2004/11/18
On | ペットクローン・ビジネス
昨日はセミナーは平田さんが大画面に映って中々ハイテクな感じでした。参加された皆さんありがとうございました。

さて、「犬の死・人の死」でペットの犬の大往生の話を書いたが、その関連で「ペット・医療ビジネス」の話。
サンフランシスコからゴールデンゲートブリッジを渡った先にあるSausalitoのGenetic Savings & Cloneでは、ペットのクローンを作ってくれる。
- まず、最初が遺伝子(または後日遺伝子が取りだせる細胞サンプル)の取り出し。ここで295ドルから1350ドル。
- 取り出した遺伝子はPetBankで保存。ここで毎年100ドルか150ドル保存料。
- いざ本当にクローンを作る際には、5万ドル。
San Francisco誌11月号に寄れば、今月最初の顧客6人に対してクローンが提供されるとのこと。もちろん、記憶はクローンされないので、
「飼っていた猫・犬にそっくりの子猫・子犬がやってくる」
ということになる。柴犬の遺伝子を保存している顧客も居るそう。「希少な純血種の柴犬を守りたい」というのも理由の一つとのこと。一方で、
「今度は前回よりもちゃんと育てられるんじゃないか」
と期待する顧客も居るそう。(同じ理由で人間の子供をクローンしたがる親もいるかも)
人間のクローンや肝細胞研究については、大きな論争が巻き起こっているが、ペットの世界では着々とビジネスになっているのでした。
バイオ系ペットビジネスといえば、「遺伝子改変・アレルギーフリーネコ」というのも発売される。「発売元」はLos AngelesのAllercaという会社。こちらの記事に寄れば
Allerca Inc. president Simon Brodie said by 2007 the company will use RNA interference to "silence" a gene in cats that produces the irritant, which is excreted through saliva and the skin.
ということで、人間にネコアレルギーを引き起こす物質を作り出す遺伝子を発現させない。お値段は3500ドル。(San Jose Mercuryの記事に寄れば、なぜか日本向けは10000ドル。並行輸入業者が出そうだ。)
「ネコは大好きだけど、アレルギーでこれまで飼えなかった」
という人がお客となる。2007年には最初のアレルギーフリー猫を「出荷」、将来年産20万匹予定。猫の種類はブリティッシュショートヘアだそうです。
以前ペットビジネスでも書いたとおり、アメリカでは
人間向けの医療行為は政府の許認可で規制されているが、ペット向けは緩いので、まず最先端の医療をペット向けで提供、そこからさらに人間に適用という流れも重要。獣医産業190億ドルは、アメリカの医療基礎研究の礎をなすNational Institutes of Health(国立衛生研究所)の総予算に匹敵し、この市場があることで、より一層医療研究・開発が進む
のであります。
さて、
「5万ドルでペットをクローンするか」
と考えると、ことと次第によってはするかも、という気がする。例えば、1万ドルの車でも別に生活に支障はないが6万ドルの車を買う人は大勢いる。ということは5万ドルは「贅沢費」。猫は平均15年も生きるから、それに5万ドルかけるのは、車にかけるより意味深いような。
ちなみに、セコイうちのダンナに
「うちの猫をクローンするとして、いくらまでだったら出す?」
ときいたところ「35ドル」と即答。それは、慈善団体から猫をもらってくるときの値段です。常に市場価格を考えている人ならではの返事でした。
10:10 午後 Onアーカイブ | 固定リンク | コメント (5) | トラックバック(1)
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Tracked on 2006/10/16 21:30:26
コメント
先日、絶滅しかかっているピレネーの熊が間違って射殺されてしまったが、直後なら何とか遺伝子を採取できたのではなかったかと思う。絶滅危惧種の保存にこの技術は使えないのかな。
Posted by: Marmot at 2004/11/20 19:41:36
トラックバックする記事を間違えてしまいました。誠に申し訳ありません。
Posted by: t at 2004/11/22 21:33:28
Marmot-san,
可能なのではないでしょうか。ジュラシックパークの映画みたいですが。
しかも、結構安いと思いませんか?毎年ほんの100ドルで保管できてしまう。とは言うものの、種として繁殖するには、複数の固体のDNAが必要ですよねぇ。そのサンプル採取は結構難しいかもしれないですね。特に絶滅しかかっていると。
t-san,
了解です。そうじゃないかなぁと思ったんですよ。ウーム、どういう繋がりだろうか、と考えてしまいましたが。なお、trackbackいただける際は、できれば、エントリー内で当方の元エントリーへのリンクをしていただけるとわかりやすいのでは、と思います。。
Posted by: chika at 2004/11/22 21:51:12
大学では、動物の遺伝子や受精についても研究していましたが、やはりこの技術をこういうことに使うのには違和感があります。
同じ個体がいないからこそ、そのペット自身、そして彼らと一緒の時間が大事になるというのは、もう古い考えなのかなぁ。
ペットに幸せかい? と訊く事ができれば、彼らをクローンにする人も格段に減りそうですね。実際には訊くまでもないことなのでしょうけれど…。
この技術で幸せを感じる人がいる、というのは確かなようですが……。難しいですね。
Posted by: コギー at 2005/03/05 10:00:53
コギーsan
古くは無いと思います。さらに言えば、クローンがやってくるなんて気持ち悪い、と思う人もたくさんいると思いますし。
それに、なんか、最初の実験では、全然違う柄の猫ができちゃったらしいです。同じ遺伝子でも、何が発現するかは異なる、ということみたいですが。
Posted by: chika at 2005/03/08 22:20:57

