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6 月 29, 2009
未公開企業の株の売買市場
最近とんとIPOがないので、未公開企業の株をなんとかして流通させる話が増えている。
それなりに長くやっていて、しかもそれなりの価値がある会社だと、投資時に、ファウンダーの株を投資家が買い取る、なんてことも最近は増えてるらしい。確かSix Apartのファウンダー二人も、それでキャッシュアウトした、とOnce You're Lucky, Twice You Are Goodに書いてあった、と思う。
先月Facebookがロシアから$200 millionの増資を発表した時も、追加で$100 million分を従業員が持っている普通株から買う、とされていた。
そして未公開企業株専門のエクスチェンジもいくつもある。SecondMarket, SharesPostなどなど。90年代からあるコンセプトだが、最近のIPO難で新たに参入する会社が出てきた。
どれも小規模で、SecondMarketの去年の取引総額は$150 million。SharesPostは月会費$34で取引手数料無料、だそうだが、ほんとにそれで儲かるのでしょうか・・・。
一つ考えられるとすれば、未公開企業の株を買うには、SECの定めるところの「accredited investor」でなければならず、accredited investorは個人資産$1 million以上か、過去2年間の収入が各々$200,000以上である必要があるわけで、そういう人向けに他の金融商品を売るとか?名簿売られたら嫌だな・・・。
ちなみに、SharesPostの分析レポートによれば、
The initial reports showed Linden Labs, known for creating the virtual world Second Life, valued from $450 million to $590 million; the business services firm SugarCRM at between $195 million and $252 million, and the molecular diagnostics startup XDx between $139 million and $166 million.
セカンドライフを運営するLinden Labは$450-$590 million, salesforce.comの競合のSugarCRMが$195-$252 millionといった企業価値になるらしい。(セカンドライフ、まだ生きてるんですよ)。
<参考>
Silicon Alley Insider: Finally, Another Option For Private Investors Who Can't Dump Stock In An IPO
San Jose Mercury News: Startup hopes to create new market for pre-IPO shares
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6 月 28, 2009
英語の速読練習用にFML
FMyLife、通称FML。F My LifeのFはfxxkのF。(婉曲表現でfxxkingのことを「F-ing」(エフィング)とか言ったりもします。婉曲だけど良い子は使ってはいけませんが。とにかく「F」と前後の脈略なしにでてきたらfxxkのことだとおもってよろしい。)
「最低な経験」の投稿サイトで、必ずTodayで始めて最後にFMLで締めくくる、というお約束になっており、どれも3行程度の短いもので、中学校程度の語彙/文法力があればまず8割は理解できるはず。
内容は、日本の死ぬかと思った、に近いかな。
たとえばこんな。
Today, I found out that a co-worker of mine that I had originally hired, trained, and mentored to work in my department for the past 4 years had just got the promotion that I had applied for. He is now my boss. FML
(アメリカでは年齢があまり関係ないというエントリーを書いたが、ここでも「後輩」にあたる人物がco-workerと呼ばれておりまする。あと、死ぬかと思った、は投稿者の年齢が書いてあることが多いのですが、FMLは書いてない。)。
もっと軽いのも一杯あります。「母親が僕の机の上に、あんた好きでしょ、とプチプチラップを置いていった。僕はもう18歳なのに。FML」みたいなのとか。あーでも、文化的におかしくないかもしれませんね。笑いは国境を越えられるか・・・・。
