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10 月 27, 2004
スパイウェア
先日インターネット犯罪の話を書いたが、WiredのHome PCs Plagued With Problems はスパイウェアの怖い話。スパイウェアは、ユーザーのPCに勝手に入り込んで利用状況を監視、ひそかにその情報をネットワークを介したサーバーに送る、という「スパイ」プログラム。
One beleaguered home user in the government-backed study had more than 1,000 spyware programs running on his sluggish computer when researchers examined it.
1000個もスパイウェア・プログラムが走っていたPCが発見された、と。本当だろうか。
いくらなんでも。
そのうち980個くらいは単なるCookieではないか、という気もするが、しかしだったら「プログラム」とは呼ばないような気もするが・・・。
The study being released Monday by America Online and the National Cyber Security Alliance found that 77 percent of 326 adults in 12 states assured researchers in a telephone poll they were safe from online threats. Nearly as many people felt confident they were already protected specifically from viruses and hackers.When experts visited those same homes to examine computers, they found two-thirds of adults using antivirus software that was not updated in at least seven days.
Two-thirds of the computer users also were not using any type of protective firewall program, and spyware was found on the computers of 80 percent of those in the study.
The survey participants all were AOL subscribers selected in 22 cities and towns by an independent market analysis organization.
調査対象はAOLユーザ、ということで、あまりコンピュータレタラシーが高い人ではない。が、それにしても。77%は「自分のコンピュータは大丈夫」と回答したにもかかわらず、80%のPCにはスパイウェアが入っていた、と。
私も心配になって、二つanti spywareを走らせてみた。
ZDNetのレビューとPC Magazineのレーティングを見てAd-AwareとSpybotをインストール。一応、元々Norton Internet Security Professionalは使っていて、重要な情報(暗証番号など)は流出しないように保護してはあったが。
結果は、あまり害のなさそうなCookie24個、それ以外に5個問題があるファイルが見つかったが、実行プログラムは特になし、ということに。思ったほどの問題は無かった。
しかし、危険な世の中になったものです。だからこそビジネスチャンスでもあるわけですが。
Spybot、Ad-aware以外でよいプログラムがあったら教えて下さい。
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10 月 21, 2004
体力関連
昨日、超絶体力のロッククライマーの話を書きましたが、今週、ヨセミテ、タホ周辺では大勢が遭難しています。思いがけず早い冬の嵐がやってきて、ブリザードなので。しかし、亡くなったのは今のところ日本人2人だけ・・・・。やっぱり私たち弱いんでしょうか。
お気の毒にも亡くなられた日本人二人は、ヨセミテのEl Capitanという巨大な岩の絶壁を登っていて遭難。火曜にSOSが入り、天候がやや回復した水曜にヘリコプターが近くを飛んだ時には既に絶命していたとのこと。そして、今日、レンジャーが上からロープ伝いに降りていって遺体を回収。(多分、このレンジャーの人たちも超人的体力。二人の遺体を回収して、かつ別の遭難者を引きあげている。)El Capitanは高さ800メートル前後、上りきるのに3-4日はかかるという巨大な垂直の岩壁です。
San Francisco Chronicleの記事によれば
The Japanese climbers had been ill-prepared for the weather, a ranger said.
