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11 月 05, 2006

何事も極めるのは大変:アリハウスのその後

以前、スタンフォード大学でアリ研究をしている教授のセミナーに行ったらとっても面白かったという話を自動的専業分業アリ社会というエントリーで書いたら、ブルーのジェルでアリが飼えるアリハウスの話をトラックバックいただいたので、さっそく購入、アリを取ってきて入れたら全員逃亡して、そして誰もいなくなった顛末を書き、もう一回採集しなおして入れたが、一匹しか掘らず、残りは会議に明け暮れている、、、というアリのその後の話を書いた。

全然だめじゃ、、、、ということで、アリハウスはそのままお蔵入りになった(=捨てた)のだが、数ヶ月前、ダンナが
「セールで超安かったから」
と、別のアリハウスを買ってきた。前回とは別のメーカーのものだが、原理は一緒。NASAが開発した(ほんとか)というブルーのジェルが入ったプラスチック容器の中にアリを入れると、縦横無尽に巣穴を掘ります、というもの。

しかし全然掘らない。というわけで、現在までの涙のトライアルの歴史です。

1)ダンナが家の周りに無限にいるアルゼンチンアリを5匹ほど獲得して入れる

「君の様に、すぐに逃げられるようなドジはしない」

と、やる気満々なダンナであったが、ほんの5分で全員がフタにあいてる空気穴から逃亡。この段階でダンナは興味を失う。以降、全てワタシ1人の格闘の歴史です。

2)アルゼンチンアリを10匹ほど捕まえて入れる

→すぐに、2匹ほどが穴を掘り出し、せっせと「U」の字を形成。しかしその後全員がフタの裏側に張り付く。じっと我慢してそのままにしておくが、4-5日すると、1匹、また1匹と餓死。(正確な死因は不明だが、おなかのところが段々透明になったので、恐らく体内の栄養が全てなくなったのだろうと推測。)

これはイカン、とバナナの小さなかけらをケースに入れる。しかし、誰もやってこないので、バナナの上に、さらに蜂蜜を一滴たらす。1時間ほどして見てみたら、5匹ほどが蜂蜜の中で溺死。アリは体の表面全体で酸素を取り入れるそうなので、蜂蜜は鬼門ということでしょうか。

あきらめて、残っていたアリを全て家の外に逃がす。

3)公園でアリを取ってくる

「穴を掘らない原因はアルゼンチンアリではないか」

という仮説の元、別の場所で違うアリを探すことにする。違う場所には違うアリがいるだろう、という発想。

ちょうど15人ほどでピクニックランチをする機会があったので、アリハウス、竹串、蜂蜜持参で登場。一緒のグループに、幼稚園~小学生位の子供が4人ほどいたので、全員引き連れてアリ探し。しかし、せっかく山の中に分け入ったのに、アルゼンチンアリしかいない・・・・・。(アルゼンチンアリは、カリフォルニアの方がアルゼンチンよりも見つけやすいそうです。)

しかも、蜂蜜+竹串+小学生というコンビネーションは失敗で、捕らえられたアリさんたちは、ほぼ全員溺死または圧死。

(その後、ピクニックランチに参加していた方から、「うちの子と遊んでくれてありがとう」というメールを頂いた。別に遊んであげてたわけじゃなくて、一緒に遊んでいただけなんだが・・・・。)

4)家のデッキで黒アリ発見

2ミリほどしかないアルゼンチンアリの倍はある黒いアリを発見!!!デッキの上に弱弱しく3匹ほどが歩いていたので、捕らえてアリハウスへ。しかし、えさを探しに回っているアリは穴を掘ったりしない。よって、当然のことながら、うろうろ歩いていたエサ探しアリはアリハウスでも役立たず。フタの裏側に張り付いて、何とか外に出ようと試みている。

この辺のアリの役割分担、キャリアパスについては、自動的専業分業アリ社会に書いたとおり:

  • 働きアリには、食べ物を探したり外部の異常を感知する偵察アリ、食べ物を運んでくるアリ、巣の修復を行うアリ、ゴミ掃除をするアリ、の4種類がいる
  • それぞれのアリは専業で、修復アリが食べ物を探しに行ったりしない
  • 特定業務に特化したアリが生まれるわけではなく、約1年の生涯を通じ、一定のキャリアパスに従って仕事を移っていく
  • 巣の表にいる時間が増えると、その風に当たることで体の表面が乾き、体表面の化学組成が変化する。で、その化学組成によって、違う「匂い」が生じる
  • 体の匂いによって、どの仕事をするか決まる。例えば、巣の中にいることの多い修復アリが、外に土を運び出したりしながら表にいる時間が増えることで、食べ物アリ、偵察アリへと「昇進」していく。

やはり、「修復アリ」を探し出さなければならない。そのためには巣を突き止めないとならない。

5)黒アリの巣を発見

「絶対近くに巣があるはず」と何度も探した結果、ついに家の影に黒アリが出入りする巣を発見。ここで「修復アリ」をゲットすることとする。しかし、巣のそばであっても、外を歩いているアリは、「偵察アリ」かもしれない。そこで、中にいる修復アリをおびき出すこととする。

修復アリをおびき出すには、修復アリの業務を作り出すべし。というわけで、入り口をピンセットでちょっと壊して、かつ水を巣に注ぎいれ、そのままヤンキー座りで待つこと5分。しかし何も起こらないのであきらめる。

翌日、巣に行ってみると、おおお、修復アリさんたちがせっせと穴から土のかけらを運び出しているではないか!

さっそく捕まえる。また、これまで5匹とか10匹程度しかアリハウスに入れなかったのが敗因かもしれない、と今度は20匹以上捕まえてアリハウスへ。ただし、全員修復アリさんではなく、恐らく他の種類も交じっているはず。

アリハウス内は、最初は動乱状態だったが、そのうち落ち着いた。数匹が、アルゼンチンアリが掘った「U」字型の穴の底の方を、5ミリほど掘り進む。また、穴の中で死んでいたアルゼンチンアリの死骸も知らぬ間にジェルの上に運び出された。さらに、(ジェルの)地表に散乱していた、これまでに掘り出されたジェルのかけらをせっせと運び周り、堤防状のものを作るアリも出現。

「これは、幸先がよい!」

と喜んだのだが、この辺でなぜか作業は中止される。その後は全員がフタの裏に張り付いてジッとしている。数日すると、また餓死しはじめた。

YouTubeには、アリハウス内でアリが巣を掘り進む様をTimelapseで撮ったビデオが複数ある。くやし~!どうして私のアリは掘らないのか・・・。

さらに、SixApartの関さんから、女王アリをアリハウスに入れたら卵を産んで、それが孵ってアリコロニーができた、という記録ブログを教えてもらう。

「なんですってっ」

闘争心むき出しのワタシ。女王アリは難しいが、卵をゲットするくらいならできるはず。大勢のアリがせっせとタマゴを運んでいる時に、きゃつらを捕らえればよいのである。というわけで、アリのお引越しが家の周りで起こるのを待つことに。

(関さんからは、

「この記録ブログ書いた人、アリにのめりこんで社会から解脱しかかっちゃったんですよね~」

というためになる寓話を伺ったのだが、もはやアリ中毒状態なので聞く耳を持たず。)

しかし、ただ待つのはつらいもの。そこで、アリの引越しを待つ間、平行して、再度穴掘り業務を行う黒アリをゲットしようと、黒アリの巣穴をさらに激しく破壊。10センチほど掘ってホースで水を注入。そうしたら全然アリがいなくなってしまった。過ぎたるは猶及ばざるが如し。すまん、黒アリさんたち。

6)そして今日、ついにアリの引越しに遭遇。

ガレージの脇を、アルゼンチンアリが5センチほどの幅で激しく移動。「アリの川」は、10メートルほども続いている。もちろん、大勢が白い卵や幼虫状のものを運んでいる。

千載一遇の好機。

(以降いつかに続く)