もとい、英語を速く読む練習、というのは大切だけど中々する機会がないかと。まじめなコンテンツを毎日読み続けるのは厳しいという方は、まずはこのFMLで練習してはどうでしょうか。簡単で短い文章を毎日とにかく素早く読むべし、読むべし、読むべし。中身の理解はそこそこでいいのでスピード重視。
FMLサイトはこちら。iPhone appのビューワもあります。app storeをFMLで検索すると出てきます。
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6 月 27, 2009
所変われば品変わる=ベイエリアでは暑い日は窓を閉め切るの法則
私が今住んでいるベイエリアは地中海性気候である。つまり、夏は乾燥して、冬に雨が降る。夏の間は一滴も雨が降らないので、本当にきっぱり潔く乾燥している。
乾燥していると、日当は暑く日陰は涼しい。
例えば、ただいまの我が家の外気温は華氏99度、摂氏37度。東京だったら既に死亡だが、クーラーのない我が家でも家の中にいる限り快適。なぜなら室内の気温は77度、25度しかないから。
乾燥してると、これだけ違う。空気中の水分の温度伝達力には驚くばかりでございます。
そんな地中海性気候における暑い夏の心得としては
暑い日は窓を開けない
というのが大事。乾燥しているとはいっても、窓を開けたら外気が流れ込んで外気温と室内温が近づいちゃいます。
カーテン等あれば、きっちり閉めて遮光し、閉め切った薄暗い部屋で耐える、というのが一番涼しい。(いや、もちろん、クーラーがあれば、それを全開にすればOKですが)。
とはいっても、暑い日が続くと、家の構造そのものが熱を持ってくるので、きっちり閉め切っていても、さすがにちょっとつらくなる。
しかし、乾燥した気候では、どんなに暑くても、日が暮れてしばらくすると外はすっきり涼しくなる。外が冷えたところで、窓を開けてさーっと空気を入れ替えれば室内も涼しくなる。
この効率を上げるにはWhole House Fanなるものがあって、これは天井裏にでかい扇風機を取り付けて、家中の暑い空気をがーーーっと吸い上げて屋根裏から外に排出するのでした。こうすると、一気に涼しくなるらしい。(このfanがあるとクーラーもすぐ効くらしい。うちはどちらもないので伝聞調ですが。)
・・・しかし、日本から来たばかりのころは、どうしても暑い日は窓を開けたくなるんですね。これが。閉め切っていてもじわじわと室内の温度も上がる訳で、そこで「きっと窓を開けたら涼しくなるのでは」と思ってしまうのであった。
私は、高校生のとき、同じく地中海性気候のオーストラリアはメルボルンにホームステイに行って、そこでホストファミリーと共に、暑い日は閉め切った薄暗い室内でじーーーっと耐える、という訓練を積んであったのでなんとか最初から対応可能であったが、時々日本から来てる人が夏の暑い日に窓を全開にしてるのを見かけまする。それ暑いんですけどねぇ・・・・。
人間慣れを克服するのは大変だ、というお話。
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6 月 26, 2009
アメリカでは年齢があまり関係ないことについて
「X歳で大学院を出てアメリカで仕事があるでしょうか」
などとよく聞かれて、その度に「いや、年齢関係ないです」と返事しているんですが、何度も繰り返し聞かれるので、これだけのエントリーをば。
えと、そもそもですね、アメリカでは年齢による上下関係という概念が薄い。兄弟は上も下もbrother。姉妹は上も下もsister。先輩・後輩、にぴったりした表現がないので、日本語/英語バイリンガルの人同士だと、英語で話してても、He's my senpaiとか言ったりする。(普通の英語の会話だったら、he's my co-worker)。そもそも気にしていないので、日常生活の中で相手の年齢を聞くことがあまりない。
その上さらに雇用における年齢差別禁止の法律もあるので、雇用時にはさらに注意深く年齢を聞かないことになっている。
だから、
「そもそも誰にもあなたの年齢などわからない」
のです。
ただし、50代、60代となるとさすがにちょっと厳しくはなる。が、それまでは、東アジア系の我々は、それ以外の人たちより10歳は若く見えることが殆どなので、どちらかというと老けていると思われるリスクより小僧に見られるリスクの方が高い。
(もちろん、自分より10歳年下のクラスメートに囲まれて勉強するのはウザイとか、そういう自分の側の問題は別にあります。)
「年上の人を敬う」ということが日本の大事なカルチャーな訳で、その中で育つと、「年齢を気にしない」という別文化があることが中々想像しにくいと思いますが、本当にあるんですよ。
日本の雑誌や新聞では、誰かが登場するたびにほぼお約束のように(32)とかいう感じで年齢が書いてありますが、あれもアメリカでは見かけることは少ない(でも、あることはあるが)。年齢で他人を判断する習慣が薄いから、年齢を書くことによる情報量増加が限られるんでしょう、たぶん。
そういえば、シンガポールで現地の新聞か雑誌を読んだとき、名前の後に(学卒)とか(修士)みたいに学歴が書いてあってびっくり。「そうか、この国では学歴が日本の年齢なみに重要なんだな」と思ったんですが、シンガポール在住の皆さん、どうでしょうね。