ということなんですが・・・。
El Capitanでは、彼ら以外にも5人が遭難していますが、全員生存。また、別の場所では、暖かかった金曜にハイキングに出発して、その後猛吹雪に見舞われたグループが木曜の今日元気に救助されました。毎日ピーナッツ5つとか食べてしのいだそう。しかもうち二人はバスケ用短パン姿だったとか。ill-preparedでも生きてるわけです。
昨日のエントリーでは、
「人間(の体力)ってすごいですね」
というコメントを頂きましたが、白人とアジア人を同じ人間として扱うのは、
「チワワもドーベルマンも同じ犬」
と言っているようなものかも。同じ人間だから・・・という過信は危険です。
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10 月 20, 2004
腕を切り落として生き延びたロッククライマーのその後
以前体力と知力というエントリーで岩にはさまれてしまった腕を切り落として生き延びたロッククライマーの話を書きましたが、本人がその顛末を書いた本が出ました。その名もBetween a Rock and a Hard Place(ちなみにこれは慣用表現で「いずれもつらい二つの選択肢に直面する」ということ。「にっちもさっちもいかなくなる」みたいな意味)オリジナルのエントリーに書いた事件の経過はこんな感じ。
1)Tシャツと短パンで狭い峡谷を登っている最中に、右手のひじから先が数百キロの岩の下敷きに 2)そのまま5日間救出を待つ(ちなみに、夜なんか結構冷え込むんじゃないか。Tシャツに短パンだったら、それだけでもう死にそうである。その上に、右手はぐっしゃり、しかも3日目には持参した水もなくなる) 3)5日目についに決断し、ポケットナイフで右手を切断、その後、20数メートル絶壁を降りて10キロ強歩いたところで救出隊に見つけられる
結論から言いますと
「どうしても生き延びる、という強い意志があるから生き残ったわけではなく、あまりに体が頑強なので、心が萎えてしまっても死なない。よって生き延びた」
ということのようなのです。
岩に腕が挟まれて(というかつぶされて)にっちもさっちも行かなくなるのが土曜。この時点で「よくもって火曜まで」と冷静に判断。ビデオカメラを持参しているのだが、何度もそこに「遺言」を残す。
日曜:"I 'm sorry....Mom, Dad, I love you. Sonja(妹), I love you."
火曜(もはやこれまで、と覚悟し):"Mom, Dad, I really love you guys.......I'll always be with you. (結婚する予定の妹に)I wish I could be there (結婚式) to see it start off.....Do great things with your life-that will honor me the best."
腕を切り落とすことも考えるが、「そんなことはできない」と。時々、小さなナイフでちょっと皮膚をなぞってみたりするが、切れない。しかも、こんなナイフでは骨を切ることは絶対できない、とあきらめる。
岩壁に自分の名前を墓標のごとく彫ったりもする。(白骨化するまで誰にも発見されないかもしれないので。)
しかし、死なないのですよ。毎晩「もはや朝を迎えることはあるまい」と思っても、やっぱり朝が来る。そしてついに木曜を迎える。この時点でも、"my Schwab IRA account can go to Sonja"「年金口座は妹にあげる」なんていう遺言もビデオに撮っている。
で、その後、岩につぶされた腕の先の自分の手の指をナイフでつついてみたら、既に腐っていて、皮膚が破れて腐敗ガスが出てくる。ここで突然
「腐った腕はいやだ!」
という唐突な怒りにかられて、その腕から逃れようと体を振り回す。そこで
「これで骨が折れる」
ということに気づき、何度も体を振り回して、腕の骨を折り、それから腕を切り落とし始める。
しかし、ナイフは、皮膚をこすったくらいでは切れないようなナマクラ。ほとんど紙やすりで腕を切り落とすようなもの。それでも彼は冷静に、皮膚が切れたところで、反対の手を傷口の中に入れて、
「これが動脈、これが筋肉で、腱はここ、神経はこれ」
と探り、動脈は最後に切ろう、と判断。それから1時間かけてガリガリと切り落とすが、腱はどうしても切れず、ペンチ状のツールでひねりきる。
ここで、一旦切り落とした腕の「記念撮影」。(本には写真がついてます。ぎえー、ですが)
その後、ロープを使って絶壁(オーバーハングあり)を下り、そこにある水溜りから水を飲む。(ここでもさらに記念撮影。)
そこから10キロ歩いたところで、ハイキング中のオランダ人の家族に出会う。彼は冷静に事情を説明し、自分の出血量からして、一緒に歩いていたのでは命が持たないと自ら判断、家族のうち奥さんのほうに
