« ダンナはカメ星人 | Main | 村上さんは\(◎o◎)/あっ! »
2006/06/06
On | 女が働くと出生率が上がる
えー、書こう書こうと思っている間に時間がたって、もう2ヶ月も前の記事になってしまいましたが、EconomistのWomen and the world economy -A guide to womanomics
女性が働くようになると、世界経済が発展する、という話。単に労働力が増すというのもあるが、消費者や起業家としての女性の貢献もある。現代の高付加価値産業は、知能労働なわけだが、女性の方が勉強熱心でもある。女子の大学進学率は、アメリカでは男子の1.4倍、スウェーデンでは男子の1.5倍、と。
しかも、女性の勤労率が高い国ほど出生率が高い。現代版「産めよ増やせよ」には、女性の勤労率を上げればいいんである。

countries with high female labour participation rates, such as Sweden, tend to have higher fertility rates than Germany, Italy and Japan, where fewer women work. Indeed, the decline in fertility has been greatest in several countries where female employment is low.
確か日本国内だけ見ても、共働き夫婦の方が、専業主婦のお母さんがいる家庭より、子供の数が多いという結果も見たことがある。(情報の出元は忘れたので真偽不明)
とはいうものの、もっと正確に言うと、率を見ただけでは、勤労率と出生率に相関があるのがわかるだけで、どちらが原因でどちらが結果かはわからない。たとえばこんな因果関係も考えられる。
- 子供が増える方が原因で、女性が仕事を持つのは、その結果かもしれない。「子供が増えて生活が苦しいから働く」とか?
- 子供が増えることと、女性の勤労率はいずれも、別の出来事の結果かもしれない。例えば、両方の原因となるのが、学校教育・公的保育が発達とか?お手伝いさんを他の国から受け入れることとか?
うーむ、いずれも苦しい説明だが。
一方、「女性が仕事を持つのが原因、子供の数が増えるのが結果」と仮定すると、その理由は経済力かもしれない(共働きの方が経済力があるから、よりたくさん子供が持てる)。もしくは、専業主婦として子供とずっと24時間向き合うのはとってもとっても大変で、結果として子供を預けて外で働く人の方が、精神的余裕ができて子供の数が増えるのかもしれない。
個人的には、こちらの方がずっと信憑性があると感じる。
シリコンバレー在住の海部美知さんは、アメリカ人の育て方3.1でオカーサンの立場からアメリカが楽ヨネェと言ってマス。海部さん説はいろいろあるが、その一つはある意味「赤信号、みんなで渡れば怖くない」的。「みんなが悪妻・悪母のアメリカでは、気が楽」と。
日本でも、家族さえそれでいいよと言えば、悪妻・悪母で通すこともできると思いますが、まぁ周囲のちょっかいも大きくて大変なんでしょう。
例えば、我が家では、夫婦で食事をするときはともども無言で読書、ということが多いのだが、結婚前、日本でその話をある40代の男性にしたら、
「それはよくない。相手がかわいそうだ。きっと嫌がっているに違いない。やめなさい」
と説教された。一応後日ダンナ(to be)に聞いてみたら
「いや、別に?いいんじゃないの」
という返事。やっぱりねー、と思ってその後もずっと読書食事は続いている。(この話は、前にもBlogで書いたと思うのだが)
しかし、あの説教したオッサンは何の根拠があって、私のダンナの気持ちを決め付けたのであろうか。こういうのをpaternalisticっていうんだよねぇ、と(一応ダンナに確認した)後でむーっとしたのであるが、別に私がオッサンと結婚するわけではないので、
「えー、そうですかねぇ、あれー」
とかいいながら、笑って聞いていればよかった。でも、ああいうことを言われ続けたらきっといやな気持ちになるんだろうなぁ・・・・。
(ちなみに、paternalisticはこちらのエントリーで昔長々と書きましたが、『「相手の自由意志を尊重しないで勝手に決めちゃう」ということ』であります。)
きっと、日本で仕事しながら子供を育てるって、「母親の愛情が」とか「母性とのふれあいが」とか、いろいろ言う人が一杯まわりにいて、大変だったりするんだろうなぁ。そういうの言われるのいやだったら、日本にいなければいいわけであるが、とはいえ、それだけのために国を捨てるわけにも行かないし・・・。