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6 月 25, 2009
アメリカ病院豆知識:urgent careとemergency roomの違い
今日Twitterで「urgent careでだんなが出てくるのを待ってる。1時間もたつのに出てこない」と書いたら、いろいろな人から「大丈夫~?」と心配していただいたのだが、いえ、単にせきがひどい、というただそれだけの理由でした。ご心配おかけしました。
で、「あ、もしかしたらemergency roomにいると思っている人もいるのでは」、とちょっと心配になったので、一言解説です。
アメリカで急に具合が悪くなって初めてお医者にかかる、という場合、どこに行ってよいかわからず困る人も多いと思いますが、その場合もこのurgent careが役に立ちます。
emergency roomは略称ERで、同名の人気ドラマの舞台にもなったもの。(もうドラマはシリーズ終了しちゃいましたが。)
イメージ的には、救急車で死にそうなけが人が運び込まれてきて、待ち構える医師等が大勢よってたかって救命する、、、という感じもあるかもしれないが、予約なしで登場して、普通に受付で名前を入れて、控え室で待っていると呼ばれる、というプロセスもある。
しかし、このERの問題は「バカ高い」ということ。とげを抜いてバンドエイド貼ってもらって200ドル!なんてことは大いにあり。(というか、バンドエイドだけで200ドルするかも)。
なぜかというと、ERは、法律で「来た患者を拒んではいけない」というルールになっているから。無保険の人がわんさとやってきて、治療を受けて、結局その代金は払えない、ということが多々起こる。
(こちらの資料によれば、アメリカでは、病院から見ると、無保険者への医療行為代金の80-90%が取り立て不能と。)
で、その取り立てられない分を見越して値付けがされてるわけです。
しかし、その代わり、24時間オープンだし、心臓発作から脳卒中から何でもフル体制で治療に当たってくれる。
一方urgent careは、「予約なしで登場して、普通に受付で名前を入れて、控え室で待っていると呼ばれる、というプロセス」はERと一緒なのだが、
- クローズしている時間がある(営業時間は朝8時から夜9時まで、とか。日曜はお休み、とか)
- 心臓発作とか脳卒中、みたいな一刻を争う重い病状には対応不可
という違いがあり、かつこれは大事なのだが
- (ERよりは)安い (普通に予約して医師と会うのと同じ料金)
なぜなら
- ERと違って、保険がないと受付で断ることもできる
からなんですね。なので、urgent careは「普通のお医者さんに、予約なしで診てもらうためのところ」なのでありました。つまり、日本でイメージする「病院」がこれ。
なお、アメリカのhospitalは、予約・主治医等からの紹介なしで行っても誰も診てくれない。(そういう人を受け付ける機能が存在しない)。
一方、clinic等にいたり、自分で開業したりしている「普通の患者を診る医師(primary care physician)」にあうには、何日(時には数週間)も前から予約が必要。そのうえ、「現在、新しい患者は受け付けていない」という医師も場所によっては沢山いる。(ベイエリアにはそういう医師が沢山)。
なので、日本のイメージですぐ医者に会える状態にしておきたかったら、まずは急いで医者を探す必要がないときに、一回どこかの医師にかかっておくのが大事。
「annual check up(1年に一度の検査・・といっても検査1-2項目だったりしますが)お願いします」
で可。そうすると、それ以降は「自分はXX先生の患者だから」と電話すると、少々は無理を聞いてくれることもある。(どうしても今日診て欲しい、とか。ただし、urgent careに行け、とけんもほろろに断られることもよくあるが)。・・・し、具合が悪くなってからあわてて診てくれる医師を探す苦労をせずにすむ。
この「診てくれる医師を探す」という苦労をバイパスしたい人はurgent careに行くとよいわけです。料金等は、普通の医師に会うのと一緒。2-3時間待たされることも優にあるので、「風邪ひいた」くらいで行くのはお勧めしませんが。(バクテリア性の喉の感染、とかじゃない限り、薬も何もくれないので損した気もする。)
Google Mapで"urgent care center"と検索すると、近所のurgent careが出てきます。
(ERとurgent careの違いって、意外にアメリカ人でも知らない人もいます。アメリカの医療は複雑だ・・・)。
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6 月 23, 2009
StanfordのiPhoneプログラミング授業のビデオ(無料)
iPhoneアプリがでるやいなや早速iPhoneアプリ開発の授業を提供しはじめたStanford大学。実際にAppleのエンジニアがやってきて教えてくれる、という授業なのだが、今日会った学生の子が授業のビデオがオンラインで無料で手に入る、と教えてくれたので以下リンクしておきます。
