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4 月 29, 2004
ヤギ・はやぶさ・クーガー
3というのは重要な数字。銃・病原菌・鉄、とかセックスと嘘とビデオテープ、とか。金の斧銀の斧鉄の斧、3人寄れば文殊の知恵、ブーフーウーなど、例をあげだしたらきりが無い。
というわけで、ここ1週間ほどの間に世間を賑わせた、シリコンバレーが田舎なのを証明する3動物。どれもSan Jose Mercury Newsより。
1)ヤギ
FOUR-LEGGED FIREFIGHTERS MUNCH ON WILDFIRE FUEL
埋立地の草を刈るのに、無公害ヤギを放つ。芝刈り機を走らせると、火花が飛んで火事になることがあるが、ヤギなら大丈夫、と。(ヤギ以外にいのしし、羊も混ざった760頭をレンタルする費用は2万ドルだそうです。
2)はやぶさ
Falcon AWOL from work
Home Depotのハトを追い払うために雇われたはやぶさ(Falcon)が行方不明になった、という話。先週末このHome Depotに行ったら、「Falconを見かけた方はご一報」という張り紙がしてあった。ハト以外でも、カモメを海辺から追い払ったりするらしい。Falconが空を旋回するだけで、獲物の鳥たちはおびえていなくなってしまうのだそうだ。Falconを雇う費用は3ヶ月で5万ドルとのこと。
ちなみにAWOLはabsent without leaveで、leave=欠勤(の届)なしで姿が見えない、ということで「無断欠勤」。
3)クーガー(Mountain Lion)
Lion attack prompts warning
Mountain Lionに襲われ、噛み跡のある馬が見つかった。Stanford大学に、Dishと呼ばれる原野があって、(宇宙からの電波を受け取る巨大パラボラアンテナがあるからDish)大勢がジョギングや散歩をしにいくのだが、このあたりも危ない、と。最近も南カリフォルニアで自転車乗りの人が襲われて死亡。うっかりかがんだりしないよう、お気をつけ下さい。
おしまい。
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4 月 28, 2004
少数民族の誇り:Whale Rider/Israel Kamakawiwo'ole
去年ひっそりとリリースされ、あちこちの映画祭で高く評価された映画Whale Rider。ニュージーランドのマオリ民族の話です。うらぶれ、落ちぶれたマオリ部落の酋長は、鯨に乗ってやってきた偉大な祖先の酋長が自分の子孫として再来することを信じているが、子供には背かれ、やっと生まれた孫は女の子のPai。Paiは自分が生まれもってのリーダーであると確信し、それを祖父に証明しようとするが、頑固なじいさんは決して認めようとはしない。しかし、ついに運命の日がやってきて・・・、という話。おじいさんは、頑固さ加減が昔の日本のお父さん、という感じなのに加え、見た目もまるで日本人で感情移入できます。
民族の尊厳と、親子の愛と葛藤がテーマ。バスタオルを持って見ましょう。泣けます。
マオリ族はハワイの原住民とルーツは一緒。映画の中の彼らの村の海岸はハワイにとてもよく似ている。ハワイ原住民歌手Israel Kamakawiwo'oleのFacing Futureに収録されているHawai'i 78を、この映画を見た後に聞くと心に染み入ります。神と、民族と、奪われた土地のために涙する、という歌です。
手元のFacing FutureのCDの中にはこう書いてあります。
Facing backwards I see the past
Our nation gained, our nation lost
Our sovereignty gone
Our lands gone
All traded for the promise of progress
What would they say.....
What can we say?
Facing future I see hope
Hope that we will survive
Hope that we will prosper
Hope that once again we will reap the blessings of this magical land
For without hope I cannot live
Remember the past but do not dwell there
Face the future where all our hopes stand
(Israelは38歳の若さで早逝しています)
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4 月 27, 2004
Google IPO秒読み
Googleが今週中にもIPO申請をするようだ。どこの投資銀行がIPOを担当するのか、様々な憶測が飛び交っていたが、最終的には、Wall Street JournalのGoogle's Egalitarian IPO Plansなどにあるように、CSFBとMorgan Stanleyが、従来型の普通のプロセスでIPO株をさばき、WR Hambrechtがあまり前例の無いオンラインオークション型でのOpenIPOを行うことになったようだ。(普通のIPOとオンラインIPOの違いについては去年書いたエントリーを参照下さい。)
シリコンバレーでも例を見ない巨大IPOとなることは確実で、期待は高まる。今日だけでも、数え切れないほどのニュースが出ており、Google Newsで「Google IPO」と入れて検索すれば、ザクザク出てくる。CNNのサイトには、Google IPOに関するトリビア・クイズも。Netscape、Razorfish、eToys、Barnesandnoble.com、iVillageの中で、今でも存続しているのはどこでしょう、とか。NPRラジオが4人のゲストを招いて行ったGoogle IPOについてのトークショーもあった。
Business Weekの5月3日号はGoogle:Why the world's hottest tech company will struggle to keep its edge(要購読)特に目新しいことはないが、よくまとまっている。
San Jose MercuryのGoogle IPO could re-energize valleyではAlwaysOnのTony Perkinsがこう語る。
Google's IPO ``will highlight that the Silicon Valley system does work, and it works very well,''
なお、ついこの間バブルが弾けたばかりなのに、またも「史上最大IPO」などと浮かれる「Silicon Valleyのシステム」については、私が日経産業のコラムにちょっと前に書いた一輪車操業のシリコンバレーもあります。
では。
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4 月 26, 2004
Virtual Worldのrealなビジネス
デジタル・エンターテイメントの中でも、とりわけ顧客保持率の高さで期待されるのがVirtual World。
レイ・ブラッドベリは、3D映像で供給されるインタラクティブな架空人物の「バーチャル親戚」とのやり取りで一日を過ごす主婦がある日突然自殺する「バーチャルがリアルを萎えさせる世界」を描き出し、ウィリアム・ギブソンは、ハッキングの過程でセキュリティの網にかかると実際に痛みが生じ、バーチャルなデータをリアルな人間の脳で運ぶような「バーチャルとリアルが入り組んで相互に作用する世界」をイメージしたが、果たして現実はどちらに向かっているのか。
San Jose MercuryのEmbedded in a Virual Worldは、Second LifeというVirtual Worldの出来事を報道するレポーターとして、実際に報酬をもらっているジャーナリスト、Wagner James Auの話。レポートの内容は、Auのblogに掲載される。
彼のレポートは単に
「(バーチャルな)Xさんが(バーチャルに)Yをした」
という「バーチャルワールド日記」的なものにとどまらず、参加者が、Second Lifeの運営会社に対し、バーチャルな世界の集団交渉でリアルな利用料金値下げを迫った話なども掲載される。
He wrote about a ``Boston Tea Party'' that residents staged to protest the way Linden Lab taxed properties and belongings that residents created. Linden Lab staged some town hall meetings and eventually changed its policies so residents wouldn't be discouraged from building grandiose properties.
