたので記事にしてみました。自由とは人それぞれ違うと思いますが、このエントリを書いた時の「自由になること」の自由とはどういう意味だったのでしょうか?

時間があるときにでも、教えてもらえれば勉強になります。
では~

Posted by: yuki yamashita at 2009/12/27 21:44:37

chikaです。

コメントどうもです。いやー、そんな難しいことなのでしょうか?私的には「好きなときに好きなことができる」というのが自由です。人に指図されない、とか。

でも、仕事しないでホームレスになったら欲しいものが買えなくて不自由、全くしがらみのない代わりに友達も家族もいない完全な孤独は人的交流を求めるという欲求が満たされず不自由。

ある程度は不自由なことをして、はじめてより大きな自由が手に入るのでした。

でも、だからといって、「将来の自由のために今はものすごく不自由」というのは、それはそれで不自由。

結構難しいぞ、より高度な自由。

・・・って、それだけなんですけど・・・・わたしとしては「おいしいものが食べたい」というのと同じくらいごく普通のことで、「なぜ自由になりたいのか」と聞かれても、「なぜおいしいものが食べたいのか」と聞かれてるのと同じくらい、答えに詰まるんですが、まぁよく聞かれるので、私なりに上記の理由を考えてみた次第です。

・・・っていうか、皆さん、自由になりたくないの?勝手気ままに生きたくないの? 本当に? いやー、すごい不思議です。

Posted by: chika at 2009/12/27 22:41:52






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