「走ってヘリコプターを呼んでくれ」
と要請、ダンナと二人でせっせとヘリがつける地点まで歩いていく。ヘリの中では、どこでどう遭難したかを説明、自転車が置き去りなので取ってきてくれ、と指示。また、ビデオカメラが入った自分のバックパックがなくならないよう気をつけたり。
たどり着いた病院では、モルヒネを注射しようとする看護婦に、
「注射されるとショック症状になることがあるんだけど」
と注意して、「あなたは既にショック状態だ」と諭されたり。
つまりですね、とにかく「頑丈」なのですよ。剛健。頑強。強靭。心が「もはやこれまで」と思っても、体が死んでくれないわけです。だからこそ、生き残って、さらに、歩きとおして、しかも冷静さを失わない。
ちなみに、この本、読む価値があるか、というと・・・・ちょっと冗長で退屈です。残念ながら。Outsideというアウトドアスポーツ雑誌の9月号に、遭難のところだけを抜き出した「How I Survived」という文章が掲載されていますが、こちらの方が簡潔で興味深く読めます。
***
なお、本の中には、自分で思った命の限界を過ぎてもまだ死ねない時、凍えるような砂漠の夜中にうつらうつらとしながら、突然
「生き残った自分が、将来生まれるであろう自分の子供と遊んでいる夢」
を見て、はっと目を覚まし「生きるぞ」と思うシーンがあります。
これを読んで思い出したのが、Herd on the Streetのゴキブリの話。Herd on the StreetはWall Street Journalに掲載された、変わった動物・昆虫の話を集めた本。その中に「史上最強のゴキブリ殺虫剤開発研究所」の話が出てきます。それによれば、ゴキブリは頭を切り落とされても30時間生き延びるんだそう。メスはその間に安全な場所を見つけて卵を産み付けるとのこと。
いや、別に、腕を切り落とした彼がゴキブリなみだ、と言っているわけではないのですが、ふと思い出したので。
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10 月 19, 2004
9/11 Commission Report-2
9/11 Commission Reportの続きです。元のエントリーでも書いたとおり、『Commission Reportは、議会と大統領によって設立されたNational Commission on Terrorist Attacks Upon the United Statesという組織が、9/11の顛末、その対応で明らかになった問題点、その問題点への対処方法をまとめたもの。』
で、それを読んで「アメリカというのは変わった国だ」と思ったわけだが、その理由として
『1)読み物として面白い』
をあげた。国の委員会が書いたものが、読み物として手に汗握る展開に仕上がっているのは変わってるじゃないか、と。
ということで今日は「変わった国」の理由の二つ目。
2)常に臨戦態勢である
一番驚いたのは、最初のハイジャック機アメリカン11便が世界貿易センターに突っ込んだのとほぼ同時に戦闘機が離陸していたことだ。管制官がハイジャックに気づくのが8時25分。アメリカン11便がニューヨークに進路を変えたことに気づき、管制官は空軍に異常を連絡する。管制官は通常空軍に直接連絡する決まりではない。「異常事態だから自分で判断してルール無視」で直接連絡する。これもアメリカらしい。
空軍に連絡が入ったのが8時38分。11便は8時46分に世界貿易センターに突っ込むのだが、同じく8時46分に戦闘機が離陸している。
ただし、離陸した戦闘機のパイロットたちは、いったい何のために自分たちが離陸しているかわかっておらず、どこに向かえばよいかもわからない。また、11便が既に世界貿易センターに突っ込んでから30分以上たった後に、さらに別の戦闘機が11便を探して飛び立つという混乱振りではある。しかし、異常事態というのは混乱するものである。とにかく飛び立ったところがすごい、と思うんですが。
この後、即座に副大統領のチェイニーは地下の要塞に潜り、ブッシュは、さまざまな飛行場を転々として声明を発表(しかも、どこに大統領がいるかリアルタイムでわからないよう、声明は全て録画で放映)したのは、ご存知の通り。
以前ラジオで、ケネディ暗殺時の話をしていたが、ちょうどそのとき日本に向かう専用機に乗っていた政府高官たちがいたが、彼らは「単なる暗殺ではなく、政府転覆を図るクーデターなのでは」という懸念の元、即座に情報収集に入ったそうだ。アメリカという国は、常に、自国や自分の政権が攻撃されるかもしれないという「臨戦態勢」にある国なのであるな。