***
そういえば、こんなラジオ番組もあった。Politics in Alphaville, an Online Community(ストリーミングが聞ける。)Sims OnlineのAlphavilleという街の大統領選挙に関するインタビューだ。インタビューされるのは
--現Alphaville大統領で、実社会では21歳のDelta航空発券係のArthur Baynes
--挑戦者の、実社会でモデルをやっていたこともある14歳のLaura McKnight
2人のインタビューでは、選挙公約も言及される。LauraはAlphavilleではモデルエージェンシーを経営しており、話を聞いた限りでは、はきはき今後の変革を語るLauraに比べ弱気そうなArthurには勝ち目はなさそうだったが。
(なお、こういう「バーチャルワールドの選挙に立候補」などいうオタクな行為に関するインタビューを実名で答えるのはアメリカ的なのだろうか?日本だったらどうなるのだろう。)
この中で面白いと思ったのは、Lauraが最初は別の仕事をAlphavilleではじめたが、上手くいかないので、実社会でもなじみのあるモデルエージェンシーに転業したら上手くいくようになった、というくだり。バーチャルワールドを運営する会社の人が
「バーチャルの世界で、リアルの世界と全く違うキャラクタになった人は、結局そのキャラクタの属性(仕事などいろいろ)に関する知識が薄くてつまらない。」
と言っていたが、そういうものであろうか。確かに、例えば私が
「少林寺拳法の達人のボディーガード」
などというキャラクタを選んで、バーチャルの世界の知り合いに
「最近、どんな面白いことがあった?」
と聞かれても答えに窮する。会話が面白くなりそうも無い。
まだサラリーマンだった頃、会社の隣の席の人(30代♂)が、昼休みにPCに向かって何かをカタカタやっていたと思ったら、突然
「おっ」
と言った。
「どうしたんですか」
と聞いたら
「昇給した」
「?」
「バーチャルワールドで会社員をやっているんだけど、そこで昇給した」
とても嬉しそうだった。
「実社会でサラリーマンなのに、どうしてバーチャルな世界でまでサラリーマンなんだろう」
とそのときはかなり不気味に思ったのだが、あれが正しいバーチャルの遊び方だったのであろう。
ラジオ番組の話に戻ると、 オンラインゲームのUltima Onlinでバーチャルグッズの売買をすることで、本業の執筆業より儲けられるかどうかを試したJulian Dibbellもゲストに迎えられている。自分のゲームキャラクタを強化する装備や兵器を、現実のキャッシュで売り買いできるのだが、それを商売にしよう、という話。事の顛末を記したWiredの記事はこちら。経緯はJulianのBlogに綿々と書き綴られている。去年の夏に始めて、最近1ヶ月のバーチャルグッズ利益は3917ドル。執筆業より$683少なかった、と。(たった683ドルしか少なくなかった、というのが驚きのように思うが。月40万円強の利益とはかなりのものではないか。)
このJulian Dibbellはblogでこんな風にバーチャルワールドの世界を総括していた。
The funny thing is, though, that more and more nowadays this curious confusion of entertainment and existence is the definition of play. The games we choose for our amusement are becoming so complex, so involving, that the line between gameplay and career, between gameworld and society, begins to blur. In the course of this project, I met many players of UO who were just as much laborers in the UO economy, even if they wouldn't have said so themselves. I also encountered ethical dilemmas, questions of economic justice even, that would never have troubled me as they did if the economy in question were merely a game.