ちなみに、同じくEconomistのAgeing Japanは日本の出生率低下の話ですが、人口が減り始めた国のとるお決まりの策、移民受け入れは日本では進みそうもなく、、、とある。いや、進まないでしょう。
しかし、プログラマ不足を「文系人材を教育してSEにしちゃう」という神をも恐れぬ方策で解決した日本のこと。ロボット開発とか、定年の85歳引き上げとか、いろんな方法で出生率低下も乗り越えていくから大丈夫なんじゃないでしょうか。
11:10 午後 Onアーカイブ | 固定リンク | コメント (34) | トラックバック(9)
トラックバック
このエントリーへのトラックバックURL:
http://www.typepad.com/services/trackback/6a00d8341c3b6353ef00e5503878908834
このエントリーへのトラックバック 女が働くと出生率が上がる:
» 無題 from 他人の褌で相撲を取るブログ
On Off and Beyond: 女が働くと出生率が上がる
http://www.chikawatanabe.com/blog/2006/06/post_2.html
近年,少子化少子化で騒がれている日本ですが,なかなかいい対策というものが出てきていないようです.んだけれども,このまま放置しておくわけにはいかないのも事実で,たとえば少子化は直接,教育施設の減少を招き,それが無職者を作り,普通の人でも就職先がないのに,育児メインの人が再就職できるわけもなく,最終的にはコンビニでバイトとか... [Read More]
Tracked on 2006/06/07 5:11:00
» [アメリカ]アメリカ人の育て方3.2 - 次の均衡点 from Tech Mom from Silicon Valley
渡辺千賀さんが、私の書いたものとも関連する、いつもながら面白い記事を書いてくださっている。ここに掲げてある、女性の就業率と出生率の相関グラフを見て、またインスパイアされてしまった。 このグラフを、真ん中あたりに横線を引いて二つに分けると、上(出生率が高い... [Read More]
Tracked on 2006/06/07 13:52:31
» 女性が働き続けられる環境 from 海外生活情報/海外送金&英語版PC・PDAの日本語化 :: US Life Handbook ::
いつもお邪魔するTech Mom from Silicon Valleyさんのアメリカ人の育て方3.1 - 女神復活のエントリーに、これまたいつもお邪魔するOn Off and Beyondさんが女が働くと出生率が上がるというエントリーをトラバされていました。 『女が働くと出生率が上がる』 という相関は、... [Read More]
Tracked on 2006/06/07 19:37:46
» 出生率と女性社会参加 from 走る投資家日誌 Running Investor
株が下がる一方で面白くないので、話題を変えて。。と、 On Off and B... [Read More]
Tracked on 2006/06/08 6:29:24
» M字型就労 from EXODUS
日本の女性の労働力率を年齢層別にみてグラフにすると、M字型の曲線になるが、このような日本の女性に特徴的な就労形態をM字型就労と言う。
日本の女性も初職はフルタイムで働くケースが多いが、20代の後半に結婚や子育てで初職を去る人が増加する。そして、子育てが....... [Read More]
Tracked on 2006/06/18 8:58:39
» 「選択的移民」すら選択できずに~メモ from qzmp blog
日本は選択的移民政策を採らざるを得ないはずだ。なにも外国人に日本国籍を与えて多民族国家にしろというわけではない。 外国人労働者の地位を [Read More]
Tracked on 2006/06/27 7:36:58
» 医師も技術者もなにもかも足りない! のはなんで? from やればできる子の日記
ひきこもりを医療リソースを使って事前予防するには医師の数が足りない、という話。 ... [Read More]
Tracked on 2006/07/14 8:14:45
» 間違えがちなデータの読み方(少年犯罪・少子化・デジタルデバイド) from keep on your easy pace.