***
ちなみに、Bin Ladinのところには、アメリカを攻撃するためのいろいろなテロプランを持った人がプレゼンに来るんだそうだ。その中から「これは」と思うものに出資して、テロ遂行のための人材も調達してあげる、というのがBin Ladinの役割だそうだ。つまり、彼はベンチャーキャピタルのような役割を果たしているらしい。
9/11を計画したのKhalid Sheikh Mohammedは「テロリスト アントレプレナー」と表現されている。1996年に、民間航空機でアメリカの主要ビルを襲撃する計画の最初の「プレゼン」をBin Ladinにする。Bin Ladinは計画が激しすぎて実行不能では、と渋るが、計画を縮小したりして交渉を続け、1998年末から1999年初頭にかけてついにGoがでる、という運びである。
Commission Reportに不満が残るところとしては、なぜテロリストがテロリストになるかの経緯。裕福な家に生まれ、アメリカやヨーロッパで高等教育を受けた青年が突如テロリスト的思考に傾倒していく。その心理的深みについては言及されない。このあたりはアメリカが極めて弱いところではある。他国・他民族の気持ちに鈍感、というか。ま、日本も人のことは言えんが。
なお、このReportでは、あれだけの英雄的死者を出した警察や消防署もきちんと分析、問題点を指摘している。血も涙も無いというか、理論的というか、完璧を期すためには何でもするというか。いわく
Emergency response is a product of preparedness.
とのことです。
これ以外にもいろいろあるのですが、読んでのお楽しみ。600ページ近くありますがあしからず。
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10 月 18, 2004
インターネット犯罪
日経産業に掲載されたコラムをアップしました。主に、クレジットカード番号や銀行口座番号、暗証番号などを盗み取る「Phishing」についてのもの。本文では触れていませんが、インターネット広告のクリックスルーベースでの広告料の詐欺では、「インドに莫大に人を雇ってひたすらクリックさせる」という超マニュアルな犯罪もあるとか。1クリック 18ー25セント、月に200ドル程度の稼ぎだそうで、もしかしてこれ位もらえるのだったら日本でも内職する人がいそうですね。(WiredのClick Fraud Threatens Webより)
なお、本文で書いた「「チョコレートと引き換えだったらパスワードを教える」と回答した人がなんと71%」という調査では、こちらの記事にあるとおり、これ以外にもいろいろ悩ましい(または笑える)結果がでています。皆様もインターネット犯罪にはお気をつけください。
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巧妙化するネット犯罪
日経産業新聞に2004年10月18日に掲載されたコラムです。
十月になって、立て続けに二つの法案が米国議会で可決された。いずれもインターネット詐欺に関するもの。いかにサイバー犯罪がアメリカを悩ませているかを象徴するできごとだ。
インターネット上の犯罪行為は飛躍的に増えている。たとえば「クリック詐欺」。サイトに広告を掲載、それがクリックされれば広告料が入るという仕組みを利用し、自動的に広告をクリックし続けるプログラムを書いて広告料を人工的に増やすというもの。また偽のメールで一般のインターネット利用者から金をだまし取る手口もある。
そして今大きな問題になっているのがphishing(フィッシング)だ。password harvesting fishing(パスワード獲得探索)の頭文字をとったもの。電子メールのパスワードを聞き出すという比較的害の少ない犯罪に端を発し、最近では銀行口座やクレジットカードの番号、社会保障番号などを奪い取る悪質なものに発展、預金を勝手に引き落とされる、クレジットカードを盗用されるといった被害が広がっている。
被害総額は年間五億ドルから二十億ドル超と様々な調査結果があり、未だ正確な数字はつかめていない。しかし、かなり控えめな調査でも多くの被害者が出ている実態が明らかになっている。
実にインターネットユーザーのうち一五%が個人情報を盗まれたことがあり、二%は金銭的損害を受けた、というのだ。損害の平均金額こそ百十五ドル、一万円強と小さいが、ユーザーの六―七人に一人が情報を盗まれたことがあるというのは尋常な数字ではない。
フィッシングでは、ユーザーがコンピューターをどうタイプするかを自動的に記録して収集する「キーロガー」という手段も利用される。しかしこれは、自分のコンピューターにキーロガーのプログラムが忍び込んでいなければ起こらない。
一方、多くのユーザーがだまされるのは古典的な「メール詐欺」だ。「料金未納であなたのインターネット接続が使えなくなるので、今すぐクレジットカード番号を連絡するように」といったメールにうっかり返答、それが詐欺師の手に渡るというもの。本物の銀行やプロバイダー(ネット接続業者)のロゴやメールアドレスを使ったりしていて、一見しただけでは詐欺とは思えない巧妙な手口である。