以上、全体の傾向としては、「バーチャルワールドとリアルの世界は複雑に入り組み、ウィリアムギブソン化している」ということか。
San Joseのゲームjショーに来ていたSquareの人たちと話したときにオンラインゲームのキラーアプリケーションは、「オンラインの世界でピザを頼むと、実際にホンモノのピザ屋からピザをデリバリするサービスではないか」という話もあった。(ゲームの世界から抜け出すことなく、リアルにものが食べられるから)
ピザ屋はちょっと冗談としても、現実の金の延べ棒を所有しそれと変換可能なだけの通貨をバーチャルな世界で発行する(つまり、金本位制の)e-goldもある。今後さらに、「バーチャルとリアルの融合分野(もしくはトワイライトゾーン)」でのビジネスチャンスは広がるだろう。
AuがレポートするSecond Lifeではバーチャルなアダルトビジネスも存在しているそうだ。このあたりは、日本人のクリエイティブパワーが炸裂する領域でもあるので、今後日本発のあっと驚くバーチャルエンターテイメントが出てくる可能性も。怖いもの見たさもあいまって、興味津々である。
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4 月 25, 2004
話せる・聞ける英語の勉強法3
[インターネットで聞ける英語素材を利用したヒアリング練習サイトListen-ITを作りました。このblogの英語関係エントリーもそちらにまとめてあります(2005年5月)]
話せる・聞ける英語の勉強法
話せる・聞ける英語の勉強法2
の続編です。
なお、なんで「聞く練習」をするのか、という原理原則のところですが。
1)殆どの人が、圧倒的に「聞く」のが「読む」より苦手
2)そこで、まずは「読んでわかるものは聞いてもわかる」レベルに持っていくことで、耳から入る情報量を増やす
(聞いてわかるためには、「音がわかる」と「英語が話されるスピードで英語がわかる」の二つがある)
3)その上でたくさん聞く
ということです。念のため。
以降、トラックバックで頂いた質問・ご意見に答えたあと練習問題です。今回はSan Jose Mercuryの著名ITコラムニスト、Dan GillmorがBlogについて話しているインタビューです。
English BBS Super List, 英語学習ではリスニングが一番重要
リスニング重視ということです。そのためには短いスクリプト付きの英文を聞き込む+シャドゥウング、オーバーラッピングなどを行うのが良いとのこと。
その通りですが、一点だけ付け足しますと(前回もいいましたが)、短いといっても、最低でも1-2分レベルの連続したものを選んでくださいね。
現実にアメリカで話されている会話は速い川の流れのようです。「えーっとこのWhatはどれにかかるんだ」とか考えていると、その間にどんどん先に行ってしまいます。なので、そういうことをこまごま考えられないくらいの長さのカタマリを選んで「流れに乗って、英文を理解する」という練習が必要です。
まず「音を聞き取る」というレベルでは、1センテンスずつでも良いですが。
英語は頭ん中でゴニョゴニョと音読しないと読み下せない。 For years, we've been talking ... 「ふぉー いやーず うぃぶ びーん ていきんぐ ... 」 ってな感じだ。
ヨークわかるのですが、何とか脱却を:-P 「たくさん聞く・たくさん読む」のが秘訣なので、頭の中で音読してると読む量が限られちゃいます。いろいろ方法はあるのですが
1)ところところだけ単語の拾い読みをし、(1行で2つ、とか)とにかくざっと全体に目を通して、何が書いてあったか、無理やりにでもサマリーを頭の中で構築する
2)段落ごとに、最初の1センテンスと最後の1センテンスだけ読んで、「おっ」と思うことがあったら、段落の中身も読む(良い文章であれば、最初と最後の1文に段落に何が書いてあるかのポイントらしきものがある)
など。いきなり全部そういう読み方というのも大変なので、毎日1記事だけ練習、とか、試してみてくださいませ。(これ、実は日本語の速読も一緒の方法で可能ですが)
English BBS Super List:むずかしい、やさしい
今回は「常に「限界的難しさ」に挑戦する」というテーマで、むずかしめの教材をお勧めされている。
一方、「やさし、たくさん」「SSS学習法」などのやさしいものをたくさん、という学習法もあり、英語は「やさしく、たくさん」―中学レベルから始める「英語脳」の育て方 なんて本まで出ている。
参照されている本の作者の方が紹介されている方法を見てみましたが、実は同じコトを違う言い方で言っているのだと思います。簡単に始めることのいい点として、「簡単でも深く、きちんとマスターして次に進む」ことだとし、また簡単な内容のものをテープにとり、リピートモードにするなどして繰り返し一日中できるだけ聞き続ける、となっています。この「繰り返し」がポイントですね。同じものを繰り返し聞く。
私も「短い素材を、何度も聞き込んで完璧に聞き取れるようにする」「あるレベルのものが聞き取れるようになって、簡単だと感じるようになったらより難しい素材に移る」ということを言っており、「難しくてわからないものをがんばって聞き取ろう」と言っている訳ではありません。ポイントは「ちょっと難しいと感じるレベル」にどんどんチャレンジすること。
そういう意味では、NPRのスクリプトを見て「エーなにがかいてあるかぜんぜんわからない!」という場合は、NPRは難しすぎですので、NHKの英語講座などの適切なレベルに戻ってください。簡単だぜ、という場合、同じNPRですが全てインタビューという番組のFresh Airなどよいかと。目からウロコのゲストから、目からウロコのコメント頻出でとても面白い番組です。
アメリカに居た時は娘が1歳半から3歳半まででした。ケンタッキー州で馬の産地(?)です。東京などから比べれば田舎も田舎。
子供が高熱で医者へ行くと難しい病名。なんだか馬糞が影響しているらしい、この地方独特の病気の様子。
綴りを聞いて帰宅後直ぐに、日本から持って来た大きな新潮社の英和辞典を引く。載っていない。形跡もない。昔アメリカに駐在していた先輩の中学のお子さんの理科の教科書か何かで、日本の辞書には出ていない単語が沢山ある話を思い出した。
イヤーよくわかります。病院は鬼門。エントリーへのコメントでも書きましたが、例えばbowel movement(お通じ)。私も、看護婦にbowel movementはどう?と聞かれて、何度も聞き返してもわからなかったことがありました。BMと略して使ったりもします。ちなみに口語ではNo.2という言い方もします。(日本語のイメージだと「大のほう」という感じ。)
これは、「分野を絞って勉強しないととても必要な単語を抑えきれない」ということの証明でしょうか。
難しい穴埋めに移りましたが、これが本当に難しい。ブランクは3つもあるのに、聞いていると一つのよく分からない単語にしか聞こえない部分もあり、これに真剣に取り組むと相当時間を食いそう
アメリカ英語の困ったところです。発音を切れよ、と思いますよね。ちなみに、学習障害のお子さんの中には、「単語の切れ目を聞き取る練習」が非常に効果がある場合もあると聞きまが、このあたりが言語学習のキモかも。特に短い単語の方が聞き取りが大変なのがわかるかと思います。
ということで今週の練習問題です。
NPRのPublishing on the Web, One Chapter at a Time
Day to Day Audioというところをクリックするとストリーミングが聞けます。(Day to Dayはプログラムの名前)
San Jose MercuryのDan Gillmorをゲストにしたインタビューで、彼が今blogを使って内容を公開しながら書いている本に触れつつ、blogがどうジャーナリズムを変えるのか、という点が語られています。