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11 月 03, 2006

グーグル本社でのセミナー

GoogleがどうやってGoogle File SystemをつかってGoogle Maps Japanを作ったかを語るセミナーを14日にするそうです。ご興味のある方は是非。

そうは言ってませんが、見るからにリクルーティングイベントですね。JTPAにイベント告知の依頼が来たので、日本人エンジニア募集中、ってことでしょう。Google本社で働きたい(かもしれない)エンジニアの皆さんは是非どうぞ。Food & Drinks付きだそうですので、あの有名なGoogleカフェテリアものぞける(はず)。グーグルアイスクリームもある(かもしれない)。

We would like to invite you to a technical talk to learn about Google File System (GFS) and how we leveraged that system to launch Google Maps Japan. 

Come enjoy food, drinks and a great technical presentation in our Mountain View office.  Please register by using the link below and we look forward to seeing you there!

http://services.google.com/events/japan_openhouse_mv

Tuesday, November 14, 2006

6:30PM - 7:00PM: Registration, Food, Drinks & Networking
7:00PM - 8:00PM: Technical Presentation
8:00PM - 9:00PM: Networking & End!

Where: Google 900 Alta Ave. Mountain View, CA 94043

If you have any questions please email Google-events@google.com

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11 月 02, 2006

セクハラを防ぐには

毎日必ず読むのが、新聞の人生相談。全国の新聞にシンジケートされている人生相談がいろいろあるが、今うちで取っているSan Jose Mercuryに掲載されているのはDear Abby。「へー、アメリカ人はこんなことを悩むものなのか」という質問内容に対する驚きと、「へー、こんな風にアドバイスするのか」という答えに対する驚き、両方があります。

Abbyさんの回答が不適切だと思えば、それを読んだ読者からさらに多数の手紙やメールが来る。で、今週二度にわたって「回答に関する読者からの手紙」が掲載されたのが、「教会でいつも会う70代の男性が、いつもギューと抱きしめてくる。やめてくれ、と頼んでもだめ。どうしたらよいだろうか」という相談に関するもの。Abbyさんのオリジナルの回答は、

「ブラの中に画鋲を入れておけば、抱きしめた時痛くてやめるでしょう」

というお茶目なものだったのだが、「んな甘いことではイカン」というお手紙が多数舞い込んだ模様。女性読者からのものと、男性読者からのもの、二度に分けて掲載された。

まずは女性読者からのレスポンス

When one of the men zeroed in on me prior to worship as I was greeting people and proclaimed, "I need a big hug!" I quickly stepped back, pointed to his wife and said, "There ... help yourself!" He's never tried hugging me again.

これは、女性牧師さんご自身の体験談。彼女の教会にも、いつもギューっと抱きしめる信者がいたが、ある日彼がやってきて「さぁさぁ、ぎゅっとご挨拶」と宣言した際に、さっと身を引いて彼の奥さんを指差し、「ぎゅっと抱きしめるなら、自分の奥さんにして頂戴」と告げた、と。「物理的に身を引いて、言葉でも拒否せよ」ってことですかね。

.....call out nice and loud, "Ow! You're hurting me!" no matter how gently he hugs.

別の女性からのもの。「抱きしめられたところで『痛い!』と大声で言え」と。

これ以外に「警察に通報すべきだ」という人もいたが、大体が「上手にかわして、しかしやめて欲しいという意思はきちんと伝えよう」というものだった。

さて、こうした女性読者からの手紙が掲載された2日後に、今度は男性読者からのレスポンス。「女がスリスリしてくるのも困りものだ」とか、「言ってくれなきゃ嫌だと思ってることがわからない」とかいう類のものかと思いきや・・・

the woman should hold her upper arms close to her chest and slide her forearms up and in front of her breasts. Clenching her fists will provide strength to her upper arms.(中略)she should make direct eye contact and firmly say, "No!"