私も様々な詐欺メールを受け取るが、中には持ってもいない銀行口座が凍結された、という笑えるものもある。一説によれば受け取った人の五%近くが返答してしまったフィッシングメールもあるとのこと。日本の「オレオレ詐欺」同様、「自分だけはだまされない」と思っていても引っかかることもある。
英国リバプール・ストリート駅の事務員アンケートでは、「チョコレートと引き換えだったらパスワードを教える」と回答した人がなんと七一%もいた。インターネット犯罪を防ぐためのソフトウエアがあちこちで開発されているが、その前に利用する人間の側がもう少し慎重にならないといけないようだ。
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10 月 13, 2004
宇宙室伏化計画
シリコンバレーはMountain ViewにあるNPO、The Spaceward Foundationが主催する懸賞。その名も、Elevator2010。宇宙に行くエレベーターを作ろうという計画。そのための技術を募集する。
地上のアンカーと軌道を回る「重り」の間にナノテクのリボンを張って、それを伝って「エレベータ」を動かし、宇宙ステーションに人や物資を送ろう、というものだが、イメージ的には「ハンマー投げ」。室伏が地球、ハンマーが重り、その間のヒモにそってエレベータが動く、と思えばわかりやすいでしょうか。ただし「ヒモ」は62000マイル、約10万キロもあります。民間初の有人宇宙飛行をしたScaled社の到達距離がたった100キロだったことを思えば大したもんです。実現すれば、だけど。
われはと思わん方はElevator2010にご応募ください。
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10 月 12, 2004
大統領選でブッシュが背負うもの
大統領選は接戦になりそうだ。
「テレビ討論会」が選挙の鍵を握る。言っていることは特に目新しいことではないが、音声を消して表情だけ見ていると、結構面白い。一回目の討論では、だんだんブッシュがおされ気味で、ケリーが自信を増してくる様子が見受けられた。(討論の中身そのものは、決してケリーに有利なものではなかった、と思うが。人間は言葉だけでコミュニケートするのではなく、表情、しぐさ、全てが肝要、というのはその通りだ。)
直接選挙で一国の長を選ぶ、というのはなかなかエンターテイニングである。なお、ブッシュはあまり頭の回転が速くは無いことで知られるが、テレビ討論では、「カンニング受信機」を背中にしょって、誰かの指示を受けながら話していたのではないか、という疑惑が。PoliticalCow.comの証拠写真は左。ローカル新聞でも取り上げられていたが、どうでしょうね。
ラジオを聴いていたら、「接戦になりそうだから、4年前同様、開票結果をめぐる争いが起こる可能性があると両陣営想定、いざというときのための弁護士を各州で手配したりして準備を進めている」ということであった。投票の数も満足に数えられない国とはどのような未開国かと疑うが、事務作業が苦手な国民性ゆえ仕方ないか。
弁護士を手配する金があったら開票システムを整備しろ、と思いますが。
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10 月 08, 2004
去るべきものは去った
San Jose Mercuryの今日の朝刊の記事
Tech workforce's ranks shrinking
Battered by the technology bust, half of the Californians working in tech in 2000 have left the field, a new landmark study of 1 million workers shows.Nearly one-fourth of the tech workers have taken non-technology jobs that often pay less, according to the study by the Sphere Institute, a Bay Area public policy research firm. Another 28 percent have fallen off California's job rolls altogether -- having fled the state, joined the ranks of the unemployed or become self-employed.