で、穴埋め。簡単バージョンは出だしの部分です。難しいバージョンは、4分19秒からのDan Gillmorのコメントです。答えは来週に:-)
<簡単バージョン>
This is Day To Day from NPR News. I'm Alex Chadwick.
They are well ________, but arrogant. They're ______, but oddly ___________. And they talk all the time. They are ___________. Yes they are us. We know _______ and _________ and _______ all want news, but often have mixed ________ about the way they get it and the people they get it from. The ambivalence is probably growing ________ the _____ _____ just gets more _______. Think of the ________.
<難しいバージョン>4:19から
Well, I'm gonna be halfway radical on this. I strongly believe __ _______. Editors save my butt all the time. That said, _____ __ something going on with the Weblogs and ____ some of the online journalism ____ _ find fascinating. When people post something that may have __ _____ __ __, the community __ _______ becomes __ ______ __ ___ level. So I love the idea that ____ we are doing now is transforming journalism from (th-)this lecture mode that __’__ ____ __ for a long time to something __ between __ akin __ conversation and seminar, where the readers, ___ audience, __ ____ __ ___ process in developing ___ story and ____ ___ story itself isn’t ___ end; it's almost the beginning __ ___ follow up discussion we all learn more yet.
(th-)のところは言いよどんでるところ。
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4 月 24, 2004
イラク人質とワタシ
今日、アメリカ人の友達と会ったら、
「今朝の新聞のあの記事って、本当?」
と聞かれた。New York TimesのFreed From Captivity in Iraq, Japanese Return to More Painである。
「日本に帰った人質3人は、日本の『オカミ』に反してイラクに渡ったわがまま人間として国全体からバッシングを受けている」という記事。記者はNorimitsu Onishiさんという人。日本の文化をよく知りながらも、アメリカの視点に軸足を置いて書いている。
政治・外交的真相は何か、といったことは私にはわからない。わからないながらも、この記事を読んで、
「私にとって、この事件はどういう意味合いがあるか」
ということを考えた。
結論は「なるべく早くアメリカの市民権を取ろう」ということだ。
まず記事がどんな風にかかれているかについて。
"You got what you deserve!" read one hand-written sign at the airport where they landed. "You are Japan's shame," another wrote on the Web site of one of the former hostages. They had "caused trouble" for everybody. The government, not to be outdone, announced it would bill the former hostages $6,000 for air fare.
人質3人は、一般の人たちから叩かれるのみならず、政府から飛行機代6000ドルを請求される。非難は激しく、3人は家から出られない状態。
Dr. Satoru Saito, a psychiatrist who examined the three former hostages twice since their return, said the stress they were enduring now was "much heavier" than what they experienced during their captivity in Iraq.
人質になって命の危険にさらされたときよりも、今の方が3人のストレスは高い、と。
Pursuing individual goals by defying the government and causing trouble for Japan was simply unforgivable. But the freed hostages did get official praise from one government: the United States."Well, everybody should understand the risk they are taking by going into dangerous areas," said Secretary of State Colin L. Powell. "But if nobody was willing to take a risk, then we would never move forward. We would never move our world forward.
"And so I'm pleased that these Japanese citizens were willing to put themselves at risk for a greater good, for a better purpose. And the Japanese people should be very proud that they have citizens like this willing to do that."
日本では総すかんの3人だが、別の国からは褒め称えられている。言わずもがなだが、それはアメリカ。
Colin Powellは、「誰もリスクを取らなかったら、前進することはできない。よりよい世界を実現する目標のためにリスクを取ったこの日本市民の行いは賞賛に値する」と語る。
Here, the (Japanese) government is now trumpeting "personal responsibility" for those going to dangerous areas — essentially saying that travelers shouldn't expect any help from the government to secure their safety or get out of trouble.