授業のシラバス:CS193P iPhone Application Programming (レクチャー概要)
ビデオ:iTunesのこちらからダウンロード
Introducing to Mac OS X and Cocoa Touchというタイトルの1回目から全23回、毎回1時間前後という長大なもの。
先月時点で100万回ダウンロードされているそうなので、既に見たという方もいるかもしれませんが。
ちなみに、私は念仏のように「シリコンバレーで働きたかったら、その王道はアメリカの大学院に行くこと」とブツブツ言い続けているのだが、
「いまさら学校~?僕には意味ないし」
という反応が多い。
しかし、アメリカの大学の多くは、このiPhoneのクラスのように、実地に役に立ってしかも最新のことを教えてくれるので、是非じっくり何をどう教えてくれるのかを見てから、本当に自分にとって意味がないかどうか判断してみてください。
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6 月 18, 2009
Dog Days 猫はどこへ行った
うーむ、しばらく忙しくて間があいてしまった。なんだか仕事がばたばたと増えてしまい。いや、文句を言っている訳ではないんですが。
実家の親からまで「どうした」とメールが来たので、今日はがんばって書きます。
ちなみに、こういう風に間があくと、書くネタは頭の中でかなりある。で、それはどれも、複雑だったりディープだったりする。で、そういうのそきちんと書こうとすると、ものすごく時間がかかるんだよね、と思うと書きたくなくなっちゃう・・・という「ネタの重み」に押しつぶされる状態になる。なので、今日は重みの怨念を祓うために軽い話を書きます。それは、最近読んだDog Daysという本のお話。
予想を覆す、心にしみる良い本であった。
表紙を見た時は、「かわいいワンちゃんと楽しい生活」みたいなキュートな本かな、と思って読み始めたのだが、実際は、孤独な魂を持つ筆者が、犬(や、牛や羊やロバ)との農場暮らしで心をいやされるという本で、いやこう書いてもまだ「ワンちゃんと楽しい生活」みたいに聞こえるかもしれないが、何匹もいる犬それぞれとの異なる魂の交流、犬を通じて自分を見ることで救われていく過程、といったことが淡々と語られて行く。
この作者、犬についての本を沢山書いている人で、「生涯で一匹の心のパートナー」の犬を安楽死させた経緯もあり、この本の最初には
「この本では犬は一匹も死にません」
と書いてある。多分この安楽死させた犬のことを書いた本があって、タオルを絞るほど泣いた人が沢山いたんではないかと推測。Dog Daysは、確かにこの本の中では犬が一匹も死なないのではあるが、結構あちこちホロリと来ます。(注:ロバは一匹死ぬ。)
筆者は、もともとニューヨークをベースに活動していた作家で、今は田舎に引きこもって農場を経営している。牧羊犬であるところのボーダーコリーを愛するあまり、そのボーダーコリーの仕事の対象である羊の群れを飼っているという訳の分からない状態。
筆者が飼っているボーダーコリーのうちの一匹は「羊を動かす」という仕事に異様な執着を見せ、夜寝る時も羊の群れが見えるところでしか寝ないほど。筆者のフォトブログに出て来るRoseという犬がそれ。(こんな一日中走り回る仕事が大好きな犬を狭い家で飼うのはかわいそうだなぁ、と思った。)
さて、で、筆者は「全ての動物は、複数の仲間がいた方が喜ぶ」ということで、イヌはもちろんのこと、羊、ロバ、ニワトリ、全てちゃんと複数飼いしており、なんと牛にまで「一頭だとかわいそう」とパートナーの牛を買ってきてあげちゃうほどなのだが、まったくその勘定に入っていないのが猫。動物用のバーンにMotherという名の猫がいて、時々筆者が朝起きて家を出ようとすると、ドアの外にネズミの死骸がおいてあって、これはMotherからのプレゼント、なんていう話はでてくるのだが、Motherねこたんにパートナー猫を探してきてあげた、という話はかけらもでてこない・・・。
筆者はまた、「飼っている動物には優先順位があり、それは犬、ロバ、牛、羊、ニワトリ、の順である」。みたいなことも書いている。(ちょっと順番は違ったかもしれないが、大体そんな感じだった。)犬の存在を脅かすような羊が出たら、それは安楽死させる、みたいなヘビーな話だったのだが・・・
・・・・・猫は?猫の優先順位は!?ニワトリ以下ですかい?
ま、わかる気はする。猫って、たまたま物理的な場所を共有しているだけの他人、という感じが強い。「魂のパートナー」と思うほど犬に入れ込んでいる筆者からみると、殆ど存在しないようなものなのかも。
でも、猫って、意外にソーシャルな生き物。仲良し猫といつも一緒、という猫は結構いるんだけどなぁ・・・。
しかし、こんな風に、登場しない猫を心配してしまう「猫派」の私でも大変しみじみ読めました、Dog Days。ちょっと、YatesのThe Lake Isle of Innisfree(←好きである)みたいな感じです。