2000年にカリフォルニアでテクノロジー関係の仕事に従事していた人のうち半分がいなくなった、という調査結果。4分の1はカリフォルニアのテクノロジー以外の仕事に転職、28%は州外に出て行った、と。
暗い話のようだが、そうでもないのだ。
Higher-skilled, higher-paid tech workers were more likely to hang on through the bust and remain in their jobs or the tech industry in general. Those survivors saw their wages rise 8 to 14 percent even during the bust from 2000 to 2003.
スキルが高い人の仕事キープ率は高く、生き残った人たちの間では2000年から2003年の間に8-14%給料が上がっている。
この間、Palo Alto Daily Newsという無料ローカル新聞を読んでいたら、今年の新学期、Palo Altoの公立学校の生徒数が急増して、学区側は対応に追われている、という記事が載っていた。去年の同じ時期の増加数より数倍増えたのだそうだ。
恐らく、去る人は去り、残る人は残り、残った人の中では引越しも含め新たな活動が起こっている、ということか。
ちなみに、前述のSan Jose Mercuryの記事で、「生き残り」として取り上げられているソフトウェアエンジニアの男性いわく:
He also knows tech workers who have tried almost every strategy in the book to cope with the downturn, from moving out of state to becoming the stay-at-home parent. ``I wish I could do that,'' Sneiderman jokes. ``My wife is a storyteller, folk singer and teacher. We kind of depend on my salary.''
「州外に出たり、奥さんが稼ぎ頭になって自分は育児する、といった人たちがうらやましい」と。「うちの奥さんは、ストーリーテラーで、フォークシンガーで教師。僕のサラリーが無かったらやっていけない」と。
彼の場合は、これでもう踏みとどまるしかなかったわけで。(ソフトウエア・エンジニアがシリコンバレー以外で仕事を見つけるのはそんなに簡単ではない)その根性が成功の秘訣といえばそうなのだろうが、リスクも高い。1989年から今までの間にレイオフなどで6-7社を転々としたということで、一社平均2-3年。家族を養わなければならないのにそういう状態なのは、かなりのプレッシャーであろう。
やはりシリコンバレー(もしくはスタートアップ)の呪文は
「人生のリスクヘッジは共働き」
なのであります。
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10 月 06, 2004
隣人はコールガール
いや、9-11Commission Reportの感想どころではありませんのですよ。
シリコンバレーに引っ越した当初住んでいたアパートのお向かいさんのCristina(写真)が「コールガール」で、警察と税務署の調べを受けているということがニュースで判明。
しかも彼女はただのコールガールではないのであります。
1)Harvard→UCLAで大学に行き、StanfordのLaw Schoolを卒業
2)それを公言して全米あちこちの都市に出向いてはコールガール業を営んでいた
3)今年の4月にはAsk JeevesのファウンダーDave Warthenと結婚、
4)最近は、さらにWarthenが運営するCameracafe.comというサイトで、毎週木曜と日曜にライブチャットのホストをしていた
とのこと。
San Jose Mercuryの記事はこちら
Oakland Tribune(の記事をコピーした別のサイト)も詳しい
それによれば、2時間1,300ドル、週末全部だと15,000ドルという高額料金だったとのことで、これで彼女は30万ドル(3千万円超)の学費ローンを全額返却したそう。
Stanford Law Schoolで、彼女と一緒に勉強したという人のblogでは、「学費ローンが返せるなら俺も(コールガール)やるぞ」という切ない訴えも。(彼は、日系アメリカ人みたい)。彼のサイトの写真を見る限り、うーむ、ちょっと難しいかも、残念ながら。
いわく・・・
Quite honestly, if I were single and I had the capacity to make $15,000 in one weekend (and no other way of making the money), I would be a prostitute. I say this tongue-in-cheek, but if I could magically get out of debt in a month, hell, I would put my tongue in anybody's cheek.$100,000 worth of debt is an oppressive overlord for a university lecturer. I probably won't be debt-free until Halley's comet comes round again.