しかし、日本政府は、将来危険地域に渡航した国民を助けない、とすらいい始めている、と。
*******
どこかで違う道を歩んでいたら、私は今イラクに今いたかもしれない。
イラクの子供を自らの手で救うなどという崇高な目標は私には無いが、もしそういう信念があったら、どんなに危険だろうと、政府から絶対行くなというおふれが出ようと、必ず行く。というか、「行くな」といわれたら、むしろがむしゃらに行きたくなるだろう。
大学の頃、テレビのレポーターになって、銃撃戦の戦地の只中から報道する、というのに憧れていた。実際TBSのアナウンサーの試験を受けにいった。
「戦地レポートがしたい」
といったら、
「うーん、アナウンサーって、人前で水着で踊るような仕事なんだよね」
と言われて、そこで面接は終わりになってしまったが。(戦地レポートを目標にアナウンサー試験受けること自体、全く間違っていたのだが)そこでめげずにマスコミの道に入っていたら、これまたやっぱりイラクに単独乗り込むくらいのことは十分ありえる。
そもそも、本当に「渡航危険地域」に行ったこともある。イスラム原理主義ゲリラの潜む、フィリピンのミンダナオ島にバケーションでダイビングをしに行ったのだ。その頃ミンダナオがどれくらい危なかったというと、行く直前勤務先の商社で
「ミンダナオにだけは行ってはいけない。ビジネス・私用、いずれも厳に慎むこと」
という回覧板が回ってきたくらいだ。世界広しといえども、ここまで包括的な渡航自粛令が出る場所は限られていた。世界的に見ても最も危険なイスラム原理主義ゲリラが内陸にたくさん潜んでいる、というのが理由だった。
ミンダナオでは、クラブメッドのような3食アクティビティ付きのリゾートに泊まったのだが、部屋においてある冊子を何気なく見ていたら
「ご安心下さい。当施設の敷地境界線はマシンガンを装備した50名の私兵により守られています」
と書いてあった。本当に本当に危険なようだ。でも著しくコストパフォーマンスはよかったし(当たり前か)、ダイビングは最高だった。朝、ボートで岸を出てから夜戻ってくるまで、見渡す限り自分たちのグループ以外誰にも出会わない。
しかし、あそこでゲリラに捕まって人質になったりせずによかった。今回の人質事件のように慈善活動のため、報道の自由のために出向いている人ですら、ここまで総すかんなのだ。
「ダイビングしに行ってました」
などという渡航理由では、私はおろか、実家に放火され、親戚の子供たちは石を投げられたかもしれない。ゲリラに捕まるより、その後のバッシングの方が恐ろしいとは、常に最悪の事態を考えることが趣味の私も思いつかなかった。
***
日本というシステムは、かなりよくできた仕組みだと思う。国民の殆どに中流階級の幸せを与え、「最大多数の最大幸福」の実現では、稀に見る大成功を収めたといえるだろう。
私は、国・会社・家族といった、どんな「団体組織」も、基本的には内部にいる人がハッピーだったら、それでよい、と思っている。世の中にはいろいろなシステムがあるが、多くの場合、どちらが正しくてどちらが間違っている、とか、どちらかが良くてどちらかが悪い、ということはない。だから、「日本が間違っていてアメリカが正しい」とか、「日本が悪くてアメリカが良い」とは思わない。
しかし、「そのシステムが自分にあっているかどうか」という問題は大いにある。
私は、日本人はとても優秀だと思うし(世界を瞠目させる発展を何度も遂げた国だ)、日本の文化芸能は比類なく優れたものだと確信を持っている。だから、世界中のどんな人に対しても、自信を持って対応できる。が、残念ながら、日本というシステムは私にはあっていないようだ。
私は、自分の行動を誰かに命令されるのが大嫌い。子供の頃、朝親に起こされるのが耐えられないという理由で早起きするようになったくらい、人から指示を受けるのが嫌いだ。そして、私にとって一番大切なのは「自由」。自由の中には、「権力に屈しない」ということも含まれる。政府が「危ないから行ってはいけない」と言ったからといって、自分の信念を曲げるのは自由ではない。
今回の人質に関しては、「結果的に国全体に迷惑をかけた」ということで非難を浴びているようだが、これに関しても私は
「人間、時として他人に迷惑をかけなければ達成できないことがある」
と思っている。(過去に書いた、人の助けを請うことを参照下さい)
というわけで、今回の報道を読んで私が思ったのは
「資格ができたらすぐにアメリカの市民権を取ろう」
とうことだ。
その理由は三つ。
1.将来何かあったとき日本政府に助けてもらえないかもしれない
「危険な地域に行くのは自己責任だから、何かあっても助けない」という方向に日本政府は傾いているようだ。それはそれで、確かに論旨は整っているので、私がとやかく言う筋合いはない。が、アメリカ市民だったらアメリカが助けてくれるだろう。資本主義 続きにトラックバック頂いた、Think negative, act positive BLOGの海外逃亡を考えるでは
私的には、あんまり言いたくないけど、自国民を拉致されて話し合いで「冷静に解決に努めている」って、どーよ、ってことでもあったりします。アメリカだったら、どーするんだろ?? 空母出撃して、(ちょっと古いけど)ランボー200人、一気に投入して怒りの脱出っていうシナリオ以外、浮かんでこないです。
と書かれていますが、こういう感じでしょうか。
(なお、日本政府の皆さん、本当に「何かあっても助けない」というポリシーを実行する場合、せめてそれを世界のテロリストやゲリラ等々に広く知らしめる広報活動はしてください。「日本人を拉致しても何も得るものはない」と知れ渡れば、誰も興味をもたないと思いますので。)
2.しかし、もし何かあって、結果的に日本政府に助けられるようなことになったら、家族・親戚の隅々までボロボロに叩かれる危険がある
しかし、日本人というのは究極的には親切で丁寧だから、いざ本当に誘拐されたりすると、一生懸命助けてくれてしまう可能性がある。そうなったとき、私は日本にいる必要はないからいいとしても、日本の家族に被害が及んだら大変だ。こちらの方が上記1より怖い。
3.「迷惑だからしないでくれ」と明言されていることをあえてするような嫌がらせはしたくない
今回の事件の教訓は、私のような「納得できないルールは破る」ということを生きがいにしているような人間は日本国にとって大迷惑、ということだ。既に書いたように、私は日本というのはよくできたシステムだと思うし、「大勢で根気よく地道によい仕事をする」という日本の美徳は、上から与えられたルールをきちんと守る人たちがたくさんいるからこそ成立している。そういう自己完結したシステムにとって、私のようなのは破壊分子。迷惑をかけてはいけない。