「腕で胸をカバーして、ぐっとこぶしを握り締め腕に力を入れよ。そして、相手の目を見てはっきり『No』と言え」。これが一番甘いもので、他の人たちはもっと厳しい。

Go to court for a restraining order

この人は、「裁判所でrestraining orderを出してもらえ」と。restraining orderは、「近くに寄ったら犯罪とみなす」みたいな法的措置。

the offended ladies should complain to their local police about his unwanted sexual molestations (they're criminal acts).(中略)The other remedy is for each offended lady to give him a swift with-all-their-might knee to the crotch.

これまた別の人。「警察に訴えよ。または、全力で股間を蹴るべし。」

I know a lady who had the same problem, and after three warnings, she finally became fed up. She was a black belt in karate. Needless to say, it worked like a charm.

知り合いの成功例を語る人も。「抱きしめられて困っていた女性がいたが、3回言葉で拒否してもわかってもらえないので鉄拳制裁。彼女は空手の黒帯だったので一件落着」

ひょー厳しいのぉ。つまり

「(性的)暴力には(力技の)暴力で対応すべし」

「警察に突き出すべし」

というのが男性の意見なのだな。

これだけ見ると、「女性はやっぱりか弱いのかしら・・・」という気もする。しかし実は、男性側は理想論としての対応を考えていて、女性の方がより現実問題として、自分のこととして考えているのかも、という気もする。

実際、教会でいつも会う、「ぎゅーっと抱きしめる問題」以外にはごく普通の人(しかも結構お年寄り)を、いきなり警察に訴えるってのはかなり厳しいものがある。蹴りを入れるというのも、日曜の朝の教会というシチュエーションではやはり違和感ありまくり。それに、大騒ぎして、後で本人やその家族に復讐されたりしたら怖いなぁという気もするし。

そういうことを考えると、なるべく温和に解決したいのが普通ではなかろうか。「ぱっと後ろに下がって腕で体をカバー、相手の目を見てNoと言う」位が現実解な気がするんだけどねぇ。(これを勧めている男性読者は、セクハラについて大学院で研究したPhDの人だった。さすがに現実を理解してるのかも。)

いずれにしても、「はっきりNoという」というのが最低限被害者側が言わなければならないことなのであるな。

実際、はっきり「やめてくれ」と言われてまで、セクハラし続ける根性がある人は少ないんじゃないか、と思うんですが、どうでしょう。たいてい、「ま、それほど嫌がってるわけでもないんじゃない?」とか、そのくらいのヤワイ気持ちでしてる人が多いように思うんですが。私はセクハラしたことはあっても、されたことはないのでよくわからないのだが。

セクハラといわず、普通の恋愛でも、

「相手が嫌がってるかどうか」

という判断は結構難しい。King Arthurという映画があるが、その中で、伝説の王King Arthurの寝所に、Keira Knightley扮する未来の嫁が夜這いをかけるシーンがある。King Arthurは、よくきてくれました、みたいな感じで、そのままもつれ込み、全てめでたしめでたし、なのであるが、これ、Keira Knightleyが来た所で、King Arthurが

「きゃー」

といって逃げたらどうするのか。「きゃー」と言わないまでも、

「いや、そういうつもりで優しくしてたんじゃないんだ・・・ごめん」

とか謝られちゃったら相当気まずいぞ、Keira Knightley。映画だから2人が相思相愛なのは見え見え・・・という感じで話は運ぶが、これが当事者だと、ものすごい勘違いというのはよくあることなわけで・・・・。

話をセクハラに戻すと、まず「No」という意思表示をはっきりするのが第一段階の対応策でせう。笑いながらとか、冗談めかして、ってのはダメですぜ。全然嫌がってると思ってもらえないから。ピシッとはたく、位のことは必要かと。で、第二段階として、明確な「No」を伝えても続ける人は、裁判沙汰にするなど鉄拳制裁に持ち込むべきではないか、と思うのですがどうでしょうね。

ちなみに、ワタクシ、20代の頃やたらに電車で痴漢に会っておりまして、痴漢を殴ったり蹴ったりして制裁しておりました。その頃のことを書いたエントリーが次の二つです。

日本の痴漢(1)
日本の痴漢(2)

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