Sadly, the rich perverts out there willing to pay $15,000 for a weekend of escort services are unlikely to have a fetish for stocky, lumpy Asian American males. "Brazil" will always command a much higher rate than "Japan."
私たちの住んでいたのは、Palo Altoのダウンタウンから歩いていけるこじんまりしたアパートで、私の部屋への階段からは、Cristinaの部屋と私の部屋にしか行けないという構造になっており、よく顔をあわせた。
彼女は当時、バリバリ全開でコールガール業を営んでいた模様。記事によれば、アパートのゴミ捨て場で警察がCristinaのごみを調べたら、法律の本に挟まった2400ドルのキャッシュも出てきたとか。
確かに変だと思ってたんですよ。たとえば:
- 派手目の女友達と、巨大な荷物を持ってよく旅に出ていた。一度週末Cristinaが留守にしている間頼まれて、ペットの鳥の餌を取り替えてあげたら、お礼にといって、高価な箱入りのシャンパンをくれた。鳥の餌を変えたのはたった一回だけなのに。。。
- 旅行をやたらにする理由について本人いわく
「New Yorkで靴屋を始めた。お友達のLarryが出資してくれたから、ファッショナブルな靴専門の店を開いた」
「Larry who?」と聞いたら、
「あ、OracleのLarry、Larry Ellison」
だそうでした。ほんまか・・・。(しかし、彼女はあんまり嘘をつかない人で、別のアパートの隣人には、「エスコート・エージェンシーをやっている」と明言してたそうな。アメリカのエスコートエージェンシーは通常コールガール屋さんです。) - Stanfordの城下町、Palo Alto周辺ではついぞ見かけないタイプの見知らぬ人がやたらと出入り
- 駐車場でショッキンググリーンのベビードール(「エッチなシミーズ」だな)で、陽も高くなってから見知らぬ中年白人男性を見送っているのに遭遇。
まぁ、隣人が何をしていようと私に危害が無い限り別に良いのですが、そのうち犯罪が起こり始めました。
- 「留守の間に部屋においてあったキャッシュが3000ドル盗まれた」と警察を呼んだ。(元々犯罪で手に入れた金なのに警察を呼ぶか!普通・・・)全てクレジットカードと小切手でOKのアメリカ、手持ちのキャッシュは普通多くても2-300ドル。3000ドルも部屋に置いたまま留守にするなんて・・・・、っていうか、キャッシュでそれだけ持っているのはドラッグディーラー・売春婦など非合法な商売の人くらいじゃないか。
- 「週末留守にしている間に駐車場の車を盗まれた」とこれまた警察を呼んでいた。この車というのがベンツCL500という時価7万ドル超。(この話を聞いた、アパートの別の隣人は自分のPorsche Carreraを守るべく防犯カメラを取り付けていた)
いやーしかし、今回の報道で驚いたのは、本当にStanfordのLaw Schoolをちゃんと卒業していたということです。時系列を見ると、Law Schoolに通いながらビジネスを立ち上げていたようで、結構大変だったのではないかと思うんですが、意外にまじめな人だったのでありましょう。
いまだに、ご本人のサイトもアクティブです。ヌード系写真もありますが、ご興味のある方はどうぞ。