****
今回人質になった人たちは、アメリカだったらヒーローだ。真実を伝えるジャーナリズムや人道活動という、崇高な目的のためにあえて自らの命を危険にさらしたのだから。国中から励ましのカードが送られてくる、それまで会ったこともない近所の人までクッキーを焼いて持ってきてくれる、いろいろな会合でスピーチをしてくれという申し込みが引きもきらない、そんな光景が目に浮かぶようだ。
New York Timesの記事でも、こんなくだりがある。
Defying the okami are young Japanese people like the freed hostages, freelancers and members of nonprofit organizations, who are traditionally held in low esteem in a country where the bigger one's company, the bigger one's social rank. They also belong to a generation in which many have rejected traditional Japanese life. Many have gravitated instead to places like the East Village in Manhattan, looking for something undefined.Others have gone to Iraq looking to report the true story, since Japan's big media outlets have generally avoided dangerous places. (Almost all of them left Iraq over the last week on a government-chartered plane, leaving Japan's most important military mission since the end of World War II essentially ignored by the news media.)
今回人質になった人たちのように、「おかみ」に組しない日本人の中には、マンハッタンのイーストビレッジとかに行ってしまった人も多い、と。納得。
私はと言えば、Colin Powellは非常にセクシーと思っているので、そのPowellに賞賛されたと聞いただけでポーっとなっちゃう。
多分、人質になった人の誰も、ナノテクも、ドラッグディスカバリーも、プログラマブルロジックも、セキュリティソフトウェアも、そういうシリコンバレー的なものにはなんの興味もないだろう。でも、それでももしこの辺に引っ越したい、ということがあったら、私はできる範囲で精一杯サポートします。
ハイテクオタクの土地ですが、とりあえず天気はいいですから。
<<追記:ちょっと言い過ぎました。コメントの16-7番目当たりに追加で考えたことを書いてありますので、そちらも読んでください>>
4 月 23, 2004
猫写真アップしました。
我が家のお猫さまです。
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4 月 22, 2004
議員100人テロで死んだら
Washington PostのHouse Passes Bill to Ensure Its Continuity
国会議員が100人以上まとめてテロで死んだら、代替の議員をすぐに選挙で選ぶ、というルールが可決された、というニュース。
危機管理とは「最悪の事態を想定し、それが起きた場合の対応策を準備しておくこと」だが、これぞまさに危機管理。
The legislation, approved 306 to 97, would require states to hold special elections within 45 days after the House speaker certifies that at least 100 of the chamber's 435 members have been killed in a catastrophic event.
ということで、記事にはさらにこんな風に続く。
The fear is that the loss of many lawmakers could leave the House or Senate without a quorum and unable to conduct such business as authorizing military force and approving spending. If only a few survived, the legitimacy of their actions could be questioned.
いざというとき、軍隊出動ができなかったりすると困るではないか、それにもしホンノ少しの議員しか生き残らなかったりすると、その人たちが決めたことに正当性があるか疑問だ、と。
***
9-11で、私が一番瞠目したのは、アメリカ政府の対応だった。二機の飛行機が世界貿易ビルに突っ込んだことがわかるや否や、即座にBushも副大統領のCheneyも姿を消した。Bushは追跡が難しくなるように、点々と異なる飛行場に着陸しては短い声明を出し、Cheneyは核攻撃を受けても平気な地下の要塞のこもったと伝えられた。
「アメリカ本土が突然の攻撃を受ける」という可能性を予め予測し、その方策を決めておかなければこういうことはできない。
***
San Jose Mercuryの4月8日号(登録すれば誰でも読めます)PREPARING FOR UNFRIENDLY SKIESは、民間の飛行機にアンチミサイル装置をつけようという企画の話。追尾ミサイルをかわすため、レーザーガンや火炎放射器(のようなもの)をつけようではないか、と。
Some federal officials hope to modify U.S. commercial planes to fire lasers, launch flares, make gut-churning evasive maneuvers and fly at night with lights dimmed to foil terrorists armed with portable missiles.
しかしそれには金がかかる。全部につけたら何千億円級、と。というわけで代替策として:
Also under study is the idea of having commercial planes descend in tight spirals and steeply climb out of airports, such as military aircraft do in dangerous regions.