このところ、Blogに書きたい内容がいろいろあるのですが、結論が不明瞭だったり陳腐だったり上手く取りまとめられずにタイミングを逃していました。(_) そうこうしているうちに、別のネタでいくつか調べていた内容を組み合わせたら、全く違う内容でネタが組みあがったので、書きたいと思います。... [Read More]
Tracked on 2007/03/20 9:35:35
» ミニベビーブームは、愛国心+出産給付金のおかげ? from 専門家や海外ジャーナリストのブログネットワーク【MediaSabor メディアサボール 】
<記事要約> 「母親のために一人、父親のために一人、そして、国のためにもう一人... [Read More]
Tracked on 2007/06/20 9:14:56
コメント
こういう議論は面白いですね。正解がないんで終わりがないですから
福井県の例ですが、子供の面倒は爺ちゃん婆ちゃんが見てるんではないでしょうか?それで母親には時間ができる、だから近くの工場等で働けると。そうだとすればそこには昔ながらの「嫁入りする」という形態が残っているわけで、東京などの大都市の単身者同士が結婚し新たな家庭を築くという形態では応用は難しいと思います。
あと家で爺婆が米や野菜を作ってるなんてこともありそうです。田舎の大家族は都会人より豊かですよね
それから日本の出産環境は悪くないと思います。私の姉はアメリカ人と結婚しロス近郊在住で、そこで出産したんですが、出産育児に関して全く公的援助がないと言ってました。出産すれば即退院ですし。日本だと出産すれば30万円もらえるので、これを何とかして貰えないかといろいろ頑張ってたぐらいです(笑)
日本人は赤ん坊の世話でも全身全霊をもって完璧にやろうとします。例えば赤ん坊に高い熱が出ても姉の夫は病院に行くのは2、3日様子を見てからでいい、と言うわけです。姉の感覚だとすぐに連れて行きたいわけです。高い医療費がかかっても。この辺に相当ギャップがあるのです。適当にできないんですね、日本人は。だから子育ての精神的負担も大きいんだと思います。
子供が減っているのは先進国共通で、アメリカ、フランスなども移民を除けば人口維持は不可能です。日本の出生率が下がっているのだって当たり前といえば当たり前なわけです。豊かになれば子供は減る、という基本を押さえて、それぞれの国の文化、宗教、死生観、人生観などを考慮した政策が必要になると思います。
出生率を上げるには欧米の真似事ではダメだと思います。比較している先進国はすべて白人キリスト教国です。そうでない日本がこれらと特異な傾向を見せたとしてもそれをもって「日本はおかしい」とはならないはずです。
国もマスコミも議論にこの視点が欠けていると思います。
Posted by: totoro at 2006/06/17 18:11:32
>比較している先進国はすべて白人キリスト教国です。そうでない日本がこれらと特異な傾向を見せたとしてもそれをもって「日本はおかしい」とはならないはずです。
「出生率」をあげる方法は、宗教・人種によって異なる、という証明はどうやってするんでしょうね。
Posted by: chika at 2006/06/17 18:45:44
この間 女性学を勉強したのですが アメリカは 高学歴でキャリアがある人ほど 子供を生む年が上がり、数も減ります。その代わり 高校中退者や 低学歴者 移民とくに ヒスパニック系などは 子供の数も多く 親の年も かなり低めで 未婚者が 多い。貧困の子供たちが どんどん増えています。
そして アメリカは 共働きが 当たり前です。離婚も多いので シングルペアレンツも 多いし。子供を 生まれて3ヶ月で デイケアに入れるのは 普通です。産休は3ヶ月です。経済的に苦しいので 働かざる得ないのが 現状です。もちろん お金に余裕のある 階層も あり 色々ですが。。。 沢山の子供を かかえて 低賃金の仕事を 2つ3つと掛け持ちで働いている ケースもあります。勤労女性が 沢山出産すると言うのは 例えでいうと A 町では アイスが 沢山売れると 泥棒が増えるので アイスを 売らない、みたいなもので 直接関係がないのだけど 夏気温があがって 暑いので アイスの 売り上げが 上がり 窓をあけぱなしで 寝るので 泥棒が 増える、みたいな 事が あるんじゃないかと 思うのですが どうでしょうか?
Posted by: さき at 2008/04/23 0:28:03
URLは未婚男性の年収と未婚女性の年収期待のギャップ,
です。
この辺は国柄にもよるのだと思いますが、
日本の場合に関して言うと、女性の期待値(依存性)が高すぎるように思います。
経済的に男女が平等になった場合には、
結婚相手も同等レベルの収入のパートナーを許容する、というような国民性でないと、
女性が働く事と出生率は相関しないと思います。
まぁ、この辺は日本特有の病なのかもしれませんけどね(w
Posted by: mil9 at 2010/07/21 5:58:42

