Innocentiveという面白い会社がある。製薬大手のEli Lillyが出資して作られたスタートアップで、フリーランスの研究者と企業のR&Dのマーケットプレースを運営している。
世界125カ国に広がる2万5千人の研究者がsolverとして登録されている。(サイトは、中国語、ロシア語、ドイツ語、スペイン語、英語、となっている。日本語はありません。)企業側は、R&Dの課題を2000ドル払ってポスト、問題が解けた暁には数千ドルから10万ドルの懸賞金を払う、という仕組み。ポスト料に加えて、InnoCentiveは懸賞金の60-100%を受け取る。今までの実績では、40%の問題が解けたそうだ。
もちろん問題がピンポイントに明確化されていなければ使えない仕組みだが、世界の知恵をあまねく活用するという意味で面白い試み。研究者側のインセンティブは、先進国では腕試しが主だが、中国やインドでは懸賞金も魅力的で、7万5千ドルの懸賞金の問題に、インドの会社がチームを作って挑戦したこともあったとのこと。
ミスミという日本の会社は、人材のオープンマーケット制をとったことで有名になった。必要な人材があるときは、社内外両方から広く募集することで人事を活性化する。同様に、InnoCentiveを使ってR&Dを活性化、というのも楽しそうだ。(これまでのんびりやってきた社内の研究者にはつらく苦しいかもしれないが)Innocentiveと似たような会社でNinesigmaというのもあります。
はじめまして、いつも参考にさせていただいております。
そのミスミも、昨年、三枝氏に社長交代以降、人材に関するスタンスを変えており、現在のテーマは、「経営者的人材の育成」です。
個人的には、「社内外を問わない人材のオープンマーケット制」に魅力は感じますが、プロフェッショナルを前提としたシステムであるし、日本という環境や企業規模を考えると中々難しいかもしれません。(シリコンバレースタイルですかね?)
いいねいいね
なるほど、ミスミはそうなのですか・・・勉強になりました。
確かに、人材のオープンマーケットまで行くのは難しいかもしれませんが、研究のオープンマーケットくらいから入れば、結構いける、、、のではないでしょうか?
いいねいいね
会社にいなくても仕事が出来る人が多い業界ほど、実現し易いのでしょうね。
R&Dは…日本だと、学生向きなら成立するのかもしれません(?)
ちなみに、R&Dのオープンマーケットと、似て非なる仕組に「はてな」があります。
http://www.hatena.ne.jp/
検索する手間を省いて、検索の得意な誰か or ひまな誰かに探してもらい、お駄賃が動くという、非常にベタで日本的な仕組です。
結局これは「遊び程度」な訳ですが、もう少し本気になれる内容・予算の仕事が流通してくれば、面白いかもしれません。
余談でした。失礼。
いいねいいね