離着陸が一番狙われる、ということで、軍用機さながらにスパイラルに降下し、離陸も急激にすればいいんじゃないか、と。う、これは是非避けてもらいたい。避けてもらいたいが、しかし、このように、「普通の飛行機が地対空ミサイルに攻撃される危険」が真剣に検討されているのである。
***
神戸大震災の日本政府の対応はひどかった。あの時真剣に
「こういう国に税金を払うのはいかがなものか」
と思った。しばらくして新聞で
「地震の連絡が首相にすぐ伝わらなかったことを憂慮、首相官邸にファックスを導入した」
というニュースを読んだ。ファックスも無かったんですか?まじですか?と思ったが、追求すればするほど恐ろしい事実が明らかになりそうだったので、それ以上調べなかったが。
アメリカの大統領専用機には、非常時に地上と連絡を取るための通信設備が詰まっている。(よく映画で見るのと同じ)日本の首相専用機も同じ航空会社から買ったことがあって、その際、航空会社側は
「大統領専用機と同じ通信設備をつけますか」
と聞いてきたが、日本側は
「いえ、通信する相手先の地上側の設備が無いので、いりません」
となったらしい。情報元をいうと、もしかしたらまずいかもしれないので、あくまで「噂」と思ってくださいませ。
***
じゃぁ「危機管理」「非常時対応」はそもそも日本人が不得意な分野なのだろうか?まぁ、かなりそうだ、という気はするのだが、決してできないわけではない。
7-8年前、トヨタに部品を納めている系列メーカーの向上が火事になった。Just in Time方式のトヨタには在庫なんか無い。「これでトヨタの製造は2-3ヶ月は止まる」とアメリカの自動車メーカーはほくそえんだ。日本のGDPが数パーセント下がる、という予測まであった。が、たった1週間で復帰。
当時この顛末が詳しくWall Street Journalに載った。「燃え盛っているさなかからトヨタの対応はフル稼働でスタート」というトヨタを褒め称える記事だったのだが、一番笑ったのは、
「火事の最中に、トヨタ幹部は即座に手分けして近所に火事を起こしたことを謝りにいった」
というくだり。さすが日本。
私のいた三菱商事には、「危機大好き」という人がぽろぽろといた。ある年代以上では軍隊志向が強い人が多くて、彼らは突発的惨事が起こると俄然元気になるのである。
「運用していた通信衛星が傾いて、全サービス停止」
という大事件の際には、即座に
「携帯電話XX台、毛布XX枚、握り飯XX個」
というオーダーを出して指令本部を設営した、とすごい嬉しそうに話している人がいた。神戸大震災の時には、突如自分の車で東京から神戸の客のところまで非常用物資を持って乗り込んでいった人もいた。この人も、そのときは、目が輝いていた。
というわけで、「危機大好き♪」という人は日本人にもたくさんいるわけで。もちろん、危機が好きなのと、危機管理ができるのとはちょっと違うが、危機について考えるのが好きだったら対応も考えるのではないかと。
たまたま、そういう人が政府にはいない、ということなのでしょう。
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アメリカの小学校の英才教育
シリコンバレーの公立学校は教育熱心、というエントリーを以前書いたが、私立も負けてはいない。
最近、このあたりの有名私立小学校に子どもを通わせる人たちから聞いたところによると、な、なんと小学校1年生から二乗、三乗、ルートとかを勉強するんだそうだ。といっても、全員をわからせよう、というものではなくて、ちょっとだけ触れる、と。同じように二年生でもちょっとだけ触れる。これを繰り返すと、だんだんわかってきて、いざ本格的に勉強するときによりよくわかる、ということなのだそうだ。
しかし、ふとここで思い出したのは、ダンナの会社(MITからパテントをライセンスして作ったベンチャー)のクリスマスパーティーであったブルガリア人。彼はMITのコンピュータサイエンスのPhDなのだが、
「高校までの数学は1年でマスター可能。12年もかけるのは退屈」
と豪語していた。うーん・・・小学校の算数だったら1年でマスター可能かもしれないが、高校の数学までを1年で、というのはちょっとハードルが高そうだが、確かにできる人はできるだろう。
ということで、1年生から二乗を教えると、一回で
「あーわかった!」
という子供がきっといるに違いない。で、どんどん課題を与えて、結果的に本当に1年で12年分マスターしちゃったら、残りの11年間何を勉強するのか。「1年生から二乗」なんていう高度な教育方法を取る以上、学校側には、
「どんどん高度なカリキュラムを提供できる」
という自信があるのであろう。
(飛び級というのもあるが、これは友達付き合い上はかなりイマイチらしい。下級生が急に上級生のクラスに編入してきても、友達ができにくい(それはそうだろう)。大学に入る頃には、くらーい人になっちゃう、というケースも多いらしい。ワシントンポストの社長だったKatharine Grahamも「子供を飛び級させたのは失敗だった」と自伝の中に書いている。)
もちろん、こういう教育方法には、いつもの「そんなことをしたらできる人とできない人の格差が広がる」という議論もあろうが、この際よくできる子には、小学校でヒモ理論でも考えてもらって、スバラシイ科学の進歩に貢献してもらうのがメリットが大きいだろう。
ということで、ゆとりの教育の逆を行く、シリコンバレー小学校便りでした。
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4 月 20, 2004
マクドナルドと過労死とマッキンゼー
McdonaldのCEOが心臓発作で死亡。
San Jose MercuryのMcDonald's CEO dies of heart failure
まだたった60才。
ということで今回は、(1)アメリカの社長は激務、というのと(2)名前の似ているマクドナルドとマッキンゼーの比較(私は高校生時代1年間せっせとマクドナルドで働いていて、インストラクターまでやっていた。その後コンサルティングのマッキンゼーでも働いた。この、一見全く異なる二つの会社には共通点があるのである。
(1)アメリカの社長は激務
アメリカの社長は若い、とよく言われる。McDonaldのCEOも一旦引退していたのだが、業績悪化で2年前にCEOの座に復活、カルロスゴーンさんばりに利益を伸ばして瞠目されていた。が心臓発作。しかも、世界のフランチャイズを招いた大々的な会議でキーノートスピーチをする直前。劇的な死だ。後継者は彼の秘蔵っ子のオーストラリア人、43歳。若い。
一人CEOがたまたま死んだことで、アメリカのCEOが過労死するほど激務、というのは飛躍があるが、しかし一般的に言ってアメリカのCEOはとんでもなく忙しい。HPのCarly Fiorinaは朝一でニューヨークで会議、そのまま中西部に飛んでまた会議、さらに飛んで西海岸で会議、最後にハワイまで行って、顧客を集めて大パーティーみたいなスケジュールのこともあるらしい。ニューヨークとハワイで時差は6時間あるから、一日を30時間に引き伸ばして働いているようなものだ。社用ジェットなんて使って贅沢、と言われたりもするが、しかしこんなスケジュールをこなさなければならないのだったら、絶対必要だ。
トップになると仕事が大変だから、若くして引退しちゃうんですね。日本の大企業のトップの多くはあいさつ回りで明け暮れて脳のひだが取れてきてる人もいるが。
ちなみに、McDonaldの後継者43才氏は、19歳でMcDonaldの店を持ち、29歳でオーストラリアのMcDonaldの役員になったという人だそうだ。
In his previous stint at McDonald's, Cantalupo met and served as mentor to Bell, a young Australian who had managed a McDonald's restaurant at 19 and became a member of the board of directors of the company's Australian division at 29.
「立志伝中の人」ですね。
なお、McDonald CEO急死に関するNPRのラジオのニュースはこちら
McDonald's CEO Dies of Apparent Heart Attack
(2)マクドナルドとマッキンゼーの比較
この二つは似ている。どんなところが似ているか
1.名前
関東地方ではマクドナルドをマック、と略して呼ぶが、マッキンゼーの東京オフィスの人たちも、マッキンゼーのことをマックと呼ぶ
2.時給
マッキンゼーはやたらと労働時間が長かった。私が最初に配属されたプロジェクトなど、夜10時に打ち合わせして
「じゃ、これを各自仕上げてもう一回朝2時に打ち合わせよう」
てなことがありました。そのプロジェクトでは、72時間ぶっ通しで働いた27歳男子が、そのまま自分の車を運転して帰って、首都高で事故で全損した。もう一人の、やはり20代男子も途中で心身症でいなくなった。そして誰もいなくなった。私は気管支炎になって、セキのし過ぎで肋骨を折った。(ベリッと音がした)ま、これはマッキンゼー的にも相当ひどいほうだったし、最近はかなり労働環境も向上してるようだが。
「マッキンゼーの人は顔の半分にブツブツがある。夜オフィスの床で寝るので、じゅうたんのダニに刺されるから」
なんて言われたりしてたようだ。というわけで、「下働きはどちらのマックも時給は一緒」(一緒とまで言うのは大げさですが)
3.よくできた人事システム
マクドナルドは、ちゃんと働くと時給が10円ずつ上がる。たったの10円。部外者から見たら、そんなもののために一生懸命働くのは馬鹿げていると思うかもしれない。しかし、控え室の壁にはどーんと時給の表が貼られ、誰がいくらもらっているか、誰が昇給したか、一目瞭然。これで結構みんな俄然がんばっちゃうのですよ。
マッキンゼーは、up or out(ある地位には一定年数しか要られない。Associate3年、とか。そこでマネージャに昇進できなかったら辞めてもらいます、となる)というのがある。(といっても、あまり厳格には適用されていない。しかも、「やめたくありません」と本人が言えば、強制的には首にされないようだが)また、そういう「鞭」ではなく、「にんじん」的に人をその気にさせるシステムもたくさんある。特定分野のスペシャリストになってグローバルに名が知れると昇進に役立つ、とか。
4.教育システムが整っている
マクドナルドは、私が働いた20年前でも、マニュアルが全ウン巻、ビデオがこれまた何本もあった。「ビッグマックの7つの味」とか、「Suggestの3つの効用」とかが載っていて、ちゃんとテストされ、覚えてないと昇給しない。ちなみに、Suggestとは、
「ご一緒にポテトいかがですかー」
というあれだが、「お客様の栄養バランスを向上する」ためなんだそうだ。ほんとか。
マッキンゼーは、研修が充実しているのもさることながら、イントラネットにバカスカ情報がある。無限にある。どれほど読んでも飽きない。(しかも、当時はイントラネット上にゲームまであった。必死にやってしまった。)
もとい、マッキンゼーがすごいのは、そういうドライな教育のみならず、人的ネットワークによる知識共有もしっかりしていること。世界のオフィスで、誰が何の専門家なのかのリストがある。専門家の人たちにメールや電話で「XYZについて教えて」
と頼むと、懇切丁寧に電話会議で教えてくれたり、その人しか持っていない資料をどーんと送ってくれたりする。しかも、24時間以内に返答、というルールがあるので迅速に返答が来る。スバラシかったです。
ということで、マッキンゼーとマクドナルド、実は「よく作りこまれている」という意味で、かなり似た会社であるというのが印象